日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > コラート競馬場 > コラート競馬場 その1 ~乾季に入ったコラートへ~
コラート旧市街地にあるタオスラナリ像
2020年。世界はコロナ禍に見舞われ、このレポートを執筆している現在も日本の感染者数は拡大を続け終息の気配は全く見えない状態である。今から1年前にはまるで考えられなかった状況である。
もはや遠い昔のことのように思えるが、約1年前の荷桁は、関東に拠点を移したばかりということもあり、ここぞとばかりに旅打ちにうつつを抜かしまくっていた。桐生競艇場、前橋競輪場などの未踏破のレース場はもとより、府中、中山、新潟など訪問済みの競馬場も含め東日本一帯のレース場を、それこそ嘗めまわすように訪問していたと言ってよいだろう。2019年の夏にはもう国内の未訪問のレース場は久留米競輪場と熊本競輪場だけということになり、さあ、そろそろ海外も含めて本腰入れて飛び回ろうかねという段に入っていったのである。
そして2019年の11月。かの国が乾季に入ると同時に荷桁は南へ飛んだ。もう皆さんお察しのとおり、かの国とは、ここのところ訪問を続けているタイだ。次の目的地は自身タイで四場所目の競馬場となる、コラート競馬場である...
以前よりこのブログをガン見してくださっている方はもうご存知かと思うが、荷桁が初めてタイの競馬場を訪問したのは2018年5月、バンコクにあったロイヤルターフクラブ競馬場という競馬場であった。訪問の理由はこの競馬場が2018年度で廃止になることが決まったからという身も蓋もないものであったが、ひとまず初めて行ったタイの競馬場はなかなかに刺激的で面白く、海外競馬の中でもマイナーな国の競馬に惹かれる荷桁としてはタイ競馬は重点訪問先として位置付けられたのである。
そんな訳で、2018年の11月には早くもタイ二か所目となるロイヤルバンコクスポーツクラブ競馬場へ訪問。2019年の1月には三か所目のチェンマイ競馬場を訪問するなど、遠征を続け、この時点でタイに現存する競馬場の中でも残すところはイサーン地方のコラート競馬場とウドーンターニー競馬場の2か所となったのである。
その後、2019年4月に私的な都合ではあるが大阪から東京に転居したり、タイが雨季に入ったこともあり、しばらくは国内旅打ちに徹していたが、タイが気候のいい乾季に入った同年11月、まずは残り二か所のうちコラート競馬場へ訪問することにあいなったのである。
さて。ここまで当たり前のようにコラート競馬場と言っているが、一体コラート競馬場というのはどこにあるんや?というのが大半の方にとっては謎だと思うので、まずはそのあたりの話からしていきたいと思う。とりあえずグーグルマップを用意したので、そいつをガチャガチャ動かしつつこの先のレポートを読み進めて見てくれたまへ。
コラート競馬場はタイの東北部イサーン地方の都市であるナコーンラーチャーシーマにある競馬場である。とは言いながら、いきなり皆さまにはなじみのない固有名詞がポンポン出てきているのでもう少し細かく説明していくことにしよう。
まず、イサーン地方とはなんぞやというところになるが、これはざっくりタイの東北部の地方の総称である。「イサーン地方」などのキーワードでGoogle画像検索でもしていただくと、タイの地図においてこのへんがイサーン地方だよ~的な画像がいくつも出てくると思うので、ピンと来ない方はそちらを見てなんとなくイメージをつかんでくだされ。
見ていただくとお分かりになると思うが、一口にイサーン地方と言ってもかなり広く、もはや「バンコクからラオスに行く途中にある町はだいたいイサーン地方」と言ってしまっても過言ではない感じではあるのだが、そのへんも含めてひとまずこのへんがイサーンなんだなというところだけご理解いただければOKでございます。ちなみに、イサーン地方は
で、その広いイサーン地方の中にナコーンラーチャーシーマという地方都市があるのだが、この街が通称「コラート」と呼ばれているのだ。ちゃんとした資料にあたる時間も勿体ないので安易にウィキペディアから引用すると、ナコーンラーチャーシーマという街はセーマーという街とコーラートという町が併合されてできた街であり、この二つの語の前にナコーン(街という意味の語)という語を冠し、ナコーン + コーラート + セーマーで少し語調がなまってナコーンラーチャシーマーとなったとのことである。んで、このうちコーラートという語は現在でもタイ全土で広くナコーンラーチャーシーマー市の愛称、別称として用いられていて、これが日本語ではコラートとも書かれるということなのだ。
