日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > 名古屋競馬場 > 名古屋競馬場 その41 ~名古屋競馬場グルメをしのぶ~
名古屋競馬場の食堂棟
*名古屋競馬場レポートのつづきです。
初めからお読みになる方は名古屋競馬場レポートその1からどうぞ。
どうも。荷桁です。引き続き、旧名古屋競馬場、通称どんこ競馬場の与太話を続けてまいります。
さて、ここまで40本にもわたり、どんこ競馬場のレポートをしてきたわけですが、ここらで今一度、どんこ競馬場のグルメについてレポートしたいと思います。どんこ競馬場のグルメについては過去にもレポートしたことがあるわけですが、その後も移転のギリギリまでどんこ競馬場に足を運んでいろいろなものをコソコソ食っていた荷桁としては、最後にどんこ競馬場の総まとめをしておかねばなるまいということで、どんこ競馬場最後の10年ほどの写真を見ながら、どんこ競馬場のグルメを振り返って行ければと思います。
新しい弥富の競馬場は本場動員をあまり見越していないこともあり、スタンド内の食堂は1つのみ、他はキッチンカーや売店が主流となっており、長年にわたり独自のカルチャーを形成していたどんこ競馬場のグルメは移転によって、途絶えてしまったと言えます。また、近隣のギャンブル施設である名古屋競輪場も食堂が激減、一宮競輪場は廃止、中京競馬場も開催日が減り、家族連れや若者好みのグルメに舵を切っていく方向に向かっている中で、どんこ競馬の廃止により古き良き尾張エリアの公営ギャンブルのメシ文化を残しているのはもはや笠松競馬のみとなってしまった感があります。
ひとまず、ここからしばらくは在りし日のどんこ競馬場のグルメを、みっちり見ていければと思いますので、ご自身のどんこ競馬場メシの思い出と重ね合わせて、お楽しみいただければ幸いです。
それでは前口上が長くなってしまいましたが、まいりましょう。どんこ競馬場のグルメでございます...
さて。そんな訳でどんこ競馬場のグルメである。
まあ、ここまでどんこ競馬場のグルメなどと雑にまとめているが、実はどんこ競馬場は多くの地方競馬場で本場への動員が減少して食堂が漸減していく傾向にある中では意外と健闘しており、数だけで言うとけっこうな食堂やら売店やらが場内で営業していた。移転が決まって以降もコロナがあったりして競馬場の食堂にとってはまったくいい経営環境ではなく「もうどうせ移転するし、やめたやめた」という店が続出してもおかしくないような状況だったが、それでも多くの店が移転のその日まで営業をし続けたと言うのは素晴らしいというほかない。
けっこうな数のお店があるということは、当然ブログ一記事ですべてを紹介しきるのには無理があるので、このレポートでは、いったんどんこ競馬場にあったグルメ関係のお店を一覧で整理して、その後、個別のお店については別途記事を作って詳細を解説していくという流れでいければと思います。
幸いにして、どんこ競馬場のお店は荷桁が通い始めてから、そう大きな変動はしていないので、移転時まで営業していたお店はもちろん、その前になくなってしまったお店も一応、写真があるお店については紹介しておきたいと思いますので、往時をしのびつつ、ご一読いただければと思います。
さて。それではどんこ競馬場にあったお店をざっと見ていくことにしよう。繰り返しになるが、それぞれのお店の詳細レポは後日別記事でやるので、ここではさわりだけとなる点、ご容赦くだされ。
まずはスタンド内のお店から。第2スタンドは4階の特観席内にあった「酒津屋」だ。酒津屋は名古屋では知られた居酒屋(本業は酒屋)であるが、どんこ競馬場内にも店があったというのは、あまり知られていなかったかもしれない(もしかしたら直営ではないかもしれないが)。
