そこに競馬があるから

日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

大井競馬場　その３１　～大井競馬場グルメその６　食堂あづまでしんみり食べる～

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大井競馬場　指定席売り場

＊大井競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は大井競馬場レポートその１からどうぞ。

また、大井競馬場は２０１４年以降大規模な改修が行われたため、レポートが現在の様子と大きく異なる点があることをご承知おきください。

　さて、大井競馬場も３１本目のレポートとなりました。

　もう一度状況を整理しておきますと、今回の大井競馬場レポートは、２０１５年末の有馬記念の翌日に大井競馬場を訪問した際のレポートとなります。

　さらに背景的な部分を述べておきますと、大井競馬場は２０１５年に大規模なスタンド改修を行い、従来の２号スタンドが取り壊され、新たなスタンドである「G-front」が竣工。さらに２０１６年１月からは３号スタンドが取り壊されるという状況でした。

　要するに２０１５年の末と言いますのは、大井競馬場にとっては新スタンドがオープンしなおかつ、３号スタンドがその横に併存しているという非常にレアな時期なのであります。今回からしばらくはそのレアな時期の大井競馬場を訪問したレポートとしてお読みいただけますと幸いです...

　さて、冒頭、指定席の売り場の写真をあげているが、上記の事情から、荷桁にとっては今回の訪問が大井競馬場の３号スタンドで観戦できるのは最後の機会ということになる。

　さすがに、これで最後ということで、しっかりと敬意を表さなくてはあかんということで、今回は３号スタンドの指定席で観戦してみようかということにあいなったのである。

　３号スタンドの一般指定席は５００円だ。この日は指定席買うと入場券もサービスでついてきた。入場料１００円に、実質４００円の上積みで席が確保されるということでありがたい。このくらいの料金の指定席がある競馬場というのはありがたいものだねえ。ねえ、園田さん。

　もっとも、大井も３号スタンドがなくなることで、指定席は実質１０００円からが基本になるので、お寒い競馬場になるのですがね・・・。

　チケットを手に入れたらばさっそく入場する。

　人が多いのは開門直後だからだとご理解ください。しかし、有馬記念の翌日、１２月２８日なので、既に年末休みに入った人も多いのかそこそこの人出はある印象である。

　２号スタンドがあった頃の大井競馬場は入場門を入ると、このとおり、２・３号スタンドがどーんとそびえており「さあ！大井に来たぜ！フゥ―――！」というテンションの高まりが感じられたものである（写真は2012年）。

　それがまさかこんなことになってしまうとは。

　しかも、右半分の３号スタンドはこの日でお別れときているんだからまったくどうかしてるぜ。みなさんも上の写真と見比べてくれたまへ。上の写真より下の写真でテンション上がるやつがいたら、それはもはや異常者ですよね（暴言）。

　そんな流れでさっそく新しいスタンドである「G-front」が目に入ってくる。

　しかし、荷桁の初見の個人的な印象としては「うわあ！すごい！新しいスタンドだ！行ってみよう！」というテンションにはとてもならない外観なので、自然と３号スタンドの方に足が向いてしまう。

　ふと横に目を遣ると、ＴＣＫスクエアの飲食店が一斉に看板を出している。

　実はこのＴＣＫスクエアも、３号スタンドの解体に伴って、一緒に解体されてしまうのだ。そもそもこちらも旧９０３投票所をおしゃれな空間にするんだということで２００６年にリニューアルして、食堂街にしたという経緯がある。バー・カレラなんて、ほかの競馬場にはまずないコンセプトで素晴らしいと思っていたのだが、建屋を解体したいという主催者の思いには抗えなかったようだ。

　東京大賞典ウイークで、最後の儲けを！とばかりに看板を出されると何かこう、切ないものがこみ上げてくる。

　できれば解体されるすべてのお店で食事を摂りたいところだが、荷桁の胃袋にも限界っつーもんがあるので、断腸の思いで、まずは３号スタンドの食堂「あづま」へと向かう。ここは過去、タンメンや煮込みを食した思い出ある食堂。最後を看取ってやるのは人としてのつとめであろう。

　ひとまずショーケースやら張り紙を見て吟味するが、ここはやはりタンメンと煮込みは最後の思い出に食べておきたいところ。他のメニューには申し訳ないが、ここは王道で攻めさせていただく。

　っつーわけで、タンメンと煮込みとライスの計３品。１４００円分を注文する。

　食堂でのメシにしては散財だが、食堂自体がなくなるのであれば仕方ないであろう。

　かくして、かような素晴らしいセットが出来上がった。

　塩分、カロリーとも素晴らしいが脂っこいわけではないという、油ものがそろそろもたれるようになってきたが量はイケるという正しい競馬オヤジのための食事という感じだ。

　味も相変わらず安定感抜群。決して味が濃いわけではないのに、わしわしとメシが食える煮込みが不思議であるのう。