日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > 釜山慶南競馬場 > 釜山慶南競馬場 その8 ~釜山競馬を予想してみるぞ~
釜山慶南競馬場のスタンド
*釜山慶南競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は釜山慶南競馬場レポートその1からどうぞ。
どうも。荷桁です。8回目となります、釜山慶南競馬場のレポートでございます。
前回のレポートでは釜山慶南競馬場での馬券の買い方を見てまいりましたので、順番が前後するようで恐縮ですが、今回は釜山競馬場の馬券予想という観点で話をしてまいりたいと思います。
とは言いながら荷桁も韓国の競馬についてはこれまでの人生でわずか2回しかやったことがないという、超がつく素人でございますので、あくまで参考として眺めていただけますと幸いでございます...
荷桁が訪問したこの日の釜山のレースは以下の6レースであった。釜山競馬場はダートコースのみなので、これより以下、レースはすべてダートだと思ってくだされ。一番右のお金は一着賞金である。
12時40分 釜山1R クラス4 1000m ハンデ戦 ₩31,350,000
13時45分 釜山2R クラス5 1300m ハンデ戦 ₩22,800,000
14時35分 釜山3R クラス5 1600m ハンデ戦 ₩22,800,000
15時25分 釜山4R クラス4 1200m ハンデ戦 ₩31,350,000
16時15分 釜山5R クラス3 1400m ハンデ戦 ₩42,750,000
17時10分 釜山6R クラス1 1800m ハンデ戦 ₩62,700,000
こんな感じである。午後からのスタートで全6レースという、日本ではあまりないコンパクトな開催である。どのレースもだいたい8頭立て~12頭立てで頭数的には多くも少なくもない感じである。
韓国も、ほかのアジア諸国と似ていて、ほとんどのレースでハンデキャップレースが採用されている。まあ似たようなコースで似たようなメンバーでやっていて、博打としての面白さを高めようと思えば、当然ハンデ戦がメインとなるだろう。むしろ同じような状態になっている日本の地方競馬が何故かあまりハンデ戦をやらないというのが世界的に見れば不思議なことであろう。
クラスはここでは5が最低だが、一応最低は6まである。何となく、クラスがひとつ上がると賞金が1000万ウォンづつ増えるというシンプルな構造のようだ。
一着賞金については、クラスが上がった時のインパクトは薄いが、下級条件でもしっかり日本円で200万円ほどの賞金が用意されているのが特筆されるべきか。日本では南関東でも下級条件なんかだと一着賞金は100万円を切るのでそういう意味では釜山の方が手厚いと言えるだろう。ましてほかの南関東以外の地方競馬などとは比べ物にならないほど充実した賞金額だ。近年フリーの騎手および名古屋や高知の騎手が韓国に短期騎乗をしにいくケースも多いが、こうした賞金面でのメリットは大きいことだろう。
さてレース間隔は空いているし、全部で6レースしかないしでは退屈そうな気がするが、そのへんは併売されているソウル競馬場をのレースを間に挟むことで対応している。この日のソウルのスケジュールは以下の通りだ。
10時45分 ソウル1R クラス6 1300m 特斤量A ₩12,540,000
11時10分 ソウル2R クラス6 1300m 特斤量A ₩12,540,000
11時35分 ソウル3R クラス5 1000m ハンデ戦 ₩22,800,000
12時00分 ソウル4R クラス5 1200m ハンデ戦 ₩22,800,000
13時20分 ソウル5R クラス5 1300m ハンデ戦 ₩22,800,000
14時10分 ソウル6R クラス4 1300m ハンデ戦 ₩34,200,000
15時00分 ソウル7R クラス4 1200m ハンデ戦 ₩34,200,000
15時50分 ソウル8R クラス4 1200m ハンデ戦 ₩34,200,000
16時45分 ソウル9R オープン 1800m 特斤量A ₩456,000,000
17時35分 ソウル10R クラス3 1300m ハンデ戦 ₩42,750,000
18時00分 ソウル11R クラス2 1200m ハンデ戦 ₩51,300,000
こんな感じである。釜山よりレース数も多く、始まりも終わりも遅い。一応時系列に2場のレースを並べると以下のようになる。