いかにも特観席の食堂という感じで、食事はもちろん、酒も飲めるし、ちょっと気の利いたメニューもある、いい感じのお店であった。
続いては第2スタンド2階の有料席グリーンホール内にあった「ラッキー」である。
こちらは食堂と言うより、売店という趣の店であったが、店のすぐ脇にイートインがあり、弁当の類も多数販売していたので、機能的にはほぼ食堂という感じの店であった。
この店はただの売店かと思いきや、謎の掲示物などがいろいろあって、けっこうパンチが効いていたので、後のレポートで、そのへんも詳しく見ていくことにしよう。
続いてもスタンドにあったお店。第2スタンド1階にあった「あらぶ」である。
ここもこの規模感の地方競馬場にしては珍しいちゃんとした食堂で、フライを中心とした定食類、ラーメン・チャーハンなどの中華系、さらには寿司まで、バラエティに富んだメニューを提供していた。小ぎれいにしており、一見でも入りやすいのも魅力であった。こちらでもけっこうな種類のメニューを食べたので、また詳しくやっていくことにしよう。
一応、ここまでがスタンドにあったお店である。他にもスタンドにあったが場所を移った店、シンプルになくなった店などがあるが、いったん移転時に残っていた店は上記の3店舗であった。
続いては食堂棟のお店を見ていくことにしよう。
食堂棟はどんこ競馬場の入場門から東西に向かって伸びていて、こちらにも数多くの食堂・売店が存在していた。スタンドにあった酒津屋やあらぶに比べると、間口が狭い店も多かったが、テイクアウトをやっているお店も多く、場内の賑わいに一役買っていた。どんこ競馬場のグルメと言うと、こっちにあったお店を思い浮かべる人も多いことだろう。
ずらっと並んていた食堂棟の店については、まずはもっともパドック寄りにあった「大島屋」から見ていくことにしよう。
こちらの店は中京競馬場にも同じ屋号の店がある店で、名古屋の競馬場に通い詰めていた人であればいずれかは利用したことがあるという方も多いのではないだろうか。
食堂棟の店にしては比較的店内が広く、定食やラーメンなどスタンダードなメニューが中心の店であった。ちなみに、食堂棟のお店はけっこうメニューが似通っているお店が多いので、そのあたりの共通点や、微妙な差分なんかを見ていくのも興味深いでっせ。
大島屋から続いてのご紹介は「勝や」だ。
こちらはうどん、きしめん、そばがメインのお店で、どのお店も多彩なメニューを揃えるお店が多いどんこにあってはやや異色のお店であった。
当地の名物料理でもあるきしめん各種が人気で、冬はもちろんのこと、夏もころきしめんなどを楽しむことができる名店であった。
続いて、その隣に移って「当り屋」である。
競艇、競輪も含めると日本に一体何軒の”あたりや”があるのかという感じだが、ここどんこにもしっかりあった。かつては第1スタンド2階にあったが、もともとここにあったお店がなくなったのを機に、食堂棟に移ってきたお店である。
定食、丼もの、麺類、酒のつまみなど、こちらも幅広なメニュー構成が魅力的なお店であった。
また一軒横にずれたところにあるのは「平野屋」だ。実はこのお店については移転の少し前に一足早く撤退してしまったのだが、どんこの末期まで営業していたお店のひとつとしてカウントしておくべきお店であろう。
ここも丼もの、麺類、ごはんのおかず、酒のつまみとひととおり揃えているお店だ。どんこ競馬場の食堂の中ではやや目立たないポジションながらもちゃんぽんや中華丼など、他店にないオリジナルなメニューもある意欲的なお店であった。店内もカウンター中心で一人客にも居心地の良い空間だったのも思い出である。
平野屋から入場門を挟んで、続いてご紹介するのは「松よし」だ。
こちらは名古屋風のお好み焼き(名古屋以外のエリアの方の感覚からするとキャベツ焼きに近いもの)や焼きそばを店頭で売っていたので、利用したことがある方も多いかも入れない。
