日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > 廃競馬場 > シンガポール競馬 おまけ編3 ~旧ブキティマ競馬場 The Grandstandを歩く 後編~

旧ブキティマ競馬場スタンドを使ったショッピングモールThe Grandstand
*クランジ競馬場レポートのおまけです。
初めからお読みになる方はクランジレポートその1からどうぞ。
どうも。荷桁です。今回もシンガポール競馬おまけ編ということで、旧ブキティマ競馬場スタンドを使って2023年までショッピングモールとして営業していたザ・グランドスタンドの様子を紹介してまいります。
前回のレポートで、最寄駅からザ・グランドスタンドまでの道のりとざっくりした外観についてレポートしましたので今回は建物内がどんな感じになっていたかという話をしてまいりたいと思います。
まあ、とにもかくにも、実際の様子を見ないと始まりませんので早速まいりましょう。シンガポール競馬おまけ編、旧ブキティマ競馬場 ザ・グランドスタンド徘徊の後編でございます...

さて。では実際にザ・グランドスタンドの内部に入っていこうと思うが、その前にフロアマップがあったので、先に全体像を把握しておこう。
訪問時、商業施設としてのザ・グランドスタンドは全部で7フロアがあったようだ。店舗が色分けされているが
濃いピンク=North Grand Stand
オレンジ =Grand Stand Central
ブルー =South Grand Stand
グリーン =Grand Stand Promenade
とそれぞれ書かれている。
ひとまずざっくり、ピンクのあたりがざっくりNorth Grand Standで青がSouth Grand Standであとはその間だと思っていただければOK。つまりフロアマップを見るに、North Grand Standは7階まで、South Grand Standは5階までという階層差があるっぽいぞということですね。まあ、見た感じもそうだったし、なるほどという感じである。

こちらはNorth Grand Standに入居していたテナントの一覧だ。
ざっくり、1階にはスーパーなどの小売店が入っているが、それより上にはわりと子供向けの習い事系の教室と、自動車関連やデザイン関係のオフィスが入居しているようだった。プリスクールが入っているので、習い事も必然的に増えていったんだろうな。自動車関連の会社については、やや唐突な印象だが、実はブキティマ競馬場には現役当時から、地下に駐車場があって、競馬場閉鎖後はその地下駐車場を転用して大規模な中古車販売が行われていたのである(The Grandstand Car Mall)。なので、ザ・グランドスタンドに自動車関連のオフィスが入居しているのは、まあ自然なのだ。デザイン関係は、まあ旧競馬場ということでなんかおしゃれな感じということで集まっているのかもしれない。
ちなみに前回のレポートで7階の観覧席にやたらめったら木が生えてジャングルのようになっていると書いたが、これは入居していた Formwerkz Architects というデザイン会社がわざとやっていたようだ。実はこのFormwerkz Architectsは、ザ・グランドスタンドの建物が複合商業施設へ転用されるプロジェクトにおいて、改修設計に関わっていたとのこと。彼らは「自然との境界を曖昧にするというデザイン哲学」を持っていたようで、彼ら自身がザ・グランドスタンド最上階(7階)にオフィスを構えることになった際、そのフロアの屋外デッキ(旧観覧席の一部)を、それを体現する場として活用したようなのだ。
以下の記事に実際のザ・グランドスタンド内のオフィスの様子もあるが、すげーおしゃれな感じなので、興味がある方は見てみてくだされ。
Architecture meets nature inside Singapore’s thriving urban forest
いや、調べてみると、意外と面白いことがわかるもんですね。このへん、シンガポール人のおしゃれな感じ出てるなあ。

続いて South Grand Stand である。
こちらは一転、下層階はグルメがメイン。イタリアンやシーフードなどややおしゃれめなお店も入っているようだ。


セントラルとプロムナードも低層階は飲食系となっているようだが、ペット関連やスイミングスクールなど特色のある感じの施設も混じっていて、全体でみると、ショッピングモールらしくいろいろ入っていたんだなあという感じ。生活者にとっては、けっこう便利な感じだったんだろうね。

