日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > ロイヤルターフクラブ競馬場 > ロイヤルターフクラブ競馬場 その18 ~バックヤードと二階建て馬房~
ロイヤルターフクラブ競馬場
*ロイヤルターフクラブ競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方はロイヤルターフクラブ競馬場レポートその1からどうぞ。
どうも。荷桁です。今回もロイヤルターフクラブ競馬場(ナンルーン競馬場)のレポートでございます。
前回のレポートまでは主に競馬オヤジがたむろしているスタンド内部の様子をご紹介してまいりました。1階から5階まで、一挙ご紹介いたします!と意気込んで始めたレポートでしたが、毎度大して変わり映えのしないフロアをご紹介し続けるという間延びしたレポートになってしまいましたな。間延びしたついでに今回のレポートではロイヤルターフクラブ競馬場のバックヤードを見ておきたいと思います。
いろいろな国の競馬場を見ておりますと、案外レースそのものというのは各国であまり大きな違いというのは出ないものなのですが、バックヤードの作りや厩務員さんの雰囲気なんかはけっこうご当地の色というのが出るものでございまして、オタク的には観察していてなかなか楽しいものなのです。
勿論、ロイヤルターフクラブ競馬場に何のコネもない荷桁ですので、一般席をウロウロしているときに垣間見えたバックヤードの様子をこそこそご紹介するという形になりますがそのへんはご勘弁いただければと思います。それではまいりましょう。ロイヤルターフクラブ競馬場のバックヤードでございます...
さて。そんな訳でロイヤルターフクラブ競馬場のバックヤードだ。
先ほど申し上げたとおり、荷桁はあくまで一般の客としてロイヤルターフクラブ競馬場を訪問しているため、当然のことながらバックヤードに入れていただけるわけもない。たまたまこの日にバックヤードツアーをやっていようはずもない。あくまで一般客が入ることのできるエリアから観察できる範囲でのご紹介になる点はあらかじめご了承くだされ。
そんなロイヤルターフクラブ競馬場のバックヤードだが、まず一番目立つのはスタンドの裏手にある装鞍所かと思う。これまでのレポートにもちょいちょい出ているが、まずはそこから話を進めていくことにしよう。
ロイヤルターフクラブ競馬場の装鞍所は一見して馬が周回をしている様子だけ切り取ればパドックと言えなくもないのだが、ここはやはり装鞍所と呼ぶのが適当なのではないかと思う。というのも以前のレポートでもやったとおり、ここはいわゆるパドックとしての機能は果たしておらず、あくまでパドック(厳密にはパドックではないのだが)に出る前の招集および準備の場所という位置づけなので、ならば日本人としてはとりあえず装鞍所と呼ぶしかないだろう、ということで装鞍所と呼んでいる次第である。
ただ、まあよくよく見ていると、ここでは次の騎乗予定の馬たちが入ってきて、その様子を中央の建屋にいる職員がチェックし、輪乗りをしていると騎乗予定の騎手が出てきて乗る、ということをしているようなので、日本の装鞍所でやっているようなことをすべてやっているわけではなく、パドックの手前の最終チェックの場所という感じだろう。
ベトナムのフートー競馬場でもスタンド脇にあるパドックで騎手が騎乗し周回、その後、スタンドの前にあるもうひとつのパドックを周回するという感じだったし、オーストラリアのムーニーバレー競馬場やカイントン競馬場にも馬房脇のパドックと観覧席近くのパドックと二か所のパドックがあったりしたので、もしかしたらこの競馬場が作られた100年くらい前にはそうした形がスタンダードだった可能性もある。
いずれにせよ、日本で想像するパドックはスタンド前の馬場でおこなわれる周回ということになるのでここは装鞍所なんだと言い張らせていただこう。
装鞍所を取り囲むように建物があるが、その建物はよく見ると馬房になっている。厩務員さんはもちろんだが、なんの人かよく分からない関係者もけっこうな数がウロウロしていて面白い。
この何をしているのかよく分からない人々は騎手と会話したり、装鞍所の脇でぼさっとしていたりしてイマイチよく分からない。馬主らしい服装でもないし、厩務員っぽい雰囲気もあまり醸し出してはいない。まあ何をしているわけでもない人が多いのがアジアだと言ってしまえばそれまでだが、ややミステリーである。
騎手たちはここで騎乗したり、表のパドックで騎乗したりとまちまちだ。
何やら厩務員さんと談笑している騎手もいて、全体的には和やかムードだ。賞金水準の低さから八百長が横行しているという事前情報もあったが、雰囲気だけ見ればあまりそんな感じはなかった。まあこう見えてにこやかに八百長の相談しているという可能性もゼロではないが・・・。
