チェンマイ競馬場 その10 ~のんびりしたレース風景~ そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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チェンマイ競馬場のゴール
チェンマイ競馬場のゴール前


*チェンマイ競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方はチェンマイ競馬場レポートその1からどうぞ。





 さて。早いもので10本目のレポートとなりましたが、今回もチェンマイ競馬場の話を続けていくことにいたしましょう。



 今回はタイトルにもありますとおり、チェンマイ競馬場のレース風景をお伝えしていければと思います。以前にもお伝えしたとおり、チェンマイ競馬場はタイの田舎のダートのみの競馬場ではありますが、実は一周1600mと、競馬場としては申し分ない大きさをしています。チェンマイ競馬場の騎手が園田あたりに来たら「えらく狭い競馬場だなあ」と思うこと間違いなしですね。



 そんなわりと立派なコースで、一体どんなレースが行われているのか。今回もゆるゆると見ていくことにいたしましょう...


チェンマイ競馬場のコース



 さて。レースの前に、チェンマイ競馬場のコースについてもう一度よく見ておくことにしよう。



 何度も言って申し訳ないが、チェンマイ競馬場はダートのみ、一周1600mの平坦コースだ。きれいな楕円形をしていて特段クセがあるような形状ではない。



 見てのとおり、雰囲気だけ見れば田舎の競馬場感はアリアリなのだが、ようこんなところで競馬なんかやるなあ・・・という感じではない。




チェンマイ競馬場のコース


チェンマイ競馬場のコース



 コース自体はちゃんとしているため、直線走路も長い。直線部分は約400mあり、四角からゴールまでのいわゆる最終の直線は330mくらいといったところか。



 大きさとしては門別競馬場や盛岡競馬場のダートコースとほぼ同じ。直線の長さで言っても、日本の地方競馬場で言うと大井よりは短いものの門別と同じくらいと考えていただければOKだ。幅員についても20mあるかないかくらいだから、まあ地方競馬の水準くらいと考えておけば問題なかろう。




チェンマイ競馬場の騎手名表示



 チェンマイ競馬場のコースにはいわゆるビジョンのようなものはない。あるのは写真の騎手名ボードと着順成績である。



 以前のレポートでも述べた通り、タイの競馬のカルチャーとして、出走表が確定した時点ではまだ騎手は発表されず、レース直前(1時間くらい前)になるとこうして掲出されるというものがある。なので馬名ではなく騎手名が掲出されているのである。



 右にある着順表示は、見てそのままの着順表示で、直近のレースの1~5着までの馬番が掲出されるぞ。




チェンマイ競馬場のゴール板



 ゴール板はこんな感じでけっこう地味だ。写真判定のためのミラーがよく見える、ちゃちな造りである。マレーシアなんかだとわりとゴール板をゴテゴテさせる印象があるのだが、タイではバンコクの2つも含めてわりとシンプルな印象だ。




チェンマイ競馬場のゲート



 そして定番と言えば定番だが、タイ国旗と、各種よく分からん旗がはためいているという感じだ。写真を見ていてなんとなくお察しいただいているとは思うが、あまりコースまわりにモノがない、シンプルな競馬場である。



 さて、そんなこんなでコースをざっと見たらそろそろ出走だ。写真の真ん中あたりにエメラルドグリーンの物体があるが、これがゲートである。




チェンマイ競馬場のゲート



 この日はすべてのレースが距離27.5เส้น(セン)で行われていた。27.5เส้น(セン)と言われても皆さんポカンとするだろうから補足しておくと、このเส้น(セン)という単位はタイ独特の長さの単位で、1เส้น(セン)は1920 นิ้ว(ニウ)である。1920 นิ้ว(ニウ)と言われてもやはり皆さんポカンとするだろうからさらに補足しておくと、この นิ้ว(ニウ)という単位もやはりタイ独特の長さの単位で、 1นิ้ว(ニウ)は2.083cmである。約2cmとしてもいいんだが、一応ね。



 上記から27.5เส้น(セン)は


 2.083cm×1920×27.5÷100=1099.824m


 となり、約1100mということになる。



 という訳でタイのマニアックな単位に詳しくなりつつ、この日のチェンマイのレース距離が分かったところでゲートの話に戻ろう。



 前回のレポートで申し上げたとおり、スタートの瞬間まで各馬はゲートの中でじーっと待っている。もうすぐスタートだという情報は彼らには行っているのであろうが、人馬ともなかなか酷な運用ではあるよな。



 そんなこんなでスタートを待っていると、やはりここでも突如として、場内実況が、


 マーオラーオ!


 と叫び、レースが始まるのである。




チェンマイ競馬場の観客



 スタートしてもビジョンがないので各馬の様子は観覧席からさっぱり分からないというのもチェンマイならではの光景だ。



 観客もそのあたりは悟っている感じで、とりあえず木々の間からチラチラ見える勝負服から、なんとなく自分の買っている馬の位置関係をじたばたせずに見守っている感じである。双眼鏡を持っている人も少ないので、見られないなら見られないで別にいいやという感じなのだろう。




チェンマイ競馬場の観客


チェンマイ競馬場の観客



 四コーナーあたりまで馬が来ると、距離はあるがなんとなく体勢が見えてくるので観客たちにも熱が入ってくる。



チェンマイ競馬場のレース


チェンマイ競馬場のレース



 直線は長いが、馬の力はなく頭数も少ないので、どことなくのんびりした感じの追い比べに見えてしまうが、まあそれもまたよしである。




チェンマイ競馬場レース


チェンマイ競馬場のレース



 とまあ、特にこれといったオチもないのだが、こんな感じの直線の攻防があって、レースはひと段落となる。




チェンマイ競馬場の大外追い込み


チェンマイ競馬場の大外追い込み



 いくつかのレースを見ていると、外側のコースが伸びるのか、わりと外ラチ沿いギリギリを攻める騎手が多かった。直線が長い競馬場ならではの光景かもわからん。それとも単に馬場整備の問題で内外で走りやすさが全然違うのかな?




チェンマイ競馬場のレースを眺める


チェンマイ競馬場のレースを眺める


チェンマイ競馬場のレースを眺める


チェンマイ競馬場のレースを眺める



 直線が長いからというのは関係ないかもしれないが、わりとこの日のチェンマイはいい感じの接戦も多かった。皆さんもチェンマイ競馬場に行った際にはこの馬質のわりにしっかりした直線走路という部分も楽しんでいただけますと幸いです。
 
 
 
 

 
 
 
 せっかくなのでYoutubeで拾った動画も掲載しておこう。なんとなくチェンマイ競馬場の雰囲気がお分かりいただけるかと思います。



 さて。そんな訳でレースの様子をご紹介いたしましたので、お次はレース後の風景なんかを見ていくことにいたしましょう。次回以降も引き続き何卒よろしくお願いいたします・・・。



 



>>チェンマイ競馬場レポートその11へ






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