高知競馬場 その14 ~公園たちと馬頭観音とログハウス~ そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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高知競馬場の公園
高知競馬場の公園


*高知競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は高知競馬場レポートその1からどうぞ。





 さてなんやかや言うとりますが、今回も高知競馬場のレポートを続けてまいりたいと思います。



 前回のレポートでは高知競馬場のスタンドやパドック、その他施設類のだいたいの配置を見てまいりまして、おおよそ高知競馬場のどこに何があるのかということはお分かりいただけたかと思います。



 今回のレポートでは前回とりあえずざっくり見た高知競馬場の施設類のうち、スタンド・パドック・食堂以外の、公園や緑地、馬頭観音などの施設類をあらためて細かく見ていきたいと思います。中央の競馬場はだいたいお子さんを遊ばせる公園や遊戯施設なんかが充実しているイメージがありますが、果たして地方競馬の、しかもナイターが中心の高知競馬はその辺どうなのでしょうか?じっくりと見ていければと思います...


高知競馬場の場内マップ



 さて。っつー訳で、あらためて場内マップで高知競馬場の施設類のだいたいの配置をおさらいしておこう。スタンドやパドック、食堂などはあらためてレポートするとして、今回のレポートではマップ内で緑色になっている緑地や公園なんかの様子を細かく見ていくので、よろしくお願いいたします。




高知競馬場のちびっこランド



 さて。まずは入場口からスタンドへ向かうアーケードの北側にある「ちびっこランド」とそれに隣接した緑地を見ていくことにしよう。



 ちびっこランドは見ての通り、子供向けの公園といった感じで遊具が整備されている広場だ。看板には「Chibikko Land」とアルファベット表記もあるんだが、これ必要なんか・・・?




高知競馬場のちびっこランド


高知競馬場のちびっこランド



 ちびっこランドにはそれなりの遊具が3つほど揃っており、街場の児童公園なんかに比べるとちゃんとした感じの施設である。これならばお子さんもちょっとした時間は遊ぶことができるであろう。高知という土地柄を反映してかくじらがついているのも興味深い感じだ。勿論中央競馬の施設に比べればやや見劣りするのは仕方ないとしても、まあ、利用者の数を思えば無難にまとまった公園だと言えるのではないだろうか。




高知競馬場のステージ



 さて。それでは次に、このちびっこランドに隣接した緑地の様子を見ておこう。この緑地には特にこれといった名前はついていないが、奥の方にいくとこんな感じのステージが現れる。



 ジョッキーや競馬関係者絡みのイベントやトークショーは馬場前のステージで行われることが多いようだが、マジックショーやダンスショーなど来場者向けの娯楽イベントは今でもこちらのステージが使われているようである。こちらは「緑地ステージ」と呼ばれているようだ。



 イベント目当てでお越しの方は馬場前ステージと緑地ステージで場所を間違えないように一応気を付けておいてくれたまへ。




高知競馬場のログハウス



 そしてこの緑地ステージの脇には、もうひとつスポットがある。何やらよく分からん感じだが、小屋のようである。




高知競馬場の愛のログハウス


高知競馬場の愛のログハウス



 近づいてみると「愛のログハウス」と書いてある。一体なんなのだ・・・。中で何かがおっぱじまってしまいそうなネーミングだが、いろいろ調べてみたところ、このログハウスはけっこう昔からあったようなのだが(用途は不明)、老朽化を機に2007年にリニューアルし、その際に「愛のログハウス」となったようである。当時の資料によると、競馬場内の「ハルウララギャラリー」という土産物の売店で売っている南京錠を購入して、そこに恋人同士がメッセージを書いて、このログハウス内にかけると、二人の愛・幸せが永遠にロックされるという趣旨の、ちょっとした恋愛スポットとなることを狙った小屋だったようだ。



 2007年の企画にしてはやや一昔前の香りが漂う感じの企画だが、当時はハルウララブームがひと段落し、いろいろと高知競馬も大変だったころで、試行錯誤の時期だったのだろう。結局南京錠を売っていた「ハルウララギャラリー」自体がなくなってしまったからかどうかは分からないが、現在は愛のログハウスの中には入れないようになってしまっている。ナイター開催が主体だとこういう施設を維持するのはなかなか厳しいのかもしれないね。



 同じような感じでなくとも、また何らかの用途が出てくるといいのだが、なかなかパッとは思いつかないのう。っていうか元々は何のためにあったのだろうか・・・。




高知競馬場の福永洋一記念開催記念碑



 さて。愛のログハウスが気になるところだが、ほかのものも見ていくことにしよう。ちびっこランドから少し離れたところにあるのがこちらの福永洋一記念開催記念碑である。



 福永洋一記念は地方競馬ファンならご存知のことと思うが、かつて中央競馬の騎手として活躍した福永洋一の功績を称え、2010年に創設された高知競馬場の重賞レースである。福永洋一は高知市で生まれ、親戚が高知競馬の関係者だったこともあり騎手を目指したということもあり、高知にはかなりの思い入れがあるとのことである。息子で中央競馬騎手の福永祐一もこのレースには積極的にコミットしており(もともとはトークショーでの福永祐一の発言からこのレースが創設されることとなった)、高知競馬の重賞の中でも、注目度の高いレースとなっているぞ。2010年の創設時には50万円だった一着賞金も執筆時点では500万円と増額されており、これは高知県知事賞や黒船ダービー高知優駿など高知競馬のローカル重賞の中でも特に重要なレースと同額となっている。



 2020年はコロナの影響もあり無観客となってしまったが、毎年、福永家の皆さんが高知競馬場を訪問して行われる表彰式はなんともいい雰囲気だ。今後も高知競馬のいい伝統として根付いていっていただきたレースである。