フロアごとにもざっくり見ていこう。
1階はHAOというスーパーマーケットがでかく、あとは飲食系メインという感じ。

2階はHAOの系列と思しきParadiso by HAO という施設が場所を取っている。

3階はNorthにRonnie O'Sullivan Snooker Academy (ROSSA)というスヌーカー教室(でっかいビリヤード的な競技)があって、Southにシーフードレストランが場所を占めている。




4階から7階にかけてはわりと小規模なオフィスおよび子供向けの習い事が並んでいる感じであった。
2023年末でいったんこれらの施設は退去しているが、前述のとおり、旧ブキティマ競馬場スタンドは残される予定とのことなので、今後も何かしらは入ることになるのだろう。ただ、これまでの民間施設のような感じではなく、同国のTampines地区にある Our Tampines Hub のような公共施設になるという話もあるので、そのへんは今後の計画が待たれますね。

・・・とまあ、入居テナントの話だけでかなり熱く語ってしまって、まったく中に入る気配がなかったので、ここらでザ・グランドスタンドの中に侵入していくことにしよう。
ここはNorth の2階のはずなのでParadiso by HAO という施設のはずなのだが・・・なんかえらいがらんとしているぞ。

タイミングが悪かったのか単純に空き店舗になっているのかわからないが、基本的に店らしきところはシャッターが閉まっている感じであった・・・。

そして、薄暗い空きスペースもある・・・。うーむ、モールというより、廃墟という感じだ。



だが、なんとなくこのあたりの天井の管は、競馬場を思わせる感じで、個人的にはテンションが上がる。大井競馬場の昔のスタンドを思い起こさせてくれるぜ。

エレベーター(LIFT)の商業施設らしからぬ絶妙な目立たなさも、いかにも元競馬場という感じだ。

うーむ、それにしてもザ・グランドスタンド、商業施設というよりほぼ廃墟やないかい・・・と思いつつ、NorthエリアからCentral方面へと歩みを進めてみる。

と、North2階→Central1階に移動すると、さきほどまでの閑散とした雰囲気が嘘のように明るくなる。おお。急にモールっぽくなったやないかい。
どうやらモールとしては1階が賑わっているようで、荷桁は建物内でもかなり閑散としていたNorthの2階にいきなり入ってしまっていただけのようであった。

先ほどフロアマップで見た通り、1階のセントラルあたりは人通りも多くにぎやかだ。



グルメ系も充実。特にカジュアルな鍋料理のお店は、休日の昼時だったからか盛況であった。


スーパーマーケットも高級路線というよりは安売り路線。店もでかく、家族連れにとっては便利な印象である。

時折、かつての走路につながる通路があるが、このへんは元競馬場っぽくてオタ的にはニヤニヤしてしまうぜ。

さて。一通り、中も見たので、スタンドの裏手の方も少し見ておこう。
ここはかつての車寄せだろうか。なんとなくVIPな雰囲気が漂っている。


こちらはSouth Grand Standの裏手側なのだが、ちょっとした庭のようなスペースがあり、またスタンドのデザインもいい感じなので、なかなか雰囲気が良い。1933年当時からの構造なのか分からないが、このぼこぼこした感じがたまらないね。


あとは車寄せにつながるちょっとした車道と通路がある感じ。

ウロウロしているとでっかい馬の像も現れた。



ふたたび車寄せに戻るが、ふと見ると渡り廊下が。調べてみたところ、スタンド裏手の向かいにある駐車場への渡り廊下のようだ。日本だとこういうのって無味乾燥になりがちなんだけど、なんか雰囲気出してくるよね。

