ガルフストリームパーク競馬場 その2 〜いざフロリダ競馬〜 そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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ガルフストリームパーク競馬場
ガルフストリームパーク競馬場。ダートが外で、芝が内コース。



*ガルフストリームパーク競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方はこちらからどうぞ。





 さて、アメリカに上陸し、マイアミ国際空港からルート1を北に向かってしばらく走るとガルフストリームパーク競馬場に到着する。時間にしたら30分かからないくらいだろうか。


 道中、マクドナルドよりもバーガーキングが多いのがなんとなくアメリカに来た感があっていいな...




Gulfstream Park


 さて、そんなこんなで、ガルフストリームパーク競馬場といきましょう。


 ここ、ガルフストリームパーク競馬場はフロリダ州はマイアミ近郊の街、ハランデールにある競馬場だ。1939年にオープンし、中止を挟みつつも、長々と開催を続けて今日に至る。フロリダ州にある競馬場の中では歴史もあり、売り上げ規模も大きいようで、地域の拠点競馬場だと言える。


 有名なレースは何と言ってもフロリダダービーで、ケンタッキーダービーの前哨戦にもなっている。1964年までさかのぼるとあのノーザンダンサーもここでフロリダダービーを勝っているし、1995年にはサンダーガルチも同レースを勝っている。ほかにも過去3回、ブリーダーズカップを開催していることでも知られる(執筆当時)。



 ちなみにガルフストリームというのはメキシコ湾の潮の流れのことを指す。この海流でフロリダ半島はこんな季節でも非常に暖かいのだ。



 冒頭でもちらっと述べたが、マイアミの中心からだと、車ででルート1(国道1号)をうだうだ走っていると、右手に現れる。道路を渡るのも大変なアメリカにおいては公共交通機関で行くのは無謀。レンタカーがなければホテルからタクシーなどを使うのが無難だと思う。



大きな地図で見る



 こちらがガルフストリームパーク競馬場の航空写真。


 競馬場の左側に広大な駐車場が広がる。荷桁が行ったときには無料だったので、多分無料。すごくスタンドに近いところだとお金をとられるかもしれないが。このようにすごく広い駐車場があるので、よほどでかいレースでもない限り、車で行って入れないということはまずないだろう。


 周囲は普通の住宅街と道路沿いの商店といった風情。アメリカによくある都市近郊の風景だと言えよう。


Gulfstream Park


 競馬場自体への入場もなんと無料だ。


 スタンドに入っていい席に行ったりする分には有料みたいだが、コースやパドックには駐車場からゲートなどを通らずに行ける。もちろんその無料のところで馬券も買えるぞ。オーストラリアもマレーシアも入場料制度はあったのでちと意外な感じだ。


 ちなみに、アメリカの競馬場にはよくある話なのだが、ここの競馬場はカジノを併設している。カジノと言ってもスロットマシンがずらりと並んでいるだけのもので、カードやルーレットがあるわけではないのだが、雰囲気はある。


 入り口でガードマンに、身分証を求められるので、パスポートは常に携帯しておいたほうが無難だろう。スロットマシンは当たったり外れたりとのらりくらり時間がたつので、あんまり競馬の合間にはおすすめしない。



ガルフストリームパーク競馬場


 こちらがガルフストリームパーク競馬場で販売されている競馬新聞。競馬新聞というよりはレーシングプログラムといった風情だが出馬表だけでなく近走成績などの馬柱も掲載されている。お値段2ドル50セント。


 読み方は日本と全然違うが、ご安心を、しっかり「凡例」が書いてあるので、どの数字が何を指しているのかは新聞を読みながら逐一確認ができる。ただし、一部英語を読んでもよく分からない部分があると思うので補足しておこう。


 まず、Lasixという言葉が出てきたら、これは馬に飲ませる薬のこと。日本では禁止薬物だが、アメリカではみんな使っているのであまり予想のファクターにはならないと思われる。
 ほかに、いきなり言われても分からないのが、「AE(Also Eligible)」というやつ。これは補欠の馬で、もし出走表の中でどの馬かが出走取り消しになったら出てくるポジションの馬だ。アメリカでは(っていうか外国では)出走取り消し=SCRATCHが非常に多くこの補欠馬の活躍の場も多い。


 さらに、よく分からないのが「MTO(Main Truck Only)」と書いている馬である。アメリカでは大雨が降ったりしたときには急遽芝のレースがダートに変更になることがあるのだが、そういうふうになったら出てくるよ、というのがMTOなのだ。メイントラック=ダートコースということである。

 日本人には発想自体が難しい制度と言えよう。



 このように難しい用語やよくわからない制度はあれど、基本的には丁寧に表記してある競馬新聞なので、普通に馬券予想をする分には問題ないと言えよう。


 この新聞をペラペラやっていてびっくりしたのだが、なんとこの日は「ガルフストリームパーク・ターフハンディキャップ」というG1競争が行われる日だったのだ!



 BCマイルを制したキップデヴィルも6歳の初戦で参戦しており、テンションも上がる。まったく調べずに行ったのに、この偶然。こういうところで運を使ってしまうのでレース本番でだめになることが多いのだが・・・。まあともかくラッキー。



ガルフストリームパーク競馬場


 話は変わってこちらがガルフストリームパーク競馬場のスタンド。まだレース前に撮影したので、人は少ないが、わりと豪華。中には先述のカジノも併設している。



 ガルフストリームパーク競馬場のあるフロリダ州はどちらかというと治安が悪い部類に入るそうなのだが、競馬場の中は至って平和な感じ。黒人住民も多い土地柄で、街中だと結構そのへんに危険そうな黒人さんたちがたむろしているのだが競馬場内はそんな雰囲気はみじんもない。老人が一人で居眠りしていても何もされないだろう。


 かといって警備員がたくさんいるとかそういう環境でもないので、一応アメリカ人の中で、ある程度自制心が働く場として競馬場が捉えられているのかもしれない。


 日本だと普段道にごみを捨てないような人でも、平気でマークシートを床に捨てたりするもんなあ。


 競馬場に入ってみて思うのは、鉄火場というよりも、フロリダで老後やバカンスを過ごす人のためのリゾート競馬場といった感じのゆるーい空気感が漂っているということだ。須田鷹雄氏も、著書「いい日、旅打ち。」の中でこの競馬場を「老後の理想」と評していた。


 このレポートでは、この競馬場の持つ、フロリダらしいゆるさみたいなものを感じていただければと思います・・・。





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