日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > ムーニーバレー競馬場 > ムーニーバレー競馬場 その2 ~市電に乗って~
ムーニーバレー競馬場のスタンドからコースを望む。郊外っぽいのどかさが漂う。
*ムーニーバレー競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方はこちらからどうぞ。
さて、では、荷桁がオーストラリアではじめて訪れた競馬場である、ムーニーバレー競馬場をご紹介していこう。
オーストラリアについた初日、乗り継ぎのシドニーの空港で売っていた競馬新聞を読んでいたところ、ナイターでムーニーバレー競馬場で平場のレースが行われるらしい、ということが分かり、早速行くことにしたのだ。さらにその2日後も開催があったので、滞在中に計2回訪れたことになる。今回は2回訪問した写真を織り交ぜつつご紹介していくことにする...
とりあえず、ムーニーバレー競馬場についてざっくり説明しておこう。
ムーニーバレーはかなりの歴史があり1883年から競馬がおこなわれている競馬場だ。現在はヴィクトリア州の基幹競馬場の1つとして、多くのレースが行われている。
基幹競馬場とは言え、ことメルボルンで言うと、フレミントンやコーフィールドなどの競馬場に比べるとやや規模は小さい。まあ、そのあたりはのちのち写真を見ていただければ何となくお分かりいただけることと思う。
有名なレースでは10月下旬に、設立者であるウィリアム・サミュエル・コックスから取った「コックスプレート」というG1(芝2040m)があり、当地ではメルボルンカップに並ぶ人気を誇る、豪州の中距離最強馬の決定戦である。
2013年には3歳の未勝利馬が勝利するという珍事も発生。馬齢重量戦ということから、5歳以上の牡・セン馬59.0kg、4歳馬牡・セン馬57.5kgに対して、3歳馬は49.5kg(牝馬各-2kg)と軽量となったため、こんなことになったようである。
日本馬でもダービーのあと、菊花賞は長すぎて無理だな・・・という3歳馬が参戦してみても面白いかもしれないな。
過去にはオーストラリア最強馬ファーラップや春天に来たマカイビーディーバも優勝している。ちなみに日本馬は2005年にトーセンダンディが吉田稔ジョッキーを鞍上に参戦しているぞ(11着)。
ところで、ムーニーバレー競馬場は英語表記にするとMoonee Valley Racecourseとなる。
ということはつまりムーニー「バレー」と表記するよりもムーニー「ヴァレー」と表記したほうがいいのではないか?という当然の意見も出ることと思う。荷桁もこの点に関しては若干迷ったのだが、ネット検索結果なども参考にしつつ、ここでは「バレー」で統一させていただく。セイクリッドバレーもバレーだし・・・あ、これは文字数の問題か・・・。
さて、講釈をたれたところで、ムーニーバレー競馬場に行かなくてはならない。
ムーニーバレー競馬場はメルボルンの郊外に存在している。
住所的にはヴィクトリア州のムーニーポンズというところになっているが、ムーニーポンズという地域自体は、メルボルン都市圏内でメルボルンの中心地からもすぐのところだ。東京でいうと新宿-荻窪くらいの感覚と思っていただければいい。
公共交通機関でアクセスしようと思うと、普通の鉄道で最寄のムーニーポンズ駅まで行って歩くか、路面電車で行くことになる。荷桁はわりと便利な路面電車で行った。
エリザベスストリート停留所。背後の建物がフリンダーズストリート駅。
メルボルンは路面電車が市内交通の中心でほとんど地下鉄がないという広島のような街だ。大きな駅に行けば自動券売機で1日券が安価に売っているので買っておくと便利。
車内にほとんど検札は来ないが、キセルが見つかると罰金をかなり取られるらしいので、あまり不正はしないほうがいい。とはいえすごく不正しやすいシステムなのだが・・・。
市内の中心駅フリンダーズストリート駅前に位置しているエリザベスストリート停留所から発車している、59番という系統に乗ると、ムーニーバレー競馬場の最寄りである「ムーニーポンズジャンクション」という停留所まで行ける。本数は10分~20分に一本くらいだろうか。
ムーニーポンズジャンクション停留所。2度目の訪問時に撮影。よく見ると競馬場の旗が立っているので目印になるかもしれない。
メルボルンの路面電車は基本的に車内放送がないので、ムーニーポンズジャンクションで降りたくても、特にアナウンスはない。近くの人や運転手に着いたら教えてくれと頼むのが確実だ。今はグーグルでストリートビューなどもあるので、近くの景色をあらかじめ調べておく手もある。
さて、ムーニーポンズジャンクションに到着して、東へ5分ほど歩くと、すぐに競馬場が見えてくる。驚くほどフツーの住宅街の真ん中にある。浦和競馬場みたいだ。
ムーニーバレー競馬場入口。そう、一度目の訪問は曇り空で2度目の訪問は晴れていたのでございます。
そして、入口にご到着。
