中京競馬場 その16 ~ローカルと呼ばれながら~ そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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中京競馬場
中京競馬場




*中京競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は中京競馬場レポートその1
からどうぞ。





 さて、これまで、いろいろと中京競馬場の様子を取り上げてきたが、ここいらでいったん区切りとしよう。


 当ブログにしては珍しく、中央の競馬場なのにいろいろ取り上げてしまったことからも感じておられている方もいるかもしれないが、やはり出身地の競馬場というのはいろいろ言いたくなるものであるなあ...






中京競馬場


 名古屋生まれの荷桁が言ってしまうのもなんだが、まあ、現在中央競馬の場でもっとも中途半端な競馬場、それが中京競馬場だと言えよう。



 東は東京・中山、西は京都・阪神というメイン開催の場が2つづつ、関東と関西にある中で、第五の競馬場である中京をどう位置づけるべきかというところが何となく難しいのは気持ちとして分からんでもない。東に新潟と福島があるんだから、西は小倉と中京ということで、それっぽくローカル開催をしていけばいいじゃないの、という流れは理解の範疇だ。



中京競馬場



 それならそれで、別に問題はないんだけど、ここでややこしいのが、名古屋という土地の問題である。ローカルとして適当な開催をしておく、というわけにもいきづらい人口と経済力が当地にはある。もちろん人口は首都圏や近畿圏に比べれば劣る部分はあるがそれでも小倉や、まして新潟・福島あたりとは比べるまでもなく多いわけだし、昨今好調なトヨタをはじめ、経済的にもなかなか無視ができないエリアである。

 
 馬主会なんかもそのあたり、JRAが名古屋とどう向き合うんだという部分に関しては、注視しているだろうし、JRAとしても、まったくローカルとして扱うというわけにもいかないのだろう。それが高松宮記念であり、チャンピオンズカップなのだと推測する。




中京競馬場


 そうは言っても、JRAの行動を見ている限り、中京競馬=ローカルという姿勢は揺らいでいない。


 どんどん競馬場施設をコンパクトにして、開催日程を裏開催にする。そうなれば間違いなく人は来なくなる。そこを既成事実にして、開催を減らして、メインの場に開催を集約する。そんなシナリオが何とも見え隠れしてくる。



中京競馬場



 でもどうなんだろう。それって、長い目で見たときに。


 競艇や競輪が本場の入場人員もどんどん減っているのに続いているのは、全国的にまだ一定のファンがいて、場外発売時に全国各地で車券や舟券を買うことで売り上げを下支えしている部分が大きいのだ。


 現在はネット馬券はまさに全盛期を迎えつつあるが、それもファンの裾野を増やしていかなければ結局はジリ貧である。


 正直東海地区というエリアは、かねてより繊維関係の自営、メーカーのブルーカラーなんかが多く、パチンコもあり競輪もあり競艇もありという比較的ギャンブルとは親和性がある地域だったが、正直、中央競馬が人々の暮らしの中で意識されている感覚というのは薄い。これは主観ではあるが・・・。

 
 首都圏や関西圏と違って、東海圏では都心に通勤するというスタイルよりも、自宅から郊外の工場や事業所に通勤するというスタイルがけっこう多い。


 東京のように何かあれば電車で都心に出るというカルチャーも薄く、自家用車で自分の生活圏を形成するという東海エリアにおいて、中京競馬とWINS名古屋の二か所でしか馬券が買えなかったというインフラ面での弱さが、ロードサイドに腐るほどあって便利なパチンコ店に負けてしまい、ネット投票が普及する以前に、競馬ファンをそこまで増やしきれなかった感は否めない。潜在人口のわりに、競馬ファンが少ないエリアと断じてしまって差支えないだろう(その逆は北海道ですね)。


 だが、時代は変わった。


 名古屋娯楽の王様パチンコは法規制から衰退の一途をたどり、そして地方競馬場での馬券発売も始まり、名古屋競馬、笠松競馬、弥冨や恵那でも中央の馬券が買えるようになった。さらに、ネット投票で馬券を購入することはグッと身近になった(そういう意味では福山と荒尾を見殺しにしたのは競馬界の失策と言えよう)。


 もともとの潜在的な人口・経済力・パチンコファンを引っぺがすことができる土壌などを思えば、東海エリアというのはJRAにとっては今こそ最も攻めるべき草刈り場のはずなのである。その旗艦たる中京競馬場はもっと力を入れられてしかるべき競馬場だと思うのだ。



中京競馬場


 ひとまず高松宮記念やチャンピオンズカップというものがあるのはいいことなんだから、他のしょうもない開催日にも、○○市民無料招待日などのイベントをガンガンやって、とにかく、効率よりも集客面での目標に対して貪欲に取り組むべきだと考える。ってか、そもそもがクソ寒い日やクソ暑い日にばかり開催してるんだから普通の競馬場以上にそういうこと考えないといけない場だというのは少し自覚したほうがよいだろう。


 確かに、大レースは東京や中山、淀や阪神で開催した方が、間違いなく売り上げは上がる。それに異論はない。



 ただ、前述したように、競馬ファンの裾野を広げるという意味では中京には頑張ってもらわなければならないし、中京でうまくいけば、ほかのローカルにも応用が利く。ぜひとも中京をファンが増える魅力的な空間と番組の場にしていただきたいところである。



 とまあ、長々と申し上げてきたがとどのつまり何が言いたいかというと、G1の日にあまりに混雑しすぎるので、内馬場でもパノラマでもどこでもいいから馬券売り場を増設してください!!ということだ。


 せっかく人が来てもこんなんじゃファンになる前にげんなりしてしまうぞ!


 それ以外はけっこういいセン行ってるんだから、まったく頼むぜ中京競馬よう!!



中京競馬場



 ・・・などと最後は愚痴っぽく終わってしまいましたが、これで中京競馬場レポートは一旦おしまいです。



 またそのうちすぐに再訪する競馬場でござんすので、食べ物中心にまたアップしようと思いますので、よろしくおつきあいください。

中京競馬場 アクセス:

・◎本命

 名鉄がやはり一番無難です。名古屋から1本。三河安城からは在来線で刈谷→知立→中京競馬場となります。豊橋で乗り換えてのんびり行くという手もあります。停車するかどうかだけ注意が必要です。


・○対抗

 自家用車がある方はそれなりに使えます。駐車場が混む日はご注意ください。


・▲穴

 名古屋市バスで行くと言うマニアックな行き方もありますので、興味のある方は是非。

中京競馬場 宿泊:

・◎本命

当然ながらもっとも無難なのは名古屋市内になるかと思います。名駅、金山あたりはアクセスも至便。前夜祭や打ち上げを思えば栄なんかもありです。


スーパーホテル 名古屋駅前

名古屋駅前モンブランホテル

金山プラザホテル

ABホテル名古屋栄



・○対抗

 あまりポピュラーではないかもしれませんが、例えば東から新幹線のこだまや在来線などでゆっくり来て前泊するなんて場合は名古屋よりも刈谷あたりに宿を取るのがいいかもしれません。


コンフォートホテル刈谷

エースイン刈谷

名鉄イン刈谷



 



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*この競馬場が好きな方はこちらの競馬場もお好きだと思われます。

 小倉競馬場 その1 ~どうにかこうにか小倉~
 新潟競馬場 その1 ~夏の新潟は競馬と冷酒で~
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*中京競馬場に関する記事は以下にもあります。

 中京競馬場 その1 ~やっとこさ中京競馬場~
 中京競馬場 その2 ~中京競馬場 アクセス~
 中京競馬場 その3 ~中京競馬場 駐車場~
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