高知競馬場のひょうたん緑地



 さて。その福永洋一記念開催記念碑から少し走路側に移動するとこんな感じの緑地がある。なんてことのない緑地なのだが、この緑地には「ひょうたん緑地」という名前が一応名づけられている。




高知競馬場のひょうたん緑地



 一体何をもってひょうたんなのかということだが、どうやら上から見た時の形がひょうたんに似ているからというのがその理由のようだ。別にダメってことはないが、こんなしょうもない緑地に名前つける必要あんのかな・・・。まあ、ここでという訳じゃなくとも、例えばこの緑地の近くで何かやるときに「ひょうたん緑地前」などと案内できるという意味ではメリットがあるんだろうな。




高知競馬場のポケット方面



 そしてこのひょうたん緑地と馬場の間にはけっこうだだっ広い空間が広がっている。何もないと言えばないのだが、競馬場徘徊ブログの書き手としてはもう少し奥まで攻めてみたくなるもの。とりあえず4コーナー方面へと向かってみた。




高知競馬場のポケット方面



 4コーナーのポケットが近づいてくると、何やら青い建屋が姿を現した。先ほどの愛のログハウスとは違ってちゃんとした建物のようだ。




高知競馬場の馬主会館



 近づいてみると、高知県馬主会館とある。よく地方競馬場に隣接して存在している馬主会館だが、高知競馬の場合は敷地内のここにあるようである。ネット上にもあまり情報がない馬主会館だが、ほかの馬主会館よろしく、馬主同士の会議などに使われているようである。荷桁の訪問時は誰もいない様子だったが、手入れはされているようだったし、ちゃんと機能はしていそうだ。




高知競馬場の公園



 さて、その馬主会館に向かって左側を見ると、まだ何やら入っていけるようだ・・・。当然、周りには荷桁以外誰もおらず、警備員さんがいたら間違いなく警戒される動きなんだろうが、とりあえず競馬場徘徊歴12年超の荷桁としてはとりあえず行っておかねばなるまい・・・。




高知競馬場の公園


高知競馬場の公園



 近づいてみると、一瞬、搬入のための通路かと思ったが、よくよく見るとベンチや遊具が設置されている公園のようである。




高知競馬場の公園



 しかし、まあこれも遊ぶのがはばかられる感じのビミョーな公園である・・・。荷桁がここで遊んでいたら間違いなく警備員さんが声掛けにくるレベルである。まあ4コーナーのポケット付近の写真を撮るための休憩スペースと思っていた方がいいかもしれないね。あとは馬券を外しまくったときにはここまで退避して頭を冷やすというのもいいかもしれない。




高知競馬場のパドック裏の公園から見たスタンド



 さて。先ほどのビミョーな公園から一気に移動して、次はパドック裏の公園の様子を見ていくことにしよう。




高知競馬場の公園


高知競馬場の公園


高知競馬場の公園のおもちゃ



 こちらの公園もこれまたビミョーなラインナップというかなんというか、ちょっと遊ぶにははばかられるなんとも言えない空気が漂っている。とは言いながら比較的パドックには近いので、レースの合間にお子さんを遊ばせるのであれば、先に出てきたちびっこランドよりこちらの方が便利なのは間違いないので、一応お父さんお母さんは覚えておくとよいだろう。




高知競馬場の馬頭観音



 さてどんどんいこう。このパドック近くの公園のすぐ近くには高知競馬場の馬頭観音がある。ちょうどパドックの方を向いているような感じで、競走馬一頭一頭の安全を見守っているような、こじんまりしていながらも温かみのある馬頭観音だ。



高知競馬場の夜の馬頭観音



 ナイター時にもこの馬頭観音にはきちんとライトが点灯されるのでご安心くだされ。今日も安全にレースが進むことを願っておりますぞ。




高知競馬場のマンペイ記念碑



 この馬頭観音の近くにはマンペイの記念碑も立っているので、オタッキーな皆さんは必ずチェックしておこう。



 マンペイは当然ながら馬の名前である。競走馬として高知で活躍したという訳ではなく、1949年(昭和24年)に高知で種付けに供用された国有のアラブ系種牡馬である。マンペイはその当時の高知県の馬産振興に大きな功績を残したということでこうして記念碑になっているのだ。記念碑自体は桟橋にあった旧競馬場時代からあったようで、わざわざこちらまで移してきたとのことである。高知のオールド競馬ファンにとってはたまらないスポットだと言えよう。



 かつて高知にはそのマンペイの名前を冠したマンペイ記念というレースもあった。当初は高知県産馬限定競走として行なわれていたが、高知での馬産がなくなったためいったん廃止。1997年からは高知アラブ3歳重賞として復活したが、今度はアラブレースがなくなったことで05年に再び廃止になってしまったようだ。




高知競馬場のマンペイ記念碑



 石碑には「国有種馬 マンペイ記念碑 溝渕増巳書」とある。溝渕増巳さんとは昭和30年(1955年)から 昭和50年(1975年)まで20年間高知県知事を務めたお方である。



 レースの売り上げが好調な高知競馬のこと、アラブ馬のかつての活躍の記憶を絶やさないためにも、マンペイ記念やマンペイメモリアル競走をどこかで復活させていただけるといいと思うんだがのう。




 さてさて。いろいろ多岐にわたってしまいましたが、高知競馬場のスタンド外にあるいろいろなモノや空間を駆け足でご紹介してまいりました。意外といろんなものがあって奥深いので、高知競馬場にお越しの際は少し時間をとって、いろんなところをウロウロしていただければと思います。



 次回以降も引き続き高知競馬場を徘徊していければと思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます・・・。




 



>>高知競馬場レポートその15へ






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