例えが的確か分からないが、
・イサーン地方=九州地方
・ナコーンラーチャーシーマ=福岡市
・コラート=博多
というような感じだと思っていただければよさそうな感じがするぞ。知らんけど。
こうなってくると、今回行こうとしている競馬場は果たしてコラート競馬場なのか、ナコーンラーチャーシーマ競馬場なのかという疑問が湧いてくることかと思うが、複数の文献や報道での表現を見るに、正式名称は「軍営ナコーンラーチャーシーマ競技場」という感じのようだが、通称は「コラート競馬場」というのが多く使われているようなので、ここではコラート競馬場で統一させていただくことにする(このへんはまた詳しくやります)。また、ナコーンラーチャーシーマの町を指す場合も今後はコラートで統一するのであしからず。
バンコク市街地
さて。そんな訳で、説明と前置きがものすごく長くなってしまったが、ひとまず2019年の11月、荷桁はタイに飛んで、一路コラートを目指すことになったのである。
コラート周辺はいわゆる民間の定期便のある空港がないため、チェンマイの時のように飛行機を乗り継いで当地まで行くことができない。基本的にはまずバンコクに行って、陸路でコラートを目指すことになる。とは言いながら、バンコクとコラートは約260kmほど離れているので、テキトーにふらっと訪れるような感じの距離感でもないのだ。
バンコクからコラートを目指す場合、ポピュラーな手段はバスである。バンコクのモーチットというところにあるバンコク北バスターミナルからコラート行のバスがバンバン出ている。運賃も250バーツほどと安く、片道約4時間で到着できる。道中は休憩などがないらしいので、そこだけ注意だが、基本的にはバスで行くと言うのが一般的だ。「バンコク コラート バス」などで検索すると行き方は山ほど出てくると思うので、最新情報をご確認くだされ。
もうひとつのアクセス手段として考えられるのが鉄道である。バンコクの中心部フワランポーン駅(クルンテープ駅)からコラートまで、タイ国鉄の路線があり、夜行便も含めて一日10本ほどがコラートへアクセスしているぞ。ただ、片道5~6時間かかる上に、普通車は冷房も効いておらず、車両もボロく乗り心地は悪いということで、基本的によほどの鉄道好きでない限りバスを選択しておいた方が無難という感じの交通手段だ。これも行き方や乗り方はググればいくらでも出てくると思うので、最新情報を確認の上、興味がある方は利用してみてくだされ。
さて。そんな感じのコラートへのアクセスだが、実は荷桁はこの旅ではバスも鉄道も使わずにコラートを訪れたのであった。
実はこの旅の前に、バンコク在住の知り合いに今度コラートへ行くよという連絡をしたら、コラートへは行ったことがないから一緒に行こうということになったのだ。そしてどうせならバスで汲々と行くよりも車を運転手付きで貸し切ってビールでも飲みながら行こうやということになり、バンコクからコラートまで3000バーツ(約1万円ちょい)で運転手付きの車を手配してくれたのである。バスが一人1000円くらいのことを考えると割高ではあるが、足を伸ばせて道中のんびり行けることを考えればまあ悪くない話だということで、今回は車で行くことになったのである。30歳も超えるとだんだんこういう金の使い方も増えてきますよな・・・。
かくして、2019年11月28日の木曜日。荷桁は羽田からバンコクへ飛んだ。翌29日の金曜日にバンコクからコラートへ移動し、30日の土曜日にコラート競馬という計画だ。今回はどんな旅打ちになるのか・・・見当もつかないが、まあいつもどおり何とかなるであろう。
っつーわけで、今回のレポートからしばらくはコラート競馬場レポートということでやってまいりますので、何卒よろしくお願いいたします・・・。
>>コラート競馬場レポートその2へ
*この競馬場が好きな方はこちらの競馬場もお好きだと思われます。
ロイヤルバンコクスポーツクラブ競馬場 その1 ~再びバンコクへ~
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