荒尾競馬場 その14 〜荒尾競馬 最後の徘徊〜 そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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荒尾競馬場 Arao Race Course
夕日を浴びつつ本日の荒尾競馬最終レースは終わった。


*荒尾競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は荒尾競馬場レポートその1からどうぞ。





 さて、長々と続けてまいりました荒尾競馬場レポートですがここらで打ち止めをいきましょう。

 この日の荷桁は馬券の調子が良かったのだが、こんなところで小銭を勝っていても仕方がないので、最終レースに本日の勝ちをすべてぶちこんで勝負をしたところ、見事にヒモ抜けをくらい、結局トントンで全レースを終えたのであった...

荒尾競馬場 Arao Race Course

 全レースが終わると、南関東の場外発売が始まるのだが、指定席周りはさすがにお客ががらんとなってしまう。
 このまま残ったお客さんたちに混じって南関東の場外を買ってもよかったのだが、さすがにそのまま暗くなって荒尾から撤退してしまうのもなかなか寂しい話だ。最後の最後まで荒尾を堪能するため、ここは場内を徘徊していくしかないだろう。


荒尾競馬場 Arao Race Course


荒尾競馬場 Arao Race Course


 階段を降りてすぐの2階発売所付近もさすがに人影はまばらだ。

 荒尾競馬はターフビジョンがないので、スタンドで観戦していて、ゴールがきわどいと、すぐさまここに駆け込んでモニターで着順を確認したもんだ。一分の望みを託してスローVTRを見るのだが大抵ハナ差などで負けている。脇でよっしゃよっしゃと喜んでいるおじさんをうらやましく見ていたものだ。

 競馬ファンにおいては案外、馬券の検討中よりもレース観戦中よりも、最後の最後、モニターで着順をスローで確認するときが一番人と人との垣根がなくなる気がする。この荒尾でも知らないおじさんと馬券を見せ合って悔しがったものだ。



荒尾競馬場 Arao Race Course


 やや感傷に浸りつつ、そのまま2階販売所からスタンドへ出てみると、まさに夕焼けが有明海に沈まんとしているところだった。


荒尾競馬場 Arao Race Course


 その夕日を背景に、おばちゃんたちが清掃作業にあたる。
 このおばちゃんたちも週に何度かのこの清掃作業が生活の糧だったろうに、一体どうなってしまうのだろう。

 
 しかし、こうしてみると競馬場というのは実に多くの人々が働いていていることを実感する。こうした産業を一度ダメにしてしまったら復活することはまずできないだろう。

 馬事文化というと馬産や競走だけを考えてしまいがちだが、掃除のおばちゃんから食堂のメニューまで、すべて含めて立派な馬事文化と言えるのではないだろうか。競馬文化はその空気までも含めて、全く持って同じ場所は存在しないのである!ドンドン(机を叩いて力説する音)!


荒尾競馬場 Arao Race Course


 何気ないゴール板も、夕焼けの有明海をバックにすると実に美しいことを発見。最後の最後にこんな奇麗な景色を見せられたら、やっぱりしんみり、なくなってしまうことが寂しくなってくるではないか。


 結局、いろいろなところをまわってみたが、特に新しい何かを発見する訳でもなく、荷桁の荒尾競馬場ラスト訪問は終わった。


 最後のレースでこけたが、小頭数のわりに、配当もよく、1日通して程よく遊べるいい競馬場であった。メシは美味いし、景色はいいし、ほんとうにいい競馬場であった。いや、もう、本当に、いい競馬場だった。


 このブログを初めてまだ数年だが、これでこのブログで訪問した競馬場だけでも旭川、フートー、荒尾と3カ所の競馬場がなくなってしまったことになる。旭川のときも思ったが、競馬場がなくなるという記事を書くのは寂しい事なので、できればひとつでも多くの競馬場に長く存続していただきたいものである。

 定期的に負けに行きますから、ほんと、よろしくお願いしますよ。

 ブログを読んでいるみなさんも、思いたったが吉日、地方競馬場にいってどかんと負けて来てください。いやこれまじで。


 最後に、Youtubeで拾った動画をどうぞ。




 
 おつかれさまでした。荒尾競馬。



荒尾競馬場 Arao Race Course

 

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