高知競馬場 その17 ~高知競馬場のコースと内馬場~ そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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高知競馬場のコースを駆ける馬
高知競馬場のコース


*高知競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は高知競馬場レポートその1からどうぞ。




 さて。今回も引き続き、高知競馬場レポートとまいりましょう。



 前回のレポートでは高知競馬場のパドックから本馬場入場までの流れをゆるゆるとご紹介してまいりましたので、今回のレポートではその流れで、高知競馬場のコースとその周りの様子を見ていければと思います。



 以前のレポートでもお伝えした通り、高知競馬場は当地に1985年に移転してきてまいりまして、スタンドはもちろん、コースについても大きな改修もなく脈々と開催が続いております。高知競馬場のコースはそんなにクセが強いコースという訳でもないのですが、押さえておきたい特徴、さらにはレースに直接関係ないコースの周りの様子なんかをこのレポートではご紹介していければと思いますので、よろしくお願いいたします。



 それでまいりましょう。高知競馬場のコースの様子でございます...


高知競馬場のコース



 さて。そんなわけで、高知競馬場のコースである。



 高知競馬場のコースは右回りコースで、1周は1100m、直線230m(ゴールまでのみなし直線200m)という大きさだ。幅員は22~27mで、高低差は1.58m、フルゲートは12頭となっていて、地方競馬の競馬場として見ると、まあ、大きくもないし、小さすぎるということもない、まごうことなき地方競馬場でござい、という感じのコースである。



 コース設定は、800m、1000m、1300m、1400m、1600m、1800m、1900m、2100m、2400mとけっこうあるのだが、普段のレースで使用されているの1300m、1400m、1600m、が中心。800mは基本的にはあまりないが、年に数回、普段と趣向を変えるためか、イベント的に一日に何レースも800m戦が組まれたりしたこともあるので訪問日がそれにあたったら要注意。1900mは主に重賞レースで使われる距離、2400mは年末の大一番、高知県知事賞でのみ使われる距離設定である。1000m、1800mは近年行われておらず、実質休止している設定だと言える。
 
 
 
 

 
 
 
 コースを上から見るとこんな感じ。スタンドが上にあるのでちょっとややこしいがご勘弁くだされ。



 見ていただいたらなんとなくお分かりいただけるかと思うが、第1~第2コーナーのカーブは半径が小さく、第3~第4コーナーはカーブの半径が大きいという特徴がある。なので先行争いはスピードが落ちて比較的落ち着きやすいが、その代わりに後方からの馬は後半スピードに乗りやすいため届きやすいということになり、行った行ったの展開が多いほかの小回り地方競馬場とはやや趣が違うという部分は押さえておいていただいた方がよいだろう。逆に、先行争いが激化したりすると、後方から訳が分からない馬が大量に飛んできて大荒れなんてこともあるので、くれぐれもご注意くだされ。




高知競馬場の直線


高知競馬場の直線



 直線はみなしで200m。特に坂にもなっておらず、先ほど追い込みも届きやすいとは言ってみたものの直線は直線で長いという訳ではないので、なんやかんや先行馬が粘る展開も往々にしてある。このあたりが、高知競馬場の予想をやや難解にしているところである。皆さんもご注意くだされ。




高知競馬場のスタート



 さて。それでは高知競馬場のレースの流れをざっくり見ていこう。写真の撮れ高の関係でいくつかの違うレースの写真を組み合わせてのご紹介になる点はあらかじめご了承くだされ。



 まずはスタート。写真は4コーナーにあるポケットからスタートする1400mのスタート地点だ。




高知競馬場のスタート


高知競馬場のスタート直後


高知競馬場のスタート直後



 まずは直線走路を使っての先行争いだ。



 1400mの場合は直線をまるまる使っての先行争いとなるが、これより100mゴールに寄ってスタートとなる1300mレースの場合は使える直線が短いため、外枠からの先行がやや不利になるのでこれも注意すべきポイントだと言える。




高知競馬場の第1コーナー


高知競馬場の第1コーナー


高知競馬場の第2コーナー



 1コーナーから2コーナーにかけては、厩舎エリアを背景に、馬群が進んでいく。このあたりで先行争いがまだ激しいようだと、この後、大変なことになるぞ。




高知競馬場の向正面



 バックストレッチはスタンドから目視で確認ができる感じ。特に海が見えるなどの感動ポイントもないのだが、3コーナーが近づいてくると後続馬が加速し始めるので、しっかり見ておいたほうがよいぞ。




高知競馬場の4コーナー


高知競馬場の4コーナー


高知競馬場の4コーナー



 そして4コーナーだ。



 さて。ここで違和感を覚えた方も多いと思う。そう。高知競馬場はコースの最内を大きくあけて各馬が走る傾向にあるのだ。地方競馬ファンの方はご存知かと思うが、実は高知競馬場は内ラチ近くの砂が厚めに入れられており、ここを走ってしまうとスピードに乗れず不利になってしまうのだ(同じ特徴を持つ競馬場に佐賀競馬場がある)。



 高知の騎手たちは基本的に「選択してはいけないコース」を分かりながら乗っているケースがほとんどなのであまり神経質になる必要もないのだが、たま~に、中央や他地区から遠征や招待で来た騎手が知ってか知らずか最内を突いて無残に失速していく様子が見受けられるので、高知慣れしていない騎手にはちょっと注意していただいた方がよいかもしれないぞ。



