日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > コラート競馬場 > コラート競馬場 その5 ~コラート競馬場の開催日程と競馬場の全体像~
コラート競馬場のスタンド
*コラート競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方はコラート競馬場レポートその1からどうぞ。
どうも。荷桁です。今回もコラート競馬場レポートを淡々と続けてまいりたいと思います。
いろいろ前置きが長くなりましたが、前回のレポートでようやくコラート競馬場に到着することができました。このまま競馬場の徘徊に入っていくわけですが、今回のレポートではいったんコラート競馬場がどんな競馬場でどんな開催日程で行われているのかという話をしたうえで、ざっくりした競馬場の全体像のご説明をさせていただきたいと思います。そういえばそうした話をここまであまりしてこなかったなというのと、競馬場自体はシンプルな構造なので、具体的に競馬場内を巡る前に全体像を把握していただいた方が話が早いかもなと思ったためです。このへんの話の進め方は毎度テキトーなのでアレですが、そういうブログだと思ってお付き合いいただけますと幸いです。
というわけでまいりましょう。コラート競馬場の概要についてです...
さて。まずコラート競馬場について、ざっくり説明しておこう。
繰り返しになるが、コラート競馬場はタイのナコーンラーチャシーマ(通称コラート)という街にある競馬場である。タイの競馬場は、日本のJRAや地全協のような運営組織にはなっておらず、それぞれの競馬場が独立して存在しているような感じになっている。運営主体もそれぞれ異なり、コラート競馬場の場合は、軍営となっている。タイではほかにチェンマイ競馬場が軍隊が運営する競馬場として知られているぞ。軍営というと日本人的にはギョッとするかもしれないが、軍馬育成などの名目を考えると、軍営競馬というのはよくある話なのだ。当然のことながら軍の利権でもあるわけで。
コラート競馬場がいつからこの地にあるのかなどの歴史や、現在の経営状況などの情報は文献や情報にパッとたどり着くことができておらず、正直、本記事の執筆時点ではよく分かっていない。タイの競馬に関する資料はいくつか手に入っているのだがタイ語資料ということもあり、読み込むのに時間がかかっている。申し訳ないが、どこか折を見てじっくり調べることにさせてくだされ。
コラート競馬場の開催日程だが、基本的には毎週土曜日という形になっている。ただし、公式ウェブサイトなどもないので、あくまで「基本的には」という表現になってしまう。過去の傾向を見るに基本は土曜日に開催し、土曜日が祝祭日に被ったりした場合は日曜日にスライドという形が多いようだ。ただ、新年や軍の都合による休みもあるだろうし、国王の崩御などのっぴきならないときも急遽休みになることもあるしといった具合で、正直、開催日程の詳細を知るのは難しいと言えるだろう。我々ができることと言えば、過去の開催実績を見て、あまり休開催や土曜日→日曜日にスライドするといったことがない時期を選び、土曜・日曜、どちらの開催になっても対応できるような日程で訪問する、というくらいが関の山だ。今回の荷桁もそんなスケジュール感で訪問した。
基本的にタイの競馬場は観光客相手に商売をしておらず、地元のお客がメインだ。1週間前に現地に張り紙かなんかで「来週の競馬は土曜日じゃなくて日曜日にするよ」と告知すればそれで事足りるし、日程の変更を知らずにお客が車かバイクで来てしまっても「なんだ、明日にずれたのか。じゃあ明日来るか」で済む話なのである。こんなカルチャーの競馬場で、わざわざ1か月前くらいから旅程を組むからといって、外国人の立場で「事前に開催日程を教えてくれ」と言ってみたところで、それはかなわぬ願いなのである。
以前は「siamhorse.com」というタイの競馬の情報を扱っているウェブサイトがあって、そこでコラート競馬場の過去の結果(=日程)なども見ることができたのだが、このウェブサイトがなくなってしまい、現在はYoutubeに上がっている動画やfacebookなどから過去日程を調べなくてはならなくなってきている。めんどくさいが、タイの競馬なんてのはしょせんそんなもんなので、諦めてコツコツ調べてくれたまへ。
という訳で、字ばかりが続いたが、コラート競馬場の概要はこんなもんだ。まあ、軍隊がやってて、あまりネット上にちゃんとした情報がない競馬場だよ、ということを分かっていただいておいてくれたまへ。
さて。次にコラート競馬場そのものについて見ていくことにしよう。
コラート競馬場の航空写真を用意した。見ての通り、綺麗な楕円形の競馬場である。一周は1000m(左回り)とだいぶ小ぶりな競馬場だ。日本で言うと、名古屋競馬場(1周1100m)よりもうワンサイズ小さく、廃止になった福山競馬場と同じくらいの大きさと思っていただければよい。まあ地方競馬場くらいだと思っていただければよいということだ。もうすでにお気づきとは思うが、走路はダートコース。タイの競馬はバンコク以外の地方にある競馬場はすべてダートコースで、このへんも日本のカルチャーににている感じがある。
