日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > 中京競馬場 > 中京競馬場 その17 ~第一回 中京競馬場どて煮ステークス~
中競スタンド
*中京競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は中京競馬場レポートその1からどうぞ。
どうも。荷桁です。
唐突な中京競馬場レポートでございます。
タイトルをご覧になった方の多くは「第一回 中京競馬場どて煮ステークス」といきなり言われても理解しづらいという方が多いかと思います。これまでも中京競馬場のグルメに関しては紹介しておりますが、何故今回はどて煮なのか。まずはそのあたりのご説明からしてまいりましょう...
既にご存知の方も多いと思うが、わたくし荷桁勇矢は今でこそ大阪に住んでいるものの出自は名古屋市生まれの知多市育ちというまごうことなき愛知県の人でございます。父は豊橋、母も母父も名古屋市出身ということもあり血統的な面から見ても、コテコテの愛知県民と言えます。
当然のことながら、生まれたときから名古屋弁をしゃべり、味噌汁と言えば八丁味噌という環境で育ち、すくすくと成長を遂げていったわけなのだが、特に味噌を使った料理のなかでは「どて煮」と呼ばれる料理が好物であった。
どて煮というのは、見た目はアレだが、一応名古屋の居酒屋定番メニュー的なもので、甘辛く味付けした八丁味噌で、牛すじや豚のモツを煮込んだ料理である。店によってはこんにゃくや根菜類を一緒に入れるところもあり、バラエティーがあるのもまた面白いところだ。家庭で作られることも多く、荷桁の実家でもよく供されていた。
現在大阪に住んでいる荷桁は当然ながら風来坊や世界の山ちゃんにでも行かない限り、このどて煮を食べることができない環境に置かれているので、たまに中京競馬場に行ったときなどにはついついいろんなお店でこの「どて煮」を注文してしまうことが多いのである。
一口にどて煮と言っても、前述のとおり味やタイプはいろいろなので店によって個性がある。これは中京競馬場でも例外ではない。よって愛知県以外から中京競馬場を訪れる方のためにも荷桁が食したことのある中京競馬場のどて煮をここで一挙ご紹介しようというのが今回のレポートの趣旨だ。
せっかくなのでタイトルには「第一回中京競馬場どて煮ステークス」という競馬らしい名前をつけさせていただいた。以下ではこのステークスに出走するどて煮たちをご紹介し、わたくし目線でのパドック解説と印を打ってまいります。皆さまはその解説と印を参考に是非、中京競馬場でいろんなお店のどて煮を食べていただき、最終的に着順を確定させていただければと思います。
えらく長々と書いてしまいましたが、今回のレポートの趣旨はそういうことです。つーわけで、さっそくご紹介してまいりましょう。中京競馬場のどて煮たちです。尚、価格は訪問時。かつ、今後も同じステータスでメニューの提供があるかはお店次第なのであしからず。
では、出走各店のご紹介です・・・。
1枠1番 馬勝 どて煮:320円
さて、最初にご紹介するのはペガサス1階の売店うま勝である。店先の鍋で煮ており、一目でどて煮だと分かる見た目に好感が持てるし、使っている味噌の黒っぽさも雰囲気がある。具材は典型的な名古屋のどて煮の具材である豚もつ(とんちゃん)、こんにゃく、大根で構成されており、白ネギがかけられるというのもオツである。荷桁訪問時が冬場だったせいか甘みの強い大根が使われており、その味の主張が強かったためそこで評価が分かれるかもしれないが、320円という値付けに対してはうまくまとめてきていると感じる。上位候補だ。2枠2番 ウサ美 どて煮:400円
次にご紹介するのは、ペガサス2階の食堂ウサ美である。いわゆる一般的な食堂が少ない中京競馬場においてはエース格の店だ。しかし、ここのどて煮は初見の際に鼻水が出そうになるほどびっくりした。何と使用されているのが豚バラ肉、しかもキャベツが添えられているという一般的などて煮の枠からは大きくはみ出しているのである。これがどて煮と言えるかという議論をすればおそらく「これは違う・・・」という結論に落ち着くであろう。ただ、どて煮という料理自体庶民料理なのでアレンジ自体は否定するものではないし、食べてみるとこれはこれでウマいのだ。扱いが難しいが上位は?3枠3番 中競スタンド もつ煮込み:360円
