日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > ロイヤルターフクラブ競馬場 > ロイヤルターフクラブ競馬場 その7 ~スタンドの全体像を把握せよ~
ロイヤルターフクラブ競馬場のスタンドを見上げる
*ロイヤルターフクラブ競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方はロイヤルターフクラブ競馬場レポートその1からどうぞ。
さて。今回もロイヤルターフクラブ競馬場(ナンルーン競馬場)レポートでございます。
のっけから定時発走ならぬ締め切り前発走となる波乱含みな幕開けにやや戸惑うも、アジアの競馬場らしい熱気に早くも心を奪われそうになってしまう。
とりあえずここまでは、競馬場に足を踏み入れていきなりレース発走という流れだったため、今回のレポートでは競馬場全体のざっくりした構造を把握すべく、場内をささっと見渡してみることにいたしましょう。まずは全体の雰囲気というか、基本的な部分を分かっていただいた方が話も早いですからな。
という訳でまいりましょう。ロイヤルターフクラブ競馬場のスタンドでございます…
さて。ロイヤルターフクラブ競馬場であるが、スタンドは5階建である。
もちろんすべてのフロアは階段でつながっているのだが、外側のスタンド観覧席の方でも行き来ができるという意味では1階から3階と4階から5階の二層に分かれていると言った方がよいだろう。1階から3階まではスタンドの観覧席からでも行き来ができるが4階より上はスタンド裏手にある階段から上らねばならないということになる。
日本の地方競馬場なんかより規模としてはしっかりしているし、構造的にも分かりやすいスタンドと言ってしまってよいだろう。
各フロアには馬券売場が並んでいて、馬券を買うのに困るということはない。正直、観客の数に対してかなり穴場が多いな、という印象である。
もっとも、競馬場の特徴として締め切り直前にオッズが動き観客はそれを見ながら馬券を買うというカルチャーなので忙しいのは締め切り直前くらいだ。従ってレースの間は写真のようにわりと閑散としていることが多いのである。まあ日本も平場の開催では似たような感じではあるが。
1階から3階にかけてのスタンドはこんな感じ。
椅子のようなものがあるわけではなく、階段兼座席といった風情の段差が1階から3階まで広がっているという感じだ。雨が多い国なので変に椅子にするよりこうした方がよいというのは理にかなっている気がする。
見ての通り立って見ても座って見てもOKという形なのでわりとレースの間は座り、レースの際は立ち上がって、という感じで見ているお客さんが多い。
そういう意味ではあまりいい服を着ず、汚れても気にならない服装で来るのがよいということなんでしょうな。
4階から5階にかけてのスタンドはこんな感じ。
やや走路からは遠くなるが雨が降っても被害を受けづらいということもあってか、食べ物や飲み物を傍らに置いてどっしり見ているお客さんが多い印象である。一部には椅子も備えられている。
さて。そんなわけで、ロイヤルターフクラブ競馬場は5フロアがあり、ざっくり2層に分かれているということがお分かり頂けたことかと思う。
そんなロイヤルターフクラブ競馬場はさらに大きく3つ分かれている。
実はロイヤルターフクラブ競馬場のスタンドは、大きく、VIPエリア、100バーツエリア、50バーツエリアの3つに分かれているのだ。
これらのエリアは写真のとおり、柵で区切られており、入場口の段階から違っているということになる。写真は荷桁が入った100バーツエリアから見たVIPエリアだ。中にいる人らの服装はこちら側の人々と大きくは変わらないように見えるが、何やらテラスっぽいところで飲み食いしながら観戦していて優雅な感じである。
柵にへばりついてVIPエリアの中を見ているオッサンのせいでなんだか自分まで卑しい気分になってしまうぜ。
ちなみにVIPエリアの上には写真判定をおこなう部屋などもある。つまりVIPエリアはゴール板の目の前の席ということになる。100バーツエリア及び50バーツエリアの人々はゴール板のあたりでかぶりつきで見るということができないのだ。
また、VIPエリアから100バーツエリアにはみ出すような形で冷房席も設けられている。VIPエリアに紐づいている席なのか、100バーツ席から追加料金を払って入る席なのかがよく分からないが、兎に角100バーツだけでは入れないということだけは確かだ。入場口で50バーツ席と100バーツ席の違いは冷房の有無かと思っていたのだが、そうではなかったということである。。
こんな感じでややイヤミなくらいに分かりやすくガラス一枚で隔てられている。いやホントこの時期のバンコクはクソ暑いので冷房のあるなしはまさに格差なのだよ。
冷房エリアの中はこんな感じ。椅子などあって快適な様子だ。なんとなく手前が空いていて奥が混んでいるのは何故なんだろうか。
さて。そんなわけでゴール板近くのVIP席を100バーツエリアから眺めてみたが一方でこの競馬場には50バーツエリアと100バーツエリアの区分けというのもあり、これまた写真のとおりガッツリ柵で区切られているのである。
そんな柵の中にも穴場が並んでいる。とりあえず、電気が引けるところであればどこでも馬券を売る気質の競馬場のようだ。
しかし、スコールが来たら誰も馬券買いに来てくれなさそうな立地やな・・・。
上の席から50バーツエリアを見るとこんな感じ。
だいたい直線走路の半分くらいまでしか行けないので必然的にレースが見づらいということになってしまうのである。ターフビジョンもどちらかというと100バーツ席前に設置されているのでビジョンも見やすくはない。早い話、50バーツエリアは安い代わりにレースがいい位置で見られないよ、という席だと考えていただければとOKだ。
日本より入場料が割高なのにこういうふうになっているということは、入場料収入もこの競馬場ではけっこうバカにできない収入なんだろうな。
しかし、出入りできるエリアが違うだけで、50バーツエリアと100バーツエリアは設備面ではそう大きくは変わらない。それぞれ1階から5階までのフロアがあり冷房はなしだ。日本は多くの競馬場で○階以上は指定席フロアみたいな感じにしていることが多いが、タイとはゾーニングの考え方がだいぶ違う気がする。
100バーツエリアには写真のとおり巨大な扇風機があった。もしこれが50バーツエリアになければ設備面での差かもしれないが、50バーツエリアには入らなかったため、裏取りはできず。。
さて。スタンドの区分け以外にもポイントだけ押さえておこう。
こちらは本馬場入場のための馬道だ。中央競馬の場では「はなみち」などと称されていることが多いアレである。
ロイヤルターフクラブ競馬場はスタンドの裏手に装鞍所があり、そこからトンネルのような馬道でスタンドを抜けて本馬場に来るのである。一応覚えておいてくれたまへ。位置関係的にこの馬道は100バーツエリアからでないと見られなかったので、100バーツにしておいて結果オーライである。
そしてこれがスタンド裏手にある装鞍所である。一見パドックのように見えなくもないがあくまでもバックヤードである。これも100バーツエリアからじゃないと見えないスポットだったため、なんやかんやこうしたブログを書く上では100バーツ席に入って正解だったということですな。
さて。そんなわけで今回はロイヤルターフクラブ競馬場のスタンドのざっくりした構造と概要をご紹介いたしました。
次回以降のレポートではレースの流れだったり個別のフロアだったりといったあたりをご紹介してまいりますので引き続きよろしくお願いいたします。
>>ロイヤルターフクラブ競馬場その8へ
*この競馬場が好きな方はこちらの競馬場もお好きだと思われます。
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ロイヤルターフクラブ競馬場 その5 ~いざ競馬場内へ~
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ロイヤルターフクラブ競馬場 その8 ~装鞍所からの本馬場入場~
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