店頭のお好み焼きに注目が集まりがちだが、店内も常連さんがワイワイと集まる、雰囲気の良いお店で、中では串ものなどでお酒を楽しむことができた。自家製の味噌汁も美味しい、実は家庭的なお店でもあった。
またひとつ西側にずれて、お次は「すみれ」。
こちらも、串カツ、どてめしなどの定番名古屋メシはもちろん、定食・麺類・丼ものほか、おさけのつまみが幅広に揃っている、総合力のある食堂だ。
外側の窓口でテイクアウトするのもよし、店内でゆっくり食べてもよし。テーブルも広いので家族連れでも入りやすい、貴重なお店であった。
最後にご紹介するのは食堂棟の西端にあった、松井屋(旧大矢屋)である。ここは一番すみっこという立地面でのハンデがありながら、ファンが多いお店であった。一番人気なのは店頭で販売しているみたらし団子。松よしのお好み焼きもそうだが、みたらし団子も名古屋ではド定番のおやつで、小さ目の団子が5つついた団子をたれがカピカピになるほど炭火で炙った名古屋スタイルのみたらし団子を楽しむことができた。
みたらしだけでなく、店内でも丼ものや麺類、おでんや一品などのごはんのおかずやおさけのつまみが楽しむことができた。冷暖房があまり効いていない、ある意味季節を感じられる雰囲気もまた魅力であった笑
以上、松井屋さんまでの10店が、どんこ競馬場の移転近くまで営業していたお店である(その後、場外発売所として運営されるようになってからも一部のお店は営業を継続)。
あと、番外編的ではあるが、どんこにはたばこ店(店名不明)もあって、ここでもちょっとお菓子を売っていたりした。まあここも広義のグルメかもということで一応ご紹介しておこう。
さて。ここからは、移転より前になくなってしまったお店についても一応見ておこう。
まずこちらは「えびすや」。どんこ競馬場唯一の中華料理店として愛されていたお店で会った。知られざる名古屋めしである「台湾ラーメン」も提供していた。
店内レポートはこちらにあるので、ご興味あれば是非。
続いては「ぎふや」だ。
こちらはうなぎ専門という、競馬場でもありそうでないジャンルのお店であった。時代が時代なら金沢競馬場の寿司と共に、競馬場で食べられるガチの本格グルメということで、流行ったかもしれないが、お店の方に不幸があり、2012年の初旬に閉店となってしまった。残念ながら店内の写真などはなく、ネット上にもほとんど情報が残っていない状態だ。
名前こそぎふやではあるが、実は愛知県は養殖ウナギのメッカ。名古屋市内にもうなぎ店や、ひつまぶしを提供するお店が多く、うなぎも広義の名古屋メシと言え、地域性があるお店と言えたかもしれない。
最後に「イケダ」だ。こちらは第2スタンド1階、「あらぶ」の隣にあった喫茶店である。今でこそモーニングやコメダ珈琲店などで、名古屋の喫茶店文化も知られているが、名古屋は喫茶店が大好き。その意味で行くと、こちらも名古屋メシを体現していたお店と言えた。
こちらの店は2016年11月に訪問した際には、こんな感じでなくなってしまっていた。執筆時点から考えると、2016年は約7年前で、そんなに大昔、という感じでもないのだが、こちらもネットにはほとんど情報が残っておらず、なんか、こういう情報をコソコソ残しておくというのも大事なのかもしれないなあとしみじみ思う次第である。
さて。っつーわけで、どんこ競馬場のグルメについて、いったん総花的にご紹介いたしました。こうして見るといろいろな思い出が甦ってきますなあ・・・。
この記事でお店についてはひととおり整理ができたので、次回からはしばらく、それぞれ個別のお店について、詳しく振り返っていければと思いますので、引き続きよろしくお付き合いの程、よろしくお願いいたします・・・。
>>名古屋競馬場レポートその42へ
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