ここで実力者が登場。中競スタンドだ。この店ではどて煮と言わず、もつ煮込みという名前だが実態はほぼどて煮とイコールなので、ここでは当然ながらどて煮として扱わせていただく。中競スタンド自体、こちらのもつ煮込みとおでんだけで長年持っているお店なので当然ながらその看板メニューとしての風格が漂う逸品である。具材も歯ごたえのしっかりした豚の臓物のみと安定感抜群である。ただ一点不安要素があるとすれば、やや味付けがとろっとした甘めになっているので、人によっては苦手な方もいるかもしれないという点。白ネギ効果に期待。4枠4番 カチ太閤 どて煮:400円
指定席エリアからの唯一の参戦、カチ太閤をご紹介しよう。ご覧のとおり、豚もつとこんにゃく主体の構成となっている。白ネギがわずかに乗っており、好感が持てる。いわゆる名古屋のスタンダードなどて煮に必要な要素は全て押さえているが、気持ちタレがサラサラしているのが特徴と言えようか。市中でも、この味噌ダレに関しては先の中競スタンドのようにザラメでこってりさせている店と比較的さらっとさせている店とで分かれるところなので、タイプが違う2派の争いといった風情だ。相手関係次第では争覇圏内。5枠5番 サンテ どて煮:580円
さて、今回のレースで最も価格の高い一品が登場。サンテのどて煮である。価格は高いが見た感じは先に出てきたものよりも細く見せている印象。もともとは近鉄系列のレストランということもありタレの雰囲気はあるし、モツもスタンダードなのだが、こんにゃく入りでこの内容。中身と価格とのギャップが激しくアテにはしづらい。総じて値付けの高い店ではあるが、今後の変わり身に期待。6枠6番 大島屋 どて煮:360円
ペガサス1階の売店群からは大島屋もエントリー。しかし、これまたウサ美以上の豚バラ肉じゃないか。これをどて煮として売るのはさすがに無理があるんじゃないだろうか・・・。っていうかこんなにしっかりした肉なら普通に生姜焼きにしたほうが絶対に美味いと思うんだが。しかももっと分からないのが、この店「とんちゃん串」というメニューがあり、豚もつを仕入れているのだ。あまり突っ込むとよくないが、これも豚バラの味噌煮として食べればウマいと言うのはいう間でもないが、これは押さえまで。7枠7番 ドン太閤 どて煮:300円
次のエントリーは大島屋の隣のドン太閤だ。まず注目すべきは、ドン太閤と同厩舎、基い、同じ系列と思われるカチ太閤に比べて価格が安いという点だ。しかも価格が安いにも関わらず、カチ太閤よりもボリュームがある積極策に打って出ていることが素晴らしい。中身や味付けはほとんど変わらないため、これは定員さんのさじ加減や訪問した時間帯にもよるのかもしれないが、ありがたいことである。柔らかめに煮込まれたモツがたっぷり入っているため、こんにゃくの存在も気にならない。コスト面も考えれば、期待できる一品だ。8枠8番 すみれ どて煮:350円
最後のエントリーはペガサス2階の売店「すみれ」だ。すみれのどて煮はいい意味で非常にスタンダードなどて煮である。しっかりと歯ごたえを残したどて煮で非常にスタンダードな味付け。おそらく名古屋の人にとってはここのどて煮がもっとも「どて煮」っぽく感じることと思う。ここが中京ということを忘れて、名古屋競馬場にいるかのような錯覚を抱くであろうことは間違いない。いわゆるド定番のどて煮を食べようと思ったらここのはオススメ。ボリュームと値付け350円も絶妙である。さて、中京競馬場どて煮ステークスは以上の8頭立てだ。
ひととおり、パドック解説風に(そうでもねえか)紹介をしてきたがいかがでしょうか。一応上記を踏まえてのこのレースの私の印は以下の通りです。
◎:7枠7番 ドン太閤
〇:3枠3番 中競スタンド
▲:8枠8番 すみれ
△:1枠1番 馬勝
先に述べましたとおり、実際の着順はみなさんがご自身で味わっていただいた上で、確定していただければと思います。
やれやれ、同じようなメニューでもけっこう違いがあるものですね。他の競馬場のメニューでもやってみたいですねえ。
と、いうわけで、幾分唐突ではございましたが、謎企画、中京競馬場どて煮ステークス、これにてお開きです。どうもありがとうございました。
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