特斤量Aとあるのは、出馬表に”Special Weight A”とあったものを荷桁がテキトーに訳したものである。おそらくハンデキャップとは別の規定で定められた斤量なんだと思う。基準はよく分からんけど、獲得賞金とかなのかな。
10時45分 ソウル1R クラス6 1300m 特斤量A ₩12,540,000
11時10分 ソウル2R クラス6 1300m 特斤量A ₩12,540,000
11時35分 ソウル3R クラス5 1000m ハンデ戦 ₩22,800,000
12時00分 ソウル4R クラス5 1200m ハンデ戦 ₩22,800,000
12時40分 釜山1R クラス4 1000m ハンデ戦 ₩31,350,000
13時20分 ソウル5R クラス5 1300m ハンデ戦 ₩22,800,000
13時45分 釜山2R クラス5 1300m ハンデ戦 ₩22,800,000
14時10分 ソウル6R クラス4 1300m ハンデ戦 ₩34,200,000
14時35分 釜山3R クラス5 1600m ハンデ戦 ₩22,800,000
15時00分 ソウル7R クラス4 1200m ハンデ戦 ₩34,200,000
15時25分 釜山4R クラス4 1200m ハンデ戦 ₩31,350,000
15時50分 ソウル8R クラス4 1200m ハンデ戦 ₩34,200,000
16時15分 釜山5R クラス3 1400m ハンデ戦 ₩42,750,000
16時45分 ソウル9R オープン 1800m 特斤量A ₩456,000,000
17時10分 釜山6R クラス1 1800m ハンデ戦 ₩62,700,000
17時35分 ソウル10R クラス3 1300m ハンデ戦 ₩42,750,000
18時00分 ソウル11R クラス2 1200m ハンデ戦 ₩51,300,000
こうして並べると、ソウルのメインレース前をのぞいて、だいたい25分おきにレースがあるということになる。
これを見ると日本の競馬場でも、南関東や東海、岩手なんかは、GWや盆暮れ正月など、本場動員が見込めそうな時はレース数を絞って交互に発走することで2場同時開催などしてもよいんじゃないかと思う。ネット発売やロジの部分できつかったりするんだろうか・・・。
ちなみに、この日のソウル競馬場メインのオープン競走は3歳G1、コリアンダービーであった。もちろんこの日を狙って行ったわけではなく、出国前に全然調べてなくて、場内の放送でやたらダービーダービー言っているのを聞いて気が付いたというズッコケな状況というのが実態でございます。。
この日のスケジュール感はだいたいこんな感じであったということはお分かりいただけただろうか?
もっとも、釜山も常に6レースしかやっていない訳ではなく、済州併売の金曜日は10~11レース開催が通常だし、夏季や年末年始などの繁忙期は一日で15レース(!)を開催したりとかなり柔軟に対応しているのだ。前回のレポートで紹介したこの競馬場のマークカードのレース番号欄が第15レースまでマークできる仕様になっているのに気が付いていたあなたはスゴイ!日本の競馬の常識に縛られていると発想が凝り固まってしまうなあと思う次第でございます・・・。
っつーわけで、釜山慶南競馬場ではソウルの場外発売を買っている人が多い。このような感じで現地競馬オヤジたちは熱い視線をモニターに注ぎ、そして画面に向かってギャーギャー叫ぶ。このアジアンなテイストがたまんねーぜ。お好きな方はソウル場外発売もお忘れなく。
さて、そんなわけでレース体系やらの話をしたところで具体的な予想の話をしていこう。
まずは競馬新聞をご用意だ。以前のレポートでも触れているが、韓国の競馬には非常に多くの競馬新聞が存在している。どれが当たるかというのはよく分からないので、日本人にとっては基本ジャケ買いになるが、まあとりあえずテキトーにどれかを買えばOKだ。荷桁は今回「ソウルキョンマ(競馬)」をチョイスした。
中身はこのとおりハングルで、フツーの日本人には解読しづらい。何とか理解ができる部分をかいつまんで予想を立てていくしかない。
まずは一番上の部分だがこれはだいたい検討がつくだろう。左上に場名とレース番号、発走時間、距離、そしてクラスが書いてある。基本的なことだが、大事っちゃ大事なので、一応ね。
