そこに競馬があるから

日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

金沢競馬場　その３３　～金沢競馬場グルメ　売店たちの没個性～

そこに競馬があるから > 金沢競馬場 > 金沢競馬場　その３３　～金沢競馬場グルメ　売店たちの没個性～

金沢競馬場の売店宮川

＊金沢競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は金沢競馬場レポートその１からどうぞ。

　どうも。荷桁です。金沢競馬場レポートのつづきをやってまいりましょう。

　さて、ここまでつらつらと金沢競馬場のグルメについて書いてきておるわけでございますが、それも今回でおしまいでございます。今回はタイトルにありますとおり、金沢競馬場の売店を見てまいりたいと思います。

　これまで食堂やらレストランやらを見てきたわけですが、当然、競馬場においては売店でも様々な食べ物や飲み物が売っているわけでございまして、そうしたものについてもきちんと見ておこうと、こういうわけでございます。

　また、毎度しつこくて申し訳ありませんが、こちらのレポートにて金沢競馬場のグルメの全般のお話もしておりますので、こちらがまだ未読だという方は先にご一読いただけますと話が早いのでありがたいです。

　そんな訳でございまして、金沢競馬場グルメ・売店編、どんな感じか見ていくことにいたしましょう...

　さて。そんな流れで金沢競馬場の売店ということだが、どこにどのくらいの売店があるのかということをざっとチェックしておこう。非常に見づらいのであまり意味がないが、一応場内マップに売店ものっていたので写真だけのせておこう。

　場外発売日はお休みだったり、本場開催日でも臨時休業したりということは大いにありうるので、おおよその目安としてお考えいただきたいが、金沢競馬場ではスタンドの１階に２軒、２階に２軒、３階に１軒と計５軒の売店が常設されている（２０１７年現在）。

　これが多いのか少ないのかと聞かれると何とも言えないが、まあ地方競馬の場としてはそれなりにあるほうなのではないだろうか。

　金沢競馬場の売店に特徴的なのは、こんな感じで、競馬場近くの町会がその名を冠してお店を出しているということだ。

　競馬場を作り、交通渋滞などの迷惑をかけるかわりに、各町会に権益として付与されたのかもしれないな。ちょっと昭和っぽいカルチャーというか、いかにも地方競馬場っぽい感じでこれはこれで味があるのですがね。

　さて。そんな流れで１階にある売店から見ていこう。

　まずは、その町内会系のお店「大場町会売店」である。スタンド１階のもっとも４コーナー寄りに位置しているお店だ。

　まあなんつーか、ドストレートな昭和の売店という感じである。パン、おにぎり、菓子、カップ麺、飲み物など厳選された既製品の数々が置かれている。

　「一休み一休みビールを飲んでさあこれからこれから！」
　「頭の中をスッキリ！さあこれからこれから！」

　などのコピーがカウンターのところに貼られているのもご愛敬だ。

　大場町会売店の前には机が出されて、この場で飲み食いができるようになっている。常連っぽい人らも多く、ここが本拠地になっているんじゃないかという方もちらほら見受けられる。ただの売店なんだが、なかなかどうしてディープな空間ではないか。

　さて。お次は八田町会売店である。１階の中央付近にある売店で、これも町会の名前を冠している売店だ。

　ここもまあ、おにぎり、パン、おいなりさん、ゆでたまご、竹輪など我々世代にはピンと来づらいが、何故か年寄りの胃袋は鷲掴みにするメニューが揃っている。ビールの張り紙はここにもあるのだが、全店舗共通で作っているのかしら・・・。

　さらに１階には売店冨田という店もある。

　先ほどの町会系売店とは少し経路が違い、コーヒーやアイスクリームなど、よりドリンク系統に寄った売店である。

　売店の前には小さい机があるが、いつも誰かしらの憩いの場になっていて、愛されている売店という感じがしますな。

　さて。お次は２階に上がって、売店宮川である。ここは２階のもっとも４コーナー側に存在している売店で、場外発売日も含めて、おっさんたちの憩いの場になっている売店である。

　ここは特に地名とは関係なさそうだ。周辺に宮川という集落もない。

　ここも売店とは言いながら、かなりの数のテーブルがあり、メニューも焼きそばやらおにぎりやら寿司やらといろいろ揃えているので、軽食堂という趣だ。カップ麺を食べているオッサンが多い印象である。

　まあ、こんな感じで和むポスターを作っていたりするので、是非立ち寄ってみてくれたまへ。

　さらに２階からもうひとつ才田町会売店だ。

　こちらは才田町という名前を冠している、いわゆる町会系のお店だ。やや既得権が意識されてなのか、特観席エリア位置しているお店である。

　特観席にあると言いながらも実は窓口が２つあって、一般エリアからも買えるようになっている。ここも品揃え的には他と同じで、おにぎりなどの軽食を取り揃えている。

　ここまで書いていて思うが、先ほどの軽食堂街なども含めて、いわゆる唐揚げ、フランクフルト、おでん、煮込みなどの競馬場の売店でよく見かける定番商品がここまでほとんど出てきていないのが興味深いな。あまりスタンド内で本格的な食事を売ると外の食堂街が困るとかあるんだろうか。よく分からないがこれはこれで金沢競馬場のひとつの特長だよな。

　さて、お次は３階に上がって売店森本だ。

　これは普通の売店か、町内会系の売店かがきわどいお店だ。森本というのは金沢競馬場の最寄り駅でもあり、確かに近くの地名として存在をしているのだが、単に森本さんがやっていて屋号が森本という可能性もあり、どちらともとりづらい。まあ、これが町会系の売店かどうか気にしているのも荷桁くらいだろうが、誰かご存知の方がいましたら教えてくだされ。

　この売店は何となく看板や、屋号の書体も含めて、レトロな雰囲気が魅力だ。ただし売っているものはこれまた判でついたような、おにぎり、寿司などであり、３階まで来たもののあまり変わり映えはしないようだ。

　結論的に申し上げると、金沢競馬場の売店は屋号と立地こそ違えど、皆一様に似たような既製品を売っていると言ってしまって差し支えないだろう。しかし、それこそが金沢競馬場のカルチャーとも言えるわけで、売店の前のテーブルでおっちゃんたちに混じってとろろ昆布をまいたおにぎりを食いつつカップ麺をすすれるようになれば、あなたも真の金沢競馬場マスターかもしれませんぜ。まあ、テキトーに言っておりますが・・・。

　尚、公式では案内がないが、場外発売日に金沢競馬場に行ったところ、３階の休憩室跡地に臨時の売店が出ていたことがあった。まあ、ここも売っているものはほとんどほかと変わらないぞ。

　ここで秀逸だったのはリポビタンＤの箱を改造したマークカード入れであろうか。こういうの作るのがうまい奴って必ずいるのよね・・・。

　まあこうした手作り感含めて、金沢競馬場の売店を楽しんでみてください。

　さて。長きに渡り、金沢競馬場グルメと題して、１０本にわたり金沢競馬場のメシ屋や売店について語ってまいりました。次回からはガラッと趣を変えて、金沢競馬場の騎手について書いて行こうと思います。

　長くなってまいりましたが、引き続き、金沢競馬場レポートをよろしくお願いいたします・・・。