日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > ロイヤルターフクラブ競馬場 > ロイヤルターフクラブ競馬場 その11 ~競馬新聞と予想~
ロイヤルターフクラブ競馬場で馬券の予想をする人々
*ロイヤルターフクラブ競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方はロイヤルターフクラブ競馬場レポートその1からどうぞ。
どうも。荷桁です。今回もロイヤルターフクラブ競馬場のレポートを続けてまいりたいと思います。
前回のレポートではロイヤルターフクラブ競馬場の馬券の種類や買い方の話をいたしましたが、今回のレポートではタイトルにありますとおり、ロイヤルターフクラブ競馬場の競馬新聞および予想の話をしてまいりたいと思います。
異国の競馬場に赴いた際に一番困るのは一体どないして予想したらええねん?という部分かと思います。まあ大体一度の訪問でそのコツをつかむことはできず、悪戦苦闘しているうちに一日が終わってしまうというのがいつものパターンなのではありますが、とりあえず今回のレポートでは一般論として、ロイヤルターフクラブ競馬場、ひいてはタイ競馬の予想方法をご紹介できればと思いますので何卒よろしくお願いいたします...
っつーわけでいきなりだが、タイの競馬新聞はこんな感じである。
競馬新聞は競馬場の門付近および各入口付近の屋台のようなところで売られているのでそこで購入すればOKだ。写真を撮るのを失念してしまったのでよくないが、競馬新聞はだいたい10種類ほどあり、価格は20バーツ~40バーツくらいとまちまちである。大きさはだいたいB5版くらいの冊子タイプである。
写真は荷桁が購入した競馬新聞。タイ語なので購入した直後はなんという名前かさっぱり分からなんだが、翻訳してみたところ『DEEP INFORMTION』というタイトルであった。日本の予想紙っぽく名付けるのであれば『最深情報』あたりであろうか。どっかの競艇場の予想紙にありそうだな。お値段は35バーツ。
ただし、お察しのとおり、この競馬新聞はタイ語オンリーである。よってタイ文字を解する方でないとこの競馬新聞を使って予想をするのは難しい部分がある。当然のことながら4月にタイ行きを決めて、5月にノー勉でやってきた荷桁がこの競馬新聞を読めるはずもなく、少なくともこのたびの訪問では予想に資することはなかったのである。
ただ、一応、タイ語の競馬新聞にもよいところがあって、写真のように別紙で推奨馬がついてくるのである。字にクセがあり、決して見やすいものではないが、よくよく見ると各レースごとに一着馬と二着馬が推奨されている。
後日、当日の結果と照合してみると、単勝のみの的中が4回、複勝のみの的中(2頭の推奨馬が3着以内に入った頭数)が8頭、馬連の的中が1回のみとなった。一見よいよいに見えるが、ガチガチのオッズのものも多く、トータルでは10倍ほどの穴目を当てた単勝がプラスでそれ以外はマイナスであった。ベタ買いしても儲かるかどうかはビミョーだが、ボーズだけは避けたいという方は丸乗っかりしてみてもよいだろう。
さて。そんなタイ語を解さない人間にとって心強いのが英語版の競馬新聞だ。読んだまま『STAR TRACK』という英語版の競馬新聞がタイ語の競馬新聞に混じって売られているので、タイ語は分からないが自力で予想をしたいという方はこちらを購入しておくのがよいだろう。お値段は100バーツとタイ語の競馬新聞に比べるとややお高めだが、需要と供給を考えれば致し方ないところか。
中身はこんな感じで、いわゆる馬柱が英語で書かれている。
馬の名前、血統、年齢、性別、斤量、前回斤量からの増減、直近のクラス、厩舎と勝負服といった感じでベーシックな情報は一覧することができるぞ。馬柱の下には推奨馬の記載もある。
さらに近走成績も掲載されている。走破タイムや騎乗した騎手はもちろん、通過順位まで書いてあり、競馬新聞の中身としては申し分ないぞ。ハンデ戦が基本のようなので、ハンデの斤量がどう変わっているかというのも重要な予想ファクターだと言える。
ありがたいことにこうして凡例まで乗っているのでよほど英単語の知識がない方以外は何が書いてあるか分からなくて困るということもなかろう。
このように、100バーツ分の情報はしっかり載っているので競馬新聞としての機能は充分果たしてくれる。とりあえずまず我々外国人観光客の予想の手段のひとつとして英語版の競馬新聞『STAR TRACK』は重要であるということを覚えていただければと思います。