 ちなみに、内外での砂の厚みは高知競馬場の公式サイトや場内掲示板でも発表されるので、気になる方はチェックしてみてくれたまへ。だいたい、もっとも厚い最内が14~15センチ、外に行くと11センチくらいになるというのがここんところのステータスだ(執筆時点)。




高知競馬場の直線の追い比べ


高知競馬場



 あとは直線での追い比べということになる。さっきも申し上げたとおり、直線は短いので、追い込み馬を買っていると「ううう~!あと少しだったのに!!」みたいなことも往々にしてあるのだが、ほかの小回りの地方競馬場に比べると後ろの馬にもチャンスがあり、なかなか見ていて楽しいコースだ。



 以上、ざっくり高知競馬場のコースを一周まるっと見ましたが、だいたい雰囲気はお分かりいただけましたでしょうかね。




高知競馬場のナイター


高知競馬場のナイター


高知競馬場のナイター



 そして当然のことながらナイター時はこんな感じで照明が点灯されていい感じになる。高知競馬のナイターは観客がクソ少ないので、大井や川崎のようなイメージでワクワクしながら行くと拍子抜けしてしまうので、気を付けてくだされ。高知競馬のナイター開催は地元の人の夜の遊び場ではなく、全国ネット競馬民の夜のたしなみとして存在しているのだ。




高知競馬場のゴール板



 さて。それではコースをだいたいみたところで、次はコースまわりの設備類を押さえておこう。



 まずはゴール板だ。荷桁が初めて訪問した時から変わらないクジラをモチーフとした、ゴール板だ。地方競馬場のゴール板というのはわりと無機質なものが多いのだが、高知はちょっと洒落ていていいね。




高知競馬場のビジョン



 そして、直線走路の奥にはビジョンもきちんとある。




高知競馬の昔のビジョン




 実は、荷桁が初めて行ったときはビジョンは小さかったのだが、その後、新しいビジョンが横に設置され、最終的には倍の大きさに改良されたようだ。ネット売り上げの恩恵か、こういうところに金がかけられるようになったのはいいことですな。




高知競馬場のスターティングゲート



 さて。お次はスターティングゲートも見ておこう。見ての通り、ゲートにもビジョンが備え付けられており、インターネット投票をかなり意識していることがうかがえる。協賛レースのときはここにレース名が表示されたりもするようである。



 よく見ると、馬番表示もデジタルだ・・・!ある意味JRAより進んでいるゲートである。




高知競馬場の昔のゲート


高知競馬の昔のゲート



 ちなみに、以前のゲートまわりはこんな感じであった。ビジョンもなけりゃ、いかにも昭和という感じの看板はめ込み式のゲートであった。さらにスターターの台は、スターター自らえっちらおっちら梯子を上がらないといけないタイプであった。写真はないが、今は自動で昇降するタイプになっているぞ。



高知競馬場のステージ



 あと、コースまわりからはこちらのスタンド前ステージも押さえておこう。以前のレポートでご紹介した、緑地ステージとは別物だ。



 こちらでは表彰系のイベントや期間限定騎乗の騎手のあいさつなどのイベントに使われるので、もし騎手のサインが欲しかったり、間近で写真を撮りたいなどの方はこのへんに陣取っておくとよいだろう。




高知競馬場の内馬場


高知競馬場の調整池


 最後に高知競馬場の内馬場を見ておこう。



 競馬場の内馬場と言えば公園になっていたり、緑地になっているケースが多いのだが、ここ高知競馬場では謎の空間と調整池のような池が広がっていて、一般の人は立ち入れないようになっている。謎の空間と池は半々のように見えるが、実は高知競馬場の内馬場の大半は池で、あの謎の空間の面積は全体の1/4ほどだ。



 空地の方が特に地面が整備されている感じもなく、何に使われているのかがいまいち分からないが柵があるし、調教の時の待機スペース的なものになっているのかもしれない(テキトーに言ってますので真に受けないでください)。




高知競馬場の調整池



 調整池の方はこんな感じで外部とつなげるための水路のようなものが確認できる。地図で見ると競馬場の南側にはため池があるようで、そことつながっているのだろう。そのため池からは用水路が南の新川川の方に伸びているようなので、高知競馬場の内馬場の池も農業用の調整池と見るのが妥当であろう。



 競馬場の内馬場に池と言えば京都競馬場が有名だが、これはかつての三日月湖の名残、姫路競馬場はいざという時には内馬場が調整池になるがこれは近隣の川の水害予防のため。一口に内馬場に池と言っても各競馬場で事情がいろいろ違うということで面白いですね。あ?そうでもない?すみません・・・。



 さてさて。そんなわけで、高知競馬場のコース、その周りにあるモノたち、さらには内馬場までちょっと長くなってしまいましたが、一気にご紹介をさせていただきました。ナイターによる売り上げ回復により変わったところ、あまり変わらないところとそれぞれあって、なかなか興味深かったですね(個人の感想です)。



 次回以降も高知競馬場レポートを続けてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします・・・。




 



>>高知競馬場レポートその18へ






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