さあ、というわけで、前編後編2回に渡ってお届けしました、旧ブキティマ競馬場 The Grandstandのレポートいかがでしたでしょうか。
まあ実際に訪問してみても面白いですし、こうしてレポートを書くにあたっていろいろ調べなおしてみても、またそれはそれで面白い発見があるということで、自分で言っちゃいますが、書いてよかったなと思うレポートとなりました。
ちょうど2025年に入ってから、再開発後もスタンドは残す方針だというのが発表され、個人的にも良かったなと思っていたところであります。シンガポールにはもう現役の競馬場は残っていませんが、ファーラーパーク、ブキティマ、クランジと3つの競馬場跡地があり、そのうちブキティマは少なくとも建物を残していくとのこと。
今後の人生で、何回シンガポールを訪問するかは分かりませんが、今後シンガポールを訪れる際はこうした競馬場の遺構をまた何度となくめぐり、往時に思いを馳せることができればいいなと思います・・・。
また訪問した際にはシンガポール競馬レポートおまけ編の第4弾レポートが出るかもしれませんが、その予定は今のところないので、いったんここらで、シンガポール競馬については一区切りとしたいと思います。
クランジ競馬場の本編レポートのみならず、おまけレポートにもお付き合いいただき、ありがとうございました。次の競馬場レポートも是非お楽しみいただければ幸いです・・・。
>>次のレポートへ
*このレポートが好きな方はこちらの競馬場もお好きだと思われます。
セランゴール競馬場 その1~いざマレーシア競馬~
ペナン競馬場 その1 ~再びマレーシア競馬へ~
フートー競馬場 その1 〜さらにベトナム競馬へ〜
フレミントン競馬場 その1 ~メルボルンカップ事始~
ムーニーバレー競馬場 その1 ~オーストラリア競馬~
カイントン競馬場 その1 ~もうひとつのカップ・デー~
ガルフストリームパーク競馬場 その1 〜アメリカ競馬事始〜
ポンパノパーク競馬場 その1 ~アメリカのハーネスレース~
フェアグラウンズ競馬場 その1 〜ニューオーリンズに競馬しにきた〜
ルイジアナダウンズ競馬場 その1 〜競馬旅行の運の尽き〜
マルサ競馬場 その1 〜いざ地中海競馬へ〜
ニコシア競馬場 その1 ~空路キプロスへ~
笠松競馬場 その1 ~名馬・名手の里~
浦和競馬場 その1 〜南浦和からバスでアクセス〜
*クランジ競馬場に関する記事は以下にもあります。
クランジ競馬場 その1 ~いきなりお詫び~
クランジ競馬場 その2 ~クランジ馬券奮闘記?~
PR
ブログ内検索
カテゴリー
最新記事
(12/07)
(12/04)
(11/30)
(11/15)
(11/08)
プロフィール
HN:
荷桁勇矢
性別:
男性
職業:
若隠居
趣味:
逃げ
このブログについて
このブログは「そこに競馬があるから」といいます。
競馬場巡りに魅せられてしまった筆者、荷桁勇矢(にげた ゆうや)が、日本の競馬場、海外の競馬場を訪れながらその様子をご紹介して行くブログです。
紹介している競馬場の情報は訪問当時のものですので、競馬場に行かれる際は最新の情報をご確認のうえ、自己責任で行っていただきますようお願いいたします。
またこのサイトの写真や文章は基本的に無断で使用されると困るのですが、もしどうしてもという方は荷桁までご連絡ください。そのほかご指摘やご質問がある方も荷桁まで直接ご連絡ください。コメント欄は管理が面倒そうなので当分オープンにはしないつもりです。悪しからず。
連絡先:
nigetayuyaあっとgmail.com
ツイッター:
https://twitter.com/YuyaNigeta
note:
https://note.mu/nigetayuya/
Flickr:
http://www.flickr.com/photos/nigeta/
競馬本紹介ブログ始めました。
荷桁勇矢の競馬本ガイド
競馬場巡りに魅せられてしまった筆者、荷桁勇矢(にげた ゆうや)が、日本の競馬場、海外の競馬場を訪れながらその様子をご紹介して行くブログです。
紹介している競馬場の情報は訪問当時のものですので、競馬場に行かれる際は最新の情報をご確認のうえ、自己責任で行っていただきますようお願いいたします。
またこのサイトの写真や文章は基本的に無断で使用されると困るのですが、もしどうしてもという方は荷桁までご連絡ください。そのほかご指摘やご質問がある方も荷桁まで直接ご連絡ください。コメント欄は管理が面倒そうなので当分オープンにはしないつもりです。悪しからず。
連絡先:
nigetayuyaあっとgmail.com
ツイッター:
https://twitter.com/YuyaNigeta
note:
https://note.mu/nigetayuya/
Flickr:
http://www.flickr.com/photos/nigeta/
競馬本紹介ブログ始めました。
荷桁勇矢の競馬本ガイド