大井競馬場 その32 ~新スタンドのG-FRONTに行ってみた~ そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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大井競馬場,G-FRONT
大井競馬場 G-FRONT


*大井競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は大井競馬場レポートその1からどうぞ。

また、大井競馬場は2014年以降大規模な改修が行われたため、レポートが現在の様子と大きく異なる点があることをご承知おきください。







 さて、大井競馬場の続きの話をしてまいりましょう。


 2015年末なくなってしまう3号スタンドの食堂あづまでラストになるメシを食ったあとは、そのまま3号スタンドの指定席に行って、最後の雄姿を堪能するというのが筋なのだが、その前に新しくできたスタンドである「G-FRONT」を見ておく必要はあるだろうということで、立ち寄ってみることにしたのである。


 大井競馬場肝いりの最新鋭スタンド「G-FRONT」は、はたして、どんなスタンドなのでしょうか...


大井競馬場


 G-FRONTはかつて、2号スタンドがあったところに、新たに建設をされた新スタンドである。


 ゴール板に近いところに位置しているため「ドラマの生まれるゴール前」というコンセプトのもと、こうしたネーミングになったようだ。


 写真は4号スタンド方面から3号スタンド、G-FRONT、L-WINGを眺めた様子である。見ての通り、G-FRONTはあまり目立たない感じだ。



大井競馬場


 こちらの写真は内馬場からG-FRONTとL-WINGを撮影したものである。もうおわかりだと思うが、G-FRONTはあまり上背がないスタンドなのだ。
  

 なので、誤解を恐れずに申し上げると、おそらくG-FRONTを見た方は「小さいスタンドだなあ」という感想を持つことだろうと思う。


 JRAのスタンド改修でもそうだが、今の競馬業界のトレンドは兎にも角にもスタンドはコンパクトに!が方針だ。場外発売の比率が増えていく中で、本場開催の動員は振るわず、過大な設備投資は必要がないというのがロジックになるのだろう。おそらく、大井のG-FRONTもそうした流れの中でのこのサイズ感なのだろう。


 では実際のところG-FRONTはどんなスタンドなのだろうか。ひとまず近づいてみることにしよう。



大井競馬場



 近づいてみるとやはり新しいだけあって、美しい座席である。



大井競馬場


大井競馬場



 上に登ってみても、かなり座席数もあるし、角度的にも非常に走路が見やすい構造になっている。これはなかなか快適な感じだ。いいぞいいぞ。



 一応、この席は「エキサイティングシート」という名前がついており、全部で1287席があるようだ。


 マニアックなことを言うと、背もたれがある席というのは意外と掃除などで手間がかかるため、競馬場でも野球場でも無料席や安いゾーンなどに配されることはあまりないのだ。その点、この背もたれつき席の配慮というのはその手間などを考えてみても、ありがたいことである。



大井競馬場


大井競馬場


 おお、実際レースが始まってみても、かなり見やすいではないか。


 高さがないスタンドであるが、外向きの席はかなりしっかりとさせている印象である。確かに国内の競馬場でも、外向け席を設備的な部分も含めて意識的に充実させている競馬場というのは限られている。そういう点では小さいスタンドの目指す方向性としては新しいし、間違っていないのではないかという気はするぞ(お前一体何様やねんという感じの言い回しですみません)。


 ただ、ひとつ懸念がある。この後、3号スタンドがなくなり、その跡地に何のスタンドも建たないとなると、大井競馬場は雨が降った時に一般席がほとんど機能しなくなるのではないかということだ。



大井競馬場 Ohi Racecourse


 これまでの大井競馬場は2・3号スタンドが、一般席だけど屋根が付いている場所という部分を担ってきた。たとえ入場料しか払っていなくても、ここにいれば、雨が降っていても馬券を買って、きちんとレースも見られて、メシも食べれて一日過ごせたのだが、この2・3号スタンドがなくなってしまう。


 代わりにできたG-FRONTは見てきたとおり、外向き席は広いが屋根はついていないし、屋内はすべて指定席だ。


 既存の4号スタンドやL-WINGも雨が当たらないエリアは基本的に指定席になっており、一般席で雨があたらないところはほとんどない状態である。


 要するに「雨が防げる一般席」が2016年1月1日からほとんど存在しなくなるのだ。逆を言えば、雨に濡れたくなければ指定席に入れということになる。商売としての方向性は悪くないのかもしれないが、正直、個人的にはそうなれば帝王賞や東京大賞典、JBCクラスのレースで雨予報だったら、よほどのことがない限り現地観戦は見送りとなるだろう。



 個人的には「現地観戦」というのはけっこう競馬ファンのモチベーションを維持するのに重要なファクターだと思うんだがどうなんだろう。雨が降る時はスタンドに関係なく売上が落ちるから、どっちでもいいんだよ!というスタンスなんだろうか・・・。




大井競馬場



 そう考えると、すぐ横に見えている、3号スタンドの一般席が急に愛おしく見えてくるのう。


 このわずかにせり出している屋根のおかげで助かる部分というのがあったんよなあ。しみじみ。



 とはいえ、先ほど申し上げたとおり、小さいながらも心意気のあるスタンドではあるので、ぜひとも天気の良い日はG-FRONTは非常に使えるスタンドなので、ぜひとも足を運んでいただければと思います。パドックとの動線もいいしねえ。



 ・・・と、ここまで書いて、肝心のG-FRONTの中身をまったく紹介できていないことに気がついた。


 外面だけやっていても仕方がないので、次回、しっかりとG-FRONTの中身を紹介していくことにいたします。



 


>>大井競馬場レポートその33へ




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