ガルフストリームパーク競馬場 その6 〜アメリカのG1を見た〜 そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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ガルフストリームパーク競馬場
ガルフストリームパーク競馬場には、こんなビーチサイドっぽいカフェ・バーもある。わざわざ砂を敷き詰めていて、本格的。


*ガルフストリームパーク競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方はこちらからどうぞ。





 何だかんだガルフストリームパークも6回目になってしまいましたね。


 先述したように荷桁がこの競馬場を訪れた日は、G1競走であるガルフストリームパークターフハンデキャップという芝のG1レースが行われる日であった。


 当地の一番のレースといえばやはりフロリダダービーなのだが、アメリカ競馬のシーズン最初に行われるこの競走も、この時期に暖かいフロリダならではという感じだ...





Gulfstream Park


 この日のガルフストリームパークは13時15分が第1レースで、最終の10レースが17時31分の発走であった。メインレースのG1・ガルフストリームパークターフハンディキャップは第9レース。

 
 その間、いろいろなレースが組まれているのだが、その前にアメリカのレース編についてご説明しよう。


 アメリカのレース編成はざっと以下のようになっている。


 MAIDEN    = 未勝利
 ALLOWANCE = 条件戦
 STAKES    = ステークス(特別戦)
 GRADE RACE= 重賞


 これは日本にもあるレース編成で、取り立てて変わった点もない。(実は条件戦の出走条件がややこしいのだが、ここでは説明を割愛させていただく)

 
 これに加えて日本にないレースが「CLAIMING(クレーミング)」というレースである。これは何かというと、「レースが終わったらこの馬売ります」という馬ばかりを集めたレースである。


 なじみのない方にはさっぱり分からないと思われるが、アメリカでは馬を転売する事はよくあることで、馬主はクレーミングレースを使う事で先行きの見込まない馬を走らせつつ、買い手を捜すことができるのである。こういうレースを通じて「馬転がし」をする猛者もいるらしい。



 ただいくら「この馬売ります!」と言ってたとしても、実際にそのすべてが売れる訳でもなく、実態としては「今後勝ち上がって行く馬」が混じっている普通の条件戦や未勝利に出走するよりも「もう先がない」メンバーばかりが集められたクレーミングレースで走った方が賞金を稼ぎやすいという事情があるようだ。


 CLAIMINGにも未勝利や条件戦などの格があるので、予想する側はそれに準じて予想すればいいと思う。ただ、CLAIMINGならではの予想要因みたいなものがあるのかもしれないので、それに関してはまたじっくり研究ということにしておいてください・・・。


 さて、そんな話を長々としたところで、ガルフストリームパークのプログラムは以下のようになっていた。


 1R CLAIMING ダート  1800M
 2R MAIDEN   ダート  1600M
 3R ALLOWANCE 芝   1000M
 4R CLAIMING ダート  1500M
 5R ALLOWANCE 芝   1000M
 6R CLAIMING ダート  1100M
 7R G3・STAKES 芝   1800M
 8R ALLOWANCEダート  1400M
 9R G1・ハンデ    芝   1800M
 10R MAIDEN   ダート  1200M


 7レースのステークスは「スワニー川ステークス」というG3の競走。1日2つも重賞が見られてひじょうにラッキーでした。


 スワニー川と言えばフォスターの故郷の人々という曲が思い出されるところであるが、スワニー川はフロリダ北部を流れる川ということで、なんか小学校時代に習った曲と競馬がリンクするという貴重な瞬間であった。こういう全然関係ない記憶や知識がふとつながると、なんか楽しいですよね。


 ちなみに全レース終了後には南米チリのバルパライソ競馬場の場外発売も行われておりました。この日はチリのダービーである「エルダービー」がある日だったようで、場外発売が行われていました。日本でも海外のビッグレース売って欲しいなあ・・・。



Gulfstream Park


 さて、そんな盛りだくさんの日に行ったためか、この日のガルフストリームパークには、デザーモ、プラード、カステリャーノなど、日本にも騎乗しに来る有名どころの騎手がうようよいる。


デザーモ
日本でもおなじみ、ケント・デザーモ騎手


カステリャーノ騎手
殴り合いで有名になってしまったカステリャーノ騎手


 アメリカのパドックでは騎手がこうして立ち話などしているので様子をうかがう事も容易にできてしまう、


Gulfstream Park
Kip Deville


 さて、肝心のメインレースである、ガルフストリームパークハンディキャップだが、人気していたのは2008年ハリウッドダービーの勝ち馬からのぞんできたコートビジョン(Court Vision)、2007年BCマイル勝ち馬のキップデヴィル(Kip Deville)、2006年BCターフ勝ち馬のレッドロックス(Red Rocks)など。これに条件戦上がりの馬たちが挑んで行くというレースであった。


 結果はキップデヴィルが押し切って1着でした。なんと同行者Sが馬単をゲット。荷桁は2着が拾えず惨敗でした・・・。


キップデヴィル


 実はこのときの2着馬というのが、条件戦から上がってきたばかりのジャストアズウェルという馬であった。


 そう、ピンとくる方は来るかもしれないが、この年、2009年のジャパンカップで7着に食い込んだ、あのジャストアズウェルである。


 ガルフストリームパークの地で出会った上がり馬が、回り回ってジャパンカップに参加して、そこそこ走ってくれるようになるとは、いやはや世界の競馬をまわっていて感慨深い瞬間でありました。



 ってなところでガルフストリームパークはこれで引き上げます。


 とにかくリゾートっぽい感じで非常にいい競馬場でした。フロリダで休暇などという優雅な方がおられましたら、是非とも訪れてみてください。非常にいい競馬場です。



ガルフストリーム競馬場 アクセス・宿泊:



本文中でも触れたように、車以外でのアクセスは困難です。道を渡るのにも大変な車社会ですから。アメリカを旅行するときにはレンタカーは欠かせません。
 逆に言えば、宿に関してはかなり自由がききます。何しろ車で現地にアクセスできる距離であればどこでもいいので。
 モーテルで済ませればかなり宿代は浮きます。普通のホテルを取るのでも、ネットで予約していれば充分でしょう。


ガルフストリーム競馬場 開催日程:

 少し本文中でも触れましたが、1月ー4月の水ー日曜日を中心に、開催期間中は週に4−5日開催があるので時期さえ合えば比較的行きやすい競馬場と言えます。










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