さて。ロイヤルターフクラブ競馬場において、競馬新聞と並んで重要な情報は騎乗する騎手の情報である。
先ほどの競馬新聞の話でピンと来た方もいるかもしれないが、ロイヤルターフクラブ競馬場では出馬表が発表された段階では騎乗する騎手が決定していないのだ。だから競馬新聞にも騎手の名前は出てこない。
ちなみに、このレース直前まで騎手が分からないというシステムはベトナムのフートー競馬場でも同様であった。厩舎名を見ればおおよそ騎手がイメージできるような土壌なのか、あまり誰が乗っても関係ないとされているのか、そのあたりは分からないが、まあそういうシステムなので仕方がない。
騎乗する騎手はレース当日、当該レースの発走30~60分ほど前にこうして黒板に書かれる。それまでは一般のお客さんはどの馬にどの騎手が乗るかというのが分からないのだ。いまいちピンとこない方は想像していただきたいが、自分の本命の馬に、今年未勝利のリーディング下位騎手が乗るか、トップジョッキーが乗るのか分からないという状態だということだ。日本においては、これを知らないことには馬券の買いようがないと言っても過言ではない。
それはタイでも同じような状況らしく、レース前に騎手の名前が掲出されると現地の馬券オヤジたちはいっせいにメモを取り始める(一番手前の黄色い服のオッサンは警備員さん)。まあ当然と言えば当然だが、こちらも非常に重要な予想のファクターとなる。
ちなみに、スタンド内の黒板だけでなく、外にあるオッズ表示の上にも騎手名は掲出される。双眼鏡でもないとちと厳しい大きさだが、騎手をチェックするというのはごく自然なことだということなんだろう。
しかし、ここで問題が。先ほどから見ていただいているとおり、ロイヤルターフクラブ競馬場においては基本的に、騎乗予定の騎手の名前はすべてタイ語表記で発表される。だが悲しいかな我々外国人観光客にとって便利な英語版の競馬新聞『STAR TRACK』では過去騎乗していた騎手の名前はすべて英語で表記されている。つまり当日発表された騎手が継続騎乗なのか、乗り替わりなのかが、英語の競馬新聞だとよく分からないのである。勿論、タイの文字のおおよその発音などを予習しておけばある程度あたりはつけることができるかもしれないが、レース発走までのわずかな時間でチェックするのも時間のロスだ。っつー訳で、過去の騎手からの乗り替わりが見たい場合はタイ語の競馬新聞を持って突き合わせるのがよいので、騎手も気にして購入したいという方はくれぐれもご留意くだされ。
さらに、競馬新聞で分かる過去戦績とハンデ、さらに騎乗する騎手の情報に加えて場内いたるところに表示されているオッズを加味することも忘れてはならない。
見てのとおり、けっこうレースによっては人気が偏ることが多い。荷桁の訪問時は超穴馬的な馬はほとんど来なかったが上位人気はけっこう取捨が難しい感じであった。加えて、以前のレポートでも申し上げた通り、発走直前にドドドっと人気が入れ替わる傾向にあるので、レース15分前のオッズで人気順に買ったらあとからまったく違う人気になっていたりするので気をつけてくれたまへ。
また単複オッズと馬連オッズでも齟齬がある場合が多い。以前のレポートでも述べた通り、ロイヤルターフクラブ競馬場では八百長が行われていたきらいもあるため、観客も直前までオッズの動きを見極めて買おうという心理が働きやすいのだろう。やや慣れが必要だが、我々のような一見客もなるべく直前までオッズを見た方がよいと思われます。ガミも防げるかもしれんしね。
あとは王道だが、コース前の簡易パドックで馬体を見ながら予想をするということも可能だ。荷桁はパドックの見方はサッパリなのであれだが、暑い国なので発汗の具合もあるだろうし、腹回りの肉のつき方で勝負仕上げかどうかなどの見極めもできる可能性もある。パドック派だという方は是非観覧席の最前席に陣取って思う存分馬体を見てくれたまへ。
さて。以上がざっくりとしたロイヤルターフクラブ競馬場の馬券予想の方法だ。んで、皆さんにとっては荷桁が実際に馬券を購入してみてどうだったのか?という部分が一番気になるところかとは思いますが、それはまた別の機会でレポートしたいと思います。
次回のレポートでは熱いレースが行われるコースまわりの設備などを見ていければと思いますので引き続きよろしくお願いいたします。
>>ロイヤルターフクラブ競馬場その12へ
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