G1をやるような競馬場なのになんともこじんまりした入り口だ。こんなんでコックスプレートの日とか客をさばけるのか心配になる。
売り場は券売機などではなく、窓口のおばさんに口頭で席を指定してお金を払うシステムなので、野球場の切符売場に近い感じだ。すげえ行列になるだろうな。
まあここ以外にもエントランスはあるので、意外と大丈夫なのかもしれんが。
入場料は席によってピンキリだ。
これはオーストラリアの競馬全般に言える文化だ。基本的にオーストラリアではイギリスなどと同様、競馬場は社交場というのが前提である。ドレスアップしてお酒でも傾けながら楽しむのが常識で、レストランやVIP席などいろいろな席がある。ところが一方で、荷桁のようにただ単に鉄火場として楽しみに来る人間もいるので、そういう人間用の入場料もあるのだ。
ところが一番安い席でも10ドル(以下、とくに断りがない限りは豪ドル)。当時のレートで850円ほどと結構高い。日やレースの格によって値段に差をつけているようで、ナイターのほうが若干高いようだ。調べたところ昼間は7ドルらしい。
まあ、豪に入っては豪に従えということで(あまり上手くないな・・・)入場料を支払う。
さあ、いよいよ初のオーストラリア競馬に足を踏み入れることとなった。
海外競馬ということでどうも説明くさい文章が続きますが、次回以降も精力的にムーニーバレー競馬場をご紹介していきたいと思います。
>>ムーニーバレー競馬場レポートその3へ
*この競馬場が好きな方はこちらの競馬場もお好きだと思われます。
セランゴール競馬場 その1~いざマレーシア競馬~
ソウル競馬場 その1 〜韓国競馬に手を出すぞ〜
ペナン競馬場 その1 ~再びマレーシア競馬へ~
クランジ競馬場 その1 ~いきなりお詫び~
マルサ競馬場 その1 〜いざ地中海競馬へ〜
ガルフストリームパーク競馬場 その1 〜アメリカ競馬事始〜
*オーストラリアの競馬場に関する記事は以下にもあります。
フレミントン競馬場 その1 ~メルボルンカップ事始~
フレミントン競馬場 その2 ~メルボルンカップ・デー~
フレミントン競馬場 その3 ~競馬はパーティ~
フレミントン競馬場 その4 ~レーシング!~
フレミントン競馬場 その5 ~ドレスコード~
フレミントン競馬場 その6 ~いざメルボルンカップ~
フレミントン競馬場 その7 ~宴のあと~
ムーニーバレー競馬場 その1 ~オーストラリア競馬~
ムーニーバレー競馬場 その2 ~市電に乗って~
ムーニーバレー競馬場 その3 ~ブックメーカーとの出会い~
ムーニーバレー競馬場 その4 ~プライス~
ムーニーバレー競馬場 その5 ~ハーネス競馬~
ムーニーバレー競馬場 その6 ~場所取りと駆け引き~
カイントン競馬場 その1 ~もうひとつのカップ・デー~
カイントン競馬場 その2 ~カイントンカップ2008~
カイントン競馬場 その3 ~新緑のパドック~
カイントン競馬場 その4 ~芝生があるから~
カイントン競馬場 その5 ~クール・ジャパニーズ~
カイントン競馬場 その6 ~旅の終わり~
オーストラリア競馬 おまけ編 ~TABについて~
ムーニーバレーはかなりの歴史があり1883年から競馬がおこなわれている競馬場だ。現在はヴィクトリア州の基幹競馬場の1つとして、多くのレースが行われている。
基幹競馬場とは言え、ことメルボルンで言うと、フレミントンやコーフィールドなどの競馬場に比べるとやや規模は小さい。まあ、そのあたりはのちのち写真を見ていただければ何となくお分かりいただけることと思う。
有名なレースでは10月下旬に、設立者であるウィリアム・サミュエル・コックスから取った「コックスプレート」というG1(芝2040m)があり、当地ではメルボルンカップに並ぶ人気を誇る、豪州の中距離最強馬の決定戦である。
2013年には3歳の未勝利馬が勝利するという珍事も発生。馬齢重量戦ということから、5歳以上の牡・セン馬59.0kg、4歳馬牡・セン馬57.5kgに対して、3歳馬は49.5kg(牝馬各-2kg)と軽量となったため、こんなことになったようである。
日本馬でもダービーのあと、菊花賞は長すぎて無理だな・・・という3歳馬が参戦してみても面白いかもしれないな。
過去にはオーストラリア最強馬ファーラップや春天に来たマカイビーディーバも優勝している。ちなみに日本馬は2005年にトーセンダンディが吉田稔ジョッキーを鞍上に参戦しているぞ(11着)。
ところで、ムーニーバレー競馬場は英語表記にするとMoonee Valley Racecourseとなる。
ということはつまりムーニー「バレー」と表記するよりもムーニー「ヴァレー」と表記したほうがいいのではないか?という当然の意見も出ることと思う。荷桁もこの点に関しては若干迷ったのだが、ネット検索結果なども参考にしつつ、ここでは「バレー」で統一させていただく。セイクリッドバレーもバレーだし・・・あ、これは文字数の問題か・・・。
さて、講釈をたれたところで、ムーニーバレー競馬場に行かなくてはならない。
ムーニーバレー競馬場はメルボルンの郊外に存在している。