さて。このキャッチーな装鞍所があるせいで、そちらばかりに目が行ってしまうが、その奥の方に目を向けるとこれまた面白いバックヤードが広がっているのだが、お分かりいただけるだろうか。
そう。実は奥の方にはさらに馬房が広がっていて、これまた大量の競馬関係者がそのあたりをわさわさしているのである。
スタンド5階から見た写真が分かりやすいが、検量所と思しきなぞの小屋と馬房、さらには輪乗りができるスペースが奥の方に配置されている。
さらに注目なのは右手にある2階へ上がっていくスロープだ。
なんと、この競馬場、競走馬が待機している馬房が二階建てになっているのである。
シンガポールのクランジ競馬場の厩舎に二階建ての馬房があるというのは聞いたことがあるのだが、いわゆる本場で二階建ての馬房があるというのはここが初めての目撃である(もしかしたら香港とかにはあるかもしれないが)。
輪乗りしている馬たちも何だか分からないがやたらと多い。
馬が競馬場に入りレースを終えて出ていくまでの流れがあまりスムースなシステムになっていないのか、単純に敷地が狭いだけなのかは分からないが、とにかく競馬場の限られた敷地内でたくさんの馬に待機してもらわなければならないという感じに見受けられる。まあ、こうして傍から見ている分には面白いんですがね。
ちなみに、クソどうでもいいが、このバックヤードにある小屋には
「NANGLEONG
U NING」
という謎の英語が書かれている。
NANGLEONGはこの競馬場があるナンルーン地区を意味していると思われるので、そんなに気にならないのだが、問題は文字が欠けてしまったと思われる「 U NING」のほうである。
RUNNING、BURNINGなどいろいろ単語自体は思いつくのだが、それも競馬っぽくなく何だかしっくりこない。もし何かこれだというものを思いついた方がいたらご一報くだされ。
閑話休題。
装鞍所からVIPエリア寄りに目を向けて見ると、これまた輪乗りができるスペースが確保されている。よくみると輪乗りスペースの脇にはここにも馬房があるようだ。数とスペースから考えて、直後のレースに出馬する馬専用のスペースといった雰囲気だ。ここで待機していた馬たちが、前のレースが終わる頃合いで装鞍所へ出て周回、さらに本馬場入場へ、という流れになっているものと思われる。いずれにせよ狭いところによくこうしたものを押し込めたものだと感心するぞ。
さらに関係者通路も目についたところは一応写真を撮っておいた。あんまり撮って喜ばれる写真ではないんだろうが、一応ね。何しゃべっているのかは勿論タイ語なので分からないのだが、けっこう関係者の話声が聞こえたり、レースを終えた騎手がそのへんの売店でメシを買っていたりと、わりと競馬サークルの人々との距離感は近い競馬場であった。
さて。そんなわけで荷桁が100バーツエリアにいながら目撃したロイヤルターフクラブ競馬場のバックヤードの様子でございました。二階建ての馬房など、ちょっと日本とは違った施設もあり、なかなか興味深い空間でございました。
18本とだいぶ増えてきてしまいましたが、もう少しだけロイヤルターフクラブ競馬場のレポートを続けてまいります・・・。
>>ロイヤルターフクラブ競馬場その19へ
*この競馬場が好きな方はこちらの競馬場もお好きだと思われます。
ロイヤルバンコクスポーツクラブ競馬場 その1 ~再びバンコクへ~
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*ロイヤルターフクラブ競馬場に関する記事は以下にもあります。
ロイヤルターフクラブ競馬場 その1 ~タイからのニュース~
ロイヤルターフクラブ競馬場 その2 ~バンコクという街~
ロイヤルターフクラブ競馬場 その3 ~行くまでの攻防~
ロイヤルターフクラブ競馬場 その4 ~「タイ人」の競馬場~
ロイヤルターフクラブ競馬場 その5 ~いざ競馬場内へ~
ロイヤルターフクラブ競馬場 その6 ~いきなりの締め切り前発走~
ロイヤルターフクラブ競馬場 その7 ~スタンドの全体像を把握せよ~
ロイヤルターフクラブ競馬場 その8 ~装鞍所からの本馬場入場~
ロイヤルターフクラブ競馬場 その9 ~ゲートインからゴールまで~
ロイヤルターフクラブ競馬場 その10 ~馬券の買い方と種類~
ロイヤルターフクラブ競馬場 その11 ~競馬新聞と予想~
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ロイヤルターフクラブ競馬場 その16 ~スタンド4階 まったり常連ゾーン~
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競馬場巡りに魅せられてしまった筆者、荷桁勇矢(にげた ゆうや)が、日本の競馬場、海外の競馬場を訪れながらその様子をご紹介して行くブログです。
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