次のその右にあるのが、新聞の推奨馬である。1、5、11、10、2の5頭に何やら印がついている。印は日本とイコールという訳でもないが、まあ大体同じような感じだ。その下の8とあるのは高配当馬でおススメ穴馬である。
その右はレース予想文と展開予想だ。これも大体分かるだろう。その下には賞金がある。さらにその下には脚質ごとに馬を分類しているコーナーがあるが、ハングルでぱっと分からんし、展開予想とも被るので、まあ分からなくてもさほど困らないだろう。あとはコンピューターの抽出した馬などもあるが、それもまあ気休めでよかろう。
その下のよく分からん三角のマークがいろいろ書いてあるのが調教欄である。直近一週間の調教の様子が載っている。へんなマークはその日やった調教の内容が一目で分かるようにあのようになっているようだ。パッと見でももはや複雑怪奇な感じだが、帰国後にある程度翻訳してみても日本とは調整方法が違うようだし、調教用語を正確に把握するのが難しかったので、余程本格的に取り組みたい人以外はあまり気にしないでよいだろう。
その下には持ちタイムがあり、これはけっこう参考になる指標だ。
左が近走でのベストタイムで、右側が生涯のベストタイムだ。韓国競馬のとっかかりのよさはどの馬も同じ競馬場で同じ距離のレースを繰り返していること。日本の地方競馬よろしく持ちタイムや近走のタイムが強さのある程度の基準になってくるぜ。
そして、近走の馬柱である。
こんな感じで、これもハングルなので馬の名前や騎手の名前なんかはさっぱり分からないが、もしマジで取り組むのであれば、あらかじめKRAのウェブサイトでリーディング上位騎手とリーディング上位調教師を調べて、ハングルでも分かるようにしておいてもよいかもしれない。
そうでなくとも見るべきは斤量と近走の走破タイムであろう。前述のとおり、韓国はほぼすべての条件戦がハンデ戦であるからして、斤量と走破タイムが穴馬のあぶり出しに役立つし、逆に人気馬がコケるのもそのあたりから予測していくのが常道と考えられる。急に軽量ハンデになっている馬の持ちタイムがよかったら穴に一考ってな感じである。
賞金がある程度高いせいか、日本の地方競馬のように毎週使われているような馬はあまりいない。月に一回ないし2回程度の比較的余裕のあるローテが組まれている。あちらでもヤリヤラズ的なものがあるのかはよく分からないが、そのへんは初心者が気にしてもしゃあないかもしれませんな・・・。
さて、そんな訳で競馬新聞を使いながらざっくりと予想していく方法を見てきたが、実はもっとお気楽に予想をするという方法もある。
荷桁の訪問時は、競馬新聞を一冊買うと、このようなペーパーが一枚ついてきた。
実は、このペーパーは大量にある競馬新聞各社の印を一覧にしているという便利なものである。各紙の本命および相手4頭がずらっと並んでいるので、軸馬決めと穴馬抽出にもどちらにも役に立つという優れものである。
一応右側にはトータルで抽出した人気馬と、高配当狙いの穴馬一頭が推奨されている。ハングルの競馬新聞を読むのがじゃまくさいという方は、このペーパーで適当に買ってみるのも一手ですぞ。この日に関していえば、このペーパーの推奨馬は基本的に信頼できるんだけど、信頼しすぎてもよくないという絶妙なバランスでまあまあ楽しめました。
オッズから予想するという手もあることはあるが、この日に関して言うと単複はオッズの変動が激しすぎてあまりアテにならないという感じ。
「穴馬の複勝で勝負だ!イッヒッヒ」などと思っていてもさっきまで7倍ついた複勝が2.5倍に落ちて腰を抜かしたり、テキトーに1番人気から買っておこうかと思っても買った後で3番人気になってしまったりする。このへんは地方競馬の感覚に近い。
ハンデ戦だからか、基本的に人気は競る傾向にあるので、単複は気休めに、連複のオッズなどから冷静に人気を見極めた方がよいだろう。
とはいえ現地の競馬オヤジに混じりながらワイワイと馬券を買うのはやはり楽しい。異国の地でよく分からない競馬新聞と格闘しながら買い目を紡いでいくのはエキサイティングな作業で、まさに旅打ちの醍醐味である。
よく分からない、というところをむしろ楽しむつもりで、是非とも釜山の馬券をエンジョイしていただきたいところだ。
さて、そんなこんなで馬券の買い方と予想方法の流れを見ましたので、次回はいよいよレースの様子を見てまいりましょう。
>>釜山慶南競馬場レポートその9へ
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