日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > ニコシア競馬場 > ニコシア競馬場 その5 〜ニコシアの鉄火場~
ニコシア競馬場スタンド内。鉄火場っぽくなってきたぞ。
*ニコシア競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方はこちらからどうぞ。
ニコシア競馬場に到着し、今回からいよいよニコシア競馬場の内部に踏み込んで行こうと思う。とりあえず到着時間も早かったのでパドックよりも先に、まずはスタンドに踏み込んでいく事にしよう...
スタンドの中に入ってみると、やや薄暗い内部に、いかにもスタンドの下と言った風情の斜めの天井を持つ空間が広がっている。薄暗さといい、雰囲気といい日本の地方競馬場の1階部分に近いものがあり、なんとなく勝手に親しみを持ってしまう。
オッズ画面と過去レース映像を放映するテレビが備え付けられ、このあたりも日本の競馬場と大差なく、いい感じだ。奥には穴場がずらりと並んでいる。
キプロスという国はカジノも、当然ながらパチンコもなく、おそらく大々的なギャンブル場というと唯一存在しているのがこのニコシア競馬場であろう(ちなみに北キプロスには観光客誘致のためのカジノがあるらしい。トルコには競馬場もあるらしいしイスラム圏でもギャンブルOKなんだな)。
そんな環境にあるキプロスのオヤジたちの射幸心を満たすためにニコシア競馬場はがっつり機能しているであろうことが足を踏み入れた瞬間感じ取れる。ベンチもたくさんあり、腰掛けながらマターリと予想ができそうな風情だ。
ただ鉄火場ということで言うと、若干ガラの悪さも感じられる。特に荒くれ者のような人がいるわけでも、喧嘩がおっぱじまるわけでもないのだが、なんとなく直感的に「ああ、こないだまで行っていたマルサ競馬場とは違うな・・・」というわずかな緊張感があるのである。
荷桁はこれまで数多くの競馬場や競輪場、競艇場、オートレース場に訪れたことがあるが、なんとなく足を踏み入れた瞬間「ここは緊張せずたくさん写真撮れるだろうな」というところと「あ、ここはうまくやらないとややこしそうだな」というのを肌で直感的に感じられるようになった。特に写真を撮っていて揉めたことがあってそこから経験則的に感じるわけでもないのだが、なんとなくピンとくるのである。
多分こういうブログをやっている方や街で写真を撮り歩くことを日常的にしている方には共感していただける感覚であろう。
今回の地中海競馬場巡りのうちマルサ競馬場は間違いなく前者なのだが、ニコシア競馬場は後者である。なんとなく人々の視線が鋭いというか、なんというか、まあ、直感という以外はまったく無根拠なのだが、あながち間違ってはいないであろう。
ではこのアウェー感をどうにかしようと思ったら、どうしたらいいのか。荷桁の場合はその場に溶け込むしかないと思っている。つまり馬券を買ってお客と一緒に叫ぶのだ。初めて来た外国の競馬場なんて、そもそも浮くに決まっているのである。入ってしばらくは東洋人というだけで視線を集めるし、勝手が分からないので不思議な行動をとってみたりもする。
なので、そういうときはひとまずは新聞を読んで、馬券を買って、レースを見て、という周囲と同じ行動をとる事でだんだんその場に馴染んでいくのである。当たり前のようにオッズ画面を見て馬券を検討していると、そのうち常連客たちも荷桁のような東洋人には目もくれなくなる。何故かそういうものなのである。むしろ馬券に夢中になっているうちに周囲の視線に気がつかなくなるのかもしれない。それはそれで精神衛生上よいし、そうなってくれば写真もフツーに撮れる。
このあたりの心得は女性が一人で競馬場に行くときなどにも応用が効くかもしれないな。
・・・と、ニコシア競馬場からやや話題が逸れたが、要するにともかく馬券を買っていればいいのだ、ということで(そのわりにバシバシ写真撮ってるが)まずはニコシア1レースの馬券の検討のために競馬新聞を手に入れようと場内をうろうろする。
お客の大半は入口のところで配っていた緑色の出走表を手に予想していたのだが、これでは近走成績などが載っておらず予想のツールとしては若干さみしい。また話題が逸れるが、中央競馬ってわりとみんな新聞持って予想してますが、地方(とくに南関東。その中でもオフト後楽園)って出走表とオッズだけで予想しているおっさん多いですよね。
さすがにニコシア競馬場でも出走表だけ持っているおっさんに混じってちゃんとした冊子型の競馬新聞を持っている人も結構いる。初めての競馬場というわけで是非ちゃんとした競馬新聞を手に入れておきたいところなので、場内をまわって売場を探してみる。
しかし、なかなか売場が見つからない。あまりに見つからないので、競馬新聞を持っていたおじさんに「それってどこで売ってるの?」と聞いてみた。すると
「ああ、町中ならどこででも売ってるけど、ここでは売ってないな」と衝撃の返事が。
まじすか。
>>ニコシア競馬場レポートその6へ
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このブログは「そこに競馬があるから」といいます。
競馬場巡りに魅せられてしまった筆者、荷桁勇矢(にげた ゆうや)が、日本の競馬場、海外の競馬場を訪れながらその様子をご紹介して行くブログです。
紹介している競馬場の情報は訪問当時のものですので、競馬場に行かれる際は最新の情報をご確認のうえ、自己責任で行っていただきますようお願いいたします。
またこのサイトの写真や文章は基本的に無断で使用されると困るのですが、もしどうしてもという方は荷桁までご連絡ください。そのほかご指摘やご質問がある方も荷桁まで直接ご連絡ください。コメント欄は管理が面倒そうなので当分オープンにはしないつもりです。悪しからず。
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