よく見て頂ければお分かりになると思うが、4コーナーに小さなポケットがあり、そこがスタート地点となることが多い。ここからスタートして1周してゴールまでで1260m。この1260mというのがコラート競馬場の基幹距離で、ビッグレースを除くと、だいたいこの距離だと思っていただければ問題ない。福山競馬場も4コーナースタートでの1250mのレースが多かったから、ようするにそういうことなんでしょうね。
直線走路は4コーナーからゴール板までで200mを切っている。だいたい180mくらいのイメージだ。あとからじっくりやるが、走路もそんなに広くはないので直線を使っての先行争いなどはけっこう見ごたえがあるぞ。
コースとスタンドエリアはこんな感じのコンクリの柵というか壁というかで隔てられている。この壁の向こうはすぐコースで(ちょっとした芝生はあるが)、溝やラチなどもないので、馬が暴走してぶつかったり壁を乗り越えてスタンドエリアに入ってきたりということがあっても、まあ、おかしくはない感じだ。
そしてコラート競馬場のスタンドはこんな感じだ。
敷地の問題もあり、コースからかなり近いところにスタンドがあるというのが特徴だ。ただ、コースに近すぎるがゆえに、スタンドの後方からだと角度的にレースが見づらいという難点もある。あとからスタンド各フロアをじっくり見ていくが、まあとりあえずここでは、メインスタンドがコースの近くにどーんとあるぞということを覚えておいてくれたまへ。
それではスタンドのざっくりした構造を見ていこう。コラート競馬場のスタンドは大きく、1階と2階の2層構造になっている。
こちらがコラート競馬場のスタンド1階の様子である。見ての通り、コンクリートの段差がメインで座席のようなものはあまり整備されていない。ふきっさらしのワイルドなスタンドだ。
こちらは1階のスタンド裏手側。こちらには馬券売場と売店が集まっている。これもあとからじっくりやるが、コラート競馬場のスタンド裏手の売店群はかなり充実している。人も多く、活気があり、競馬場オタクであればワクワクしてしまう空間だ。
そしてこちらが、コラート競馬場のスタンド2階である。こちらもふきっさらしのコンクリ段差スタンドだ。スタンドに近すぎるがゆえにコースが見づらく、最前列にいないとレースが良く見えないという観覧席だが、けっこう高さがあるので眺めはいいぞ。
以上がコラート競馬場のざっくりした構造だ。今後、各フロアをじっくり見ていくはまずは概要として。
このスタンドの横には別棟的な建物もある。ちょうどゴール板のあたり、1コーナーにかけてある感じだ。そういえばチェンマイ競馬場でもそのあたりに冷房つきの別棟があったな。
こちらは、馬券売場やVIP席がある。ただ半分くらいは一般とは隔てられていて、見た感じは関係者用の空間になっているようだったが、正直よく分からなんだ。まあ、スタンドの脇にちょっとした別棟があるというところだけ覚えておいてくれたまへ。
その別棟の裏手あたりにはこんな感じでパドックもある。タイ競馬はこのスタンド裏手のパドックで周回をしたあとに、走路でもパドック周回っぽいことをするというカルチャーがあるのだが、ここコラートでもそれはバッチリあるので、安心してくれ(?)。
そして、スタンド周りの空き空間は基本的にすべて駐車場として利用されている。コラート競馬場は敷地がそんなに広くないのだが、その空いているところにはこんな感じで所狭しと車が並んでいる。タイはバンコクではある程度、公共交通機関が発達しているが、地方は完全な車・バイク社会。コラート競馬場のお客もけっこうな割合車で訪問しているのでこういうことになっているのだろう。関係者の車両も多いんだろうな。ひとまず、スタンドの周りに遊具や花壇があったり公園があったりという日本や韓国的な競馬場ではないというところだけ分かっていただければOKだ。
ちなみに、これは厳密には競馬場の施設ではないが、4コーナーの向こうには競馬場を見ることができる飲食店もある。中で馬券が買えるかは分からないが、スタンドとはまた違った角度でレースを見ることができそうだ。
https://www.facebook.com/%E0%B9%81%E0%B8%8B%E0%B9%88%E0%B8%9A%E0%B8%AA%E0%B8%B0%E0%B8%97%E0%B9%89%E0%B8%B2%E0%B8%99-horse-coffee-124115085648001/
こちらのリンク先にそのお店のfacebookページがあるが、なかなかこじゃれたお店で女子受けもしそうな感じである。もし興味がある方は訪問のついでにのぞいてみてくれい(荷桁は時間がなく行きませんでした)。
さて。そんなわけで、ちょっと長くなりましたが、コラート競馬場の開催日程および競馬場全体の概要をレポートいたしました。
次回からはスタンド内部をじっくり見ていこうと思いますので、引き続きお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます・・・。
>>コラート競馬場レポートその6へ
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