住所的にはヴィクトリア州のムーニーポンズというところになっているが、ムーニーポンズという地域自体は、メルボルン都市圏内でメルボルンの中心地からもすぐのところだ。東京でいうと新宿-荻窪くらいの感覚と思っていただければいい。
公共交通機関でアクセスしようと思うと、普通の鉄道で最寄のムーニーポンズ駅まで行って歩くか、路面電車で行くことになる。荷桁はわりと便利な路面電車で行った。
エリザベスストリート停留所。背後の建物がフリンダーズストリート駅。
メルボルンは路面電車が市内交通の中心でほとんど地下鉄がないという広島のような街だ。大きな駅に行けば自動券売機で1日券が安価に売っているので買っておくと便利。
車内にほとんど検札は来ないが、キセルが見つかると罰金をかなり取られるらしいので、あまり不正はしないほうがいい。とはいえすごく不正しやすいシステムなのだが・・・。
市内の中心駅フリンダーズストリート駅前に位置しているエリザベスストリート停留所から発車している、59番という系統に乗ると、ムーニーバレー競馬場の最寄りである「ムーニーポンズジャンクション」という停留所まで行ける。本数は10分~20分に一本くらいだろうか。
ムーニーポンズジャンクション停留所。2度目の訪問時に撮影。よく見ると競馬場の旗が立っているので目印になるかもしれない。
メルボルンの路面電車は基本的に車内放送がないので、ムーニーポンズジャンクションで降りたくても、特にアナウンスはない。近くの人や運転手に着いたら教えてくれと頼むのが確実だ。今はグーグルでストリートビューなどもあるので、近くの景色をあらかじめ調べておく手もある。
さて、ムーニーポンズジャンクションに到着して、東へ5分ほど歩くと、すぐに競馬場が見えてくる。驚くほどフツーの住宅街の真ん中にある。浦和競馬場みたいだ。
ムーニーバレー競馬場入口。そう、一度目の訪問は曇り空で2度目の訪問は晴れていたのでございます。
そして、入口にご到着。
G1をやるような競馬場なのになんともこじんまりした入り口だ。こんなんでコックスプレートの日とか客をさばけるのか心配になる。
売り場は券売機などではなく、窓口のおばさんに口頭で席を指定してお金を払うシステムなので、野球場の切符売場に近い感じだ。すげえ行列になるだろうな。
まあここ以外にもエントランスはあるので、意外と大丈夫なのかもしれんが。
入場料は席によってピンキリだ。
これはオーストラリアの競馬全般に言える文化だ。基本的にオーストラリアではイギリスなどと同様、競馬場は社交場というのが前提である。ドレスアップしてお酒でも傾けながら楽しむのが常識で、レストランやVIP席などいろいろな席がある。ところが一方で、荷桁のようにただ単に鉄火場として楽しみに来る人間もいるので、そういう人間用の入場料もあるのだ。
ところが一番安い席でも10ドル(以下、とくに断りがない限りは豪ドル)。当時のレートで850円ほどと結構高い。日やレースの格によって値段に差をつけているようで、ナイターのほうが若干高いようだ。調べたところ昼間は7ドルらしい。
まあ、豪に入っては豪に従えということで(あまり上手くないな・・・)入場料を支払う。
さあ、いよいよ初のオーストラリア競馬に足を踏み入れることとなった。
海外競馬ということでどうも説明くさい文章が続きますが、次回以降も精力的にムーニーバレー競馬場をご紹介していきたいと思います。
>>ムーニーバレー競馬場レポートその3へ
*この競馬場が好きな方はこちらの競馬場もお好きだと思われます。
セランゴール競馬場 その1~いざマレーシア競馬~
ソウル競馬場 その1 〜韓国競馬に手を出すぞ〜
ペナン競馬場 その1 ~再びマレーシア競馬へ~
クランジ競馬場 その1 ~いきなりお詫び~
マルサ競馬場 その1 〜いざ地中海競馬へ〜
ガルフストリームパーク競馬場 その1 〜アメリカ競馬事始〜
*オーストラリアの競馬場に関する記事は以下にもあります。
フレミントン競馬場 その1 ~メルボルンカップ事始~
フレミントン競馬場 その2 ~メルボルンカップ・デー~
フレミントン競馬場 その3 ~競馬はパーティ~
フレミントン競馬場 その4 ~レーシング!~
フレミントン競馬場 その5 ~ドレスコード~
フレミントン競馬場 その6 ~いざメルボルンカップ~
フレミントン競馬場 その7 ~宴のあと~
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紹介している競馬場の情報は訪問当時のものですので、競馬場に行かれる際は最新の情報をご確認のうえ、自己責任で行っていただきますようお願いいたします。
またこのサイトの写真や文章は基本的に無断で使用されると困るのですが、もしどうしてもという方は荷桁までご連絡ください。そのほかご指摘やご質問がある方も荷桁まで直接ご連絡ください。コメント欄は管理が面倒そうなので当分オープンにはしないつもりです。悪しからず。
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