姫路競馬場 その44 ~ひとまず安心の姫路~ そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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姫路競馬場
姫路競馬場


*姫路競馬場レポートの続編です。
 初めからお読みになる方は姫路競馬場レポートその1からどうぞ。





 どうも。荷桁です。姫路競馬場も通算で44本目となりましたが、ここらで一区切りといたしましょう。



 とは言いながら、皆さんお気づきのとおり、大変モタモタとレポートを書いていたため、早くも2021年の姫路競馬開催が近づいてきてしまっております。となると、どうせまたそのうちすぐ訪問して追加レポートでもするのではないかという疑念が生じるかとは思いますが、ひとまずいったんは一区切りということでご理解をいただけますと幸いです。



 まあとにもかくにも、久々に姫路競馬場の本場開催に行ってきた訳ですので、現場で感じた事、そして今思っていることなんかをつらつらと書きまして、姫路競馬場レポートの中締めとさせていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします...


姫路競馬場



 さて。繰り返しになるが、荷桁が姫路競馬場を久々に訪問したのは2020年の1月のこと。この年、姫路競馬場の開催は年間でわずか12日と、まだ試運転という感じであった。その試運転を無事に終えて翌年度以降いい感じになってくれれば良かったのだが、残念ながら2020年は2月、3月と進むにつれて、新型コロナウイルスが世界で猛威を振るうこととなり、正直、先々のことは見通しづらい状況になっている。



 ただ、そんな中、令和2年度の兵庫県競馬組合の開催日程では6開催、計35日の本場開催が予定されていて、いよいよ2021年は姫路競馬場が試運転を終えて、完全に復活する記念すべき年になりそうな感じだ。奇しくもコロナの状況を鑑みると、感染が拡大している大阪にほど近い園田競馬場に比べて、姫路のほうがまだ防疫をしやすい環境があるように見える。関係者には負担になることは想定されるが、兵庫県競馬組合には、なんとか2021年の1月から3月の開催を姫路競馬場と共に乗り越えていただきたいところだ。まあその時東京在住の荷桁がいい感じに訪問できるかどうかは何とも言えないが、そこはもう、姫路競馬場と荷桁の縁を信じるしかないだろう。



 まあ、ひとまず2020年がこういうことになってしまい、おちおち旅打ちや本場開催に行くのも大変になってしまったことを思うと、後回しにせず、復活後すぐに訪問できたことはよかったのうとしみじみ思うところである。「人生何が起こるか分からんから行けるときに旅打ちに行くんだ」などと以前から冗談でよく口にしていたが、まさに今年は姫路でそれを実感することになった。




姫路競馬場



 久々に訪問した姫路競馬場に行ってみた感想は一言で言うと「なんやかや場内はけっこう変わってしまっていたが、カルチャーの根っこのところは変わっておらず安心した」という感じになるだろうか。



 以前のレポートでも申し上げたとおり、姫路競馬場は荷桁が国内の競馬場の中でも特に愛している競馬場である。ただ、その愛と言うのは、多分に、若かりし頃に姫路という初めての旅先で出会った今まで見たこともないようなレトロな雰囲気を持ち、かつ景色もいい競馬場、というところに立脚していたところがある。例えが的確か分からないが、恋愛経験の乏しい学生時代に旅先で出会った現地の女の子がなんだか素朴でよく見えたという感覚に近いと思う。



 結局、その後に自身も国内・海外と競馬場のみならずさまざまなレース場に旅打ちに行き、風情のあるレース場、景色のいいレース場にを数多く見てきたことに加えて、姫路競馬場の方も、久々の開催に合わせてもろもろのリニューアルをおこなったことでレトロな雰囲気が一掃されてしまい、もともと愛していた心も薄れてしまうんじゃないかという不安も訪問前になかったと言えば、これは嘘になるだろう。




姫路競馬場


姫路競馬場



 正直申し上げて、一番残念だったのはこちらの特観席のリニューアルだ。



 姫路競馬場のスタンドは背が高く、特観席もだいぶ高い位置にある。かつての特観席フロアは天井はさほど高くはないが、広々と開放感があり、外の光も取り入れられていて、まあいい雰囲気だったのである。



 ところが、新しい特観席は綺麗になって席の種類も増えてだいぶ便利にはなったものの、もともとあったフロアそのものの開放感が完全になくなってしまったことが実に残念であった。勿論、綺麗なフロアで利便性が高い特観席の方が需要はあるのだろうが・・・もともとが少し珍しいタイプの特観席だったが故に、ちょっとショックが大きかった。




Himeji Racecourse 姫路競馬場



 あとはこちらの着順表示が撤去されていたのも個人的にはショック。姫路競馬場の馬場の風景を愛でるにあたり、バランスという意味でもこいつの存在は大きかった。これがあるがゆえに姫路のコースは山々の借景とともにどことなくのどかで牧歌的という印象を持っていたが、撤去後の現在は風景自体がやや無味乾燥な印象になってしまっていることは否めない。



 改修をして綺麗になった姫路競馬場。いやそれは勿論いいことではあるのだが、綺麗になられたらなられたで、それもまた寂しいというこの心、分かっていただけるだろうか。そして綺麗になること以上に寂しいのは、無味乾燥な競馬場になってしまうことだ。変わっていく中でも、根っこになる部分だけは残してほしいというのがマニアックなファン心理である。




姫路競馬場



 ただそういう意味ではこのパドックが変わっていなかったというのは、心底安心したし、ああやっぱり関係者も姫路競馬場の魅力の根本が何にあるのかというのはちゃんと理解してくれているんだなあということを実感できた瞬間であった。




姫路競馬場



 このフォントはもはや伝統芸能として指定してもらわないと納得いかん代物である。手書きの出走表そのものが絶滅危惧なこのご時世において、またスタンドはじめいろいろなものがリニューアルされた姫路に置いて、キチンとこいつが残ったというのは素晴らしいことで、それは素直に評価したい。



 まあ、そんなことを言うてて、次に行った時にパドックがガッツリリニューアルされていて見事にこの書体も絶滅したという展開もなきにしもあらずなので不安だが、ひとまず荷桁個人としてはこのフォントが残っていたことでムチャクチャ安心することができたので、それだけはここに書き記しておきたいと思います。




姫路競馬場



 まあしかし、スタンドなんかはそれなりに変わってしまったが、とにかく人も含めて、姫路競馬場の根っこのところは変わっていないと言うことは場内を歩いていてすごく感じられた。



 施設は変われど、そこに集う人々というのはそう変わらない。ちょっとのんびりした播州弁のおしゃべりをBGMにのんびり馬券を予想すると、日常からふわりと離脱できる感じがする。東京でも、関西の都市部でもない、姫路という場所だからというのもあるかもしれないが、ここにはちょっと違う空気が流れてるんだよな。その空気感というのは当然ながらちっとも変っていなくて、そこは安心であった。




姫路競馬場



 昔ほどのレトロな魅力はやや薄れてしまったが、根っこのところは変わらず元気に本場開催をやっている姫路競馬場を見ることができて個人的には本当に良かったし、まあ今後も折を見て姫路競馬場を訪問することになるんだと思う。そんときゃまた、食堂でメシを食って、借景を楽しんで、のんびりとレースを楽しむことになるんだと思う。



 まあ、今後とも引き続きいい感じで開催を続けてくださいな。もう何年も待たせんでくださいよ。



 
 



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 姫路競馬場 その4 ~いつか勝利する日~
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