日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > 名古屋競馬場 > 名古屋競馬場 その46 ~名古屋競馬場グルメをしのぶ 勝や~
名古屋競馬場の勝や
*名古屋競馬場レポートのつづきです。
初めからお読みになる方は名古屋競馬場レポートその1からどうぞ。
どもども。荷桁です。今回も旧名古屋競馬場、通称どんこ競馬場のグルメについて見ていくことにいたしましょう。あんまりいねえとは思いますが、いきなりこの記事に飛んできてどんこ競馬場グルメの全体像が理解できていない場合はこちらの記事に先に目を通しておいていただけると話が早いので、何卒よろしくお願いいたします。
さて。今回ご紹介するのは、食堂棟の「勝や」さんでございます。勝やさんはどんこ競馬場の中では珍しく、きしめん、うどん、そばに特化したお店で、サクッと麺類をすするには持って来いのお店でございました。
きしめん、うどん、そばと3種類の麺類があるものの、やはりここ名古屋での圧倒的に人気はきしめん。というわけで、勝やさんの店内の様子やきしめんメニューの数々をゆるゆると振り替えっていければと思いますので、何卒よろしくお願いいたします...
っつーわけで、どんこ競馬場は勝やさんである。
まずは外観の写真から見ていこう。こちらの写真は2012年に撮影された勝やの写真である。のれんでもきしめんが強調されているように、勝やは基本的には麺類、特にきしめんのお店であるが、店頭にも売り場があり、ビール、ジュースなどのドリンクのほか、牛丼、唐揚げ入りおにぎりなどけっこう米系のメニューが充実していたのがうかがえる。
時は流れてこちらは2020年正月開催の勝やの外観だ。
コロナ禍の直前の時期であるが、来場客の減少傾向はあったようで、店頭の売り場は以前に比べると随分スッキリしている様子である。
飲み物系は少し値上げはされているもののの、相変わらずしっかり売っているが、牛丼、唐揚げ入りおにぎりなどの米系メニューはロスのせいか廃止されており、唐揚げ、串カツ、ノーマルなおにぎりのみとなっている。まあ、正直、店頭で売るという意味ではそのあたりがあれば全然事足りると言えば事足りるのであるが・・・。
ちなみにのれんもリニューアルされて、きしめんが真ん中に陣取っているものの、そば・うどんとの差分は若干緩和されたように見えんこともない。
さあ、それでは早速勝やの中に入っていこう。
勝やはお店に入ってすぐのところに注文口と厨房があり、奥に座席があるという構造になっている。壁際にはわずかにカウンターも存在していた
入って注文して、席に行ってもいいし、席に座ってから店員さんに注文してもいいし、というルールがあってないような、まあゆるい感じであった。
奥も壁際にカウンター席(といっても長机を置いているだけではあるが)とテーブル席と言った構成。他の店と同様、そんなに広くはないものの、意外と席数は確保されている印象であった。
壁には豪快に、メニューが描かれているが値段は書かれていないので、メニューとして機能しているというよりは、デザインと言うか賑やかしという雰囲気であった。
この、地方の新興ラーメンチェーンにありそうな書体、どこかで見覚えがあるなと思ったが、これは大島屋の店内でも見た書体であった。壁の色味も似ているし、同じ業者の仕事であろうか。どんこ競馬場の共通事業として実施されたのか、どっちかが業者に依頼して塗りなおしたのをどっちかが見て「いいね。うちもやってくれない?」となったのか経緯はよく分からないが、とりあえずどんこにこういうムーブメントがあったということで、一応記憶しておこう。
店内には2台のモニターがあり、入口脇のカウンターも含め、どの席からも快適にオッズやレース観戦ができて、いい感じであった。
さて。それでは、店内の様子も見たので、勝やのメニューを見ていくことにしよう。先ほど来ご紹介している&壁にもでかでかと書いている通り、この店の看板メニューはうどん・きしめん・そばを中心とした麺類である。
勝やのメニューはこんな感じ。
うどん、きしめん、そばのベースがあり、それに天ぷら(かき揚げ・海老天)、牛すじなどを乗せると価格が上がっていくという、分かりやすいパターンである。加えて、麺類ではざるうどんなどのざる系メニュー、名古屋ではお馴染みの冷やし麺類「ころ」系メニューもある。温かいの、冷たいの、両方取り揃えていたということですね。
さらにたまご、とろろ、などのトッピング、天ぷら・牛スジなどの単品メニュー、ごはんもあった。天ぷら、牛スジを単品で頼めて、さらに店頭では唐揚げとか串カツも売っているので、これらのメニューで酒を飲み、〆で麺類を食べる、といったこともできたということになる。勝やで酒を飲んだことはなかったが、今思えば一杯やってみても良かったのう。
さあ、そんなわけでメニューも把握できたので、いざ実食。まずはこちら。スタンダードなきしめんだ。
名古屋のきしめんは花かつおが乗っかるパターンが多いのだが、勝やはシンプルにネギとかまぼこ。だがそれがいい、という感じの王道のきしめんであった。
続いてはかき揚げきしめん。つゆが濃い目のきしめんにはつゆを吸って美味しいしっかりめのかき揚げが最高に合う。大きめのエビも入っていて、満足度の高い天ぷらであった。
かき揚げと同じ値段と言う海老天うどんも捨てがたい一品。馬券に負けていてもなんだか勝った気分になってくる見た目にもテンションが上がるきしめんであった。
ちょっと変わり種で牛すじきしめん。きしめんやうどんに牛すじを乗せるカルチャーは名古屋でもあまり見かけないので、勝やさんのオリジナルに近い商品と言える逸品であった。
甘辛くとろとろに煮込まれた牛すじは激ウマ。これが乗ったきしめんはもちろん絶品だったのだが、それ以上にこれ単品で酒飲まなかったのが悔やまれる。これに生卵落としたら最高のつまみだっただろうな。チクショウ・・・!
最後に、ノーマルなきしめんとの違いが分かりづらいが、こちらが冷やしの「ころきしめん」である。
「ころ」と言われてもよく分からん、という人も多いかもしれないが、ころというのはこの地方では冷やした麺類を指す言葉で「ころうどん」「ころそば」「ころきしめん(きしころ、とも略される)」などと呼ばれている。こうしたメニューが主に愛知県の尾張エリアではよく見られる傾向にあるのだ。
ポイントはいわゆる「冷やしうどん」ほどバッチリ冷えていない、どちらかというと常温に近い温度というところ。甘めで濃いつゆを楽しむ系の麺で、他の地方ではあまり見ない、ご当地麺の一種と言えるだろう。茹でた麺につゆをぶっかけただけのシンプルな作りだが、これが、名古屋の夏には欠かせないのである。
勝やのころきしめんも、市中で良く見られる「ころ」と同じく、茹でたきしめんに冷たいつゆをかけたスタンダードなスタイルで、その冷たすぎない絶妙な「ぬるさ」も名古屋な感じで非常に良かった。
いや、こうして見返すと、ただの麺屋だと侮るなかれ、名古屋メシあり、オリジナルメニューありと、なかなかいい店だったなあ。無くなってしまったのが非常に惜しいぞ・・・。
というわけで、どんこ競馬場の勝やさんの思い出を振り返りました。次回ももちろんどんこ競馬場グルメのつづきを書いて行ければと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします・・・。
>>名古屋競馬場レポートその47へ
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