そこに競馬があるから

日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

中山競馬場　その４９　～中山競馬場　指定席リニューアル～

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中山競馬場の指定席引換所

＊中山競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は中山競馬場レポートその１からどうぞ。

　さて。前回のレポートからリニューアルした中山競馬場のレポートを再開しておりますのでよろしくお願いいたします。

　前回のレポートではスタンドの内装なんかの話をしておりましたが、今回はタイトルにありますとおり、中山競馬場の指定席のリニューアルについてお話をしてまいりたいと思います。

　中山競馬場の指定席については中山競馬場レポートその２４でも詳しくやっておるわけですが、そこから指定席の名称やらなにやら含めて大幅に変わってしまったため、改めてレポートさせていただきます。正直、ネット販売分を増やすのはよいとして、名称の変更についてはリニューアルした感ありきという感じであまり意味のある変更とは思えないのですが、まあ、そのあたりはあまりツッコまないように行きたいと思います。

　っつーわけでまいりましょう。中山競馬場指定席の最新情報（２０１８年末時点）です...

　さて。そんなわけで、中山競馬場内に掲示してあった「中山競馬場の指定席が変わります！」というポスターの写真を掲出しておこう。

　ここにもあるが、行われた変更は大きく分けて以下の通りだ。

　・指定席のネット予約販売分が大幅に増え、かつ指定席の名称が変わった
　・指定席の発売・引換場所が変わった
　・ゴンドラ指定席エリアの内装がリニューアルされた

　こうして見ると結構な変更である。順を追ってひとつづつ見ていくことにしよう。

　とりあえず指定席の名称の変更とネット予約の席数が増えたという点については上の写真を見ていただければ大体お分かりいただけると思う。席によっては大幅にネット予約分が増えているのがお分かりいただけると思う。

　３階A指定席が「A-Seat」、３階B指定席が「B-Seat」、４階A指定席が「V-Seat」、３階キングシートが「K-Seat」、ゴンドラ席が「G-Seat」、ナッキーボックスが「ボックスシート」などと名称が変更されているようだ。何か意味あんのかねコレ。何となくの想像だが、４階A指定席のネットでの売れ行きをよくするために名称を変更しようという話になり、それで全体が影響を受けたという印象だ。さらには「ナッキー」の名を冠したナッキーボックスをしれっとボックス席に変更しているのも何だかなあという印象。ナッキーがマイナーなキャラクターになってしまったのは分かるが、ちょっとズルいような気もする。正直あまり必然性を感じない名称変更である。

　ゴンドラ席以外は特に座席の仕様などに変更はないようなので、それぞれの席の様子は過去のレポートをご参照いただければ問題ないと思います（それぞれの席にはってあるリンクから飛べるようにしております）。

　

　一応、変更後の３階の指定席の配置図も掲出しておこう。まあ、おおよその配置は名称変更前と変わっていないので、ご参考までに。

　拡大したのも。一応ね。

　続いて４階。ここは旧A指定席であるV-Seatとボックスシートのみということになる。

　そして３階、４階の指定席の当日発売とネット予約の割合が分かるような図もあったのでこちらも併せて掲出しておこう。随分とネット予約の割合が増えてしまったのが分かる。ネット予約は便利と言えば便利なのだが日によっては瞬殺で埋まってしまうのでその点だけが難儀しそう。あとネット予約の比率が高まるとB-Seatなどでいわゆる「ややこしい客（ネット予約は使いこなすリテラシーはないけど指定席には座りたい客）」の濃度が高くなりそうなのが気になるな。ネット予約はクレジットカードが作れない人間は利用ができないというのもけっこうミソなんだよなあ・・・。

　ついでにゴンドラ階の様子も載せておこう。ここは晴れてネット予約のみの席となってしまった。ゴンドラはゴンドラでいろいろ変更点があるのだが、これは後述しよう。

　とまあ、話がやや散漫になりましたが、以上が指定席の名称変更とネット予約の増加という変更点になります。

　さて、お次の変更点は指定席の発売、引換場所が変更されたということだ。これまで中山競馬場はややこしいことに離れたところに二か所の指定席売り場があった。今回の変更では２つの場所は変わらないものの、ひとつを当日券売場、もうひとつをネット予約引換所と完全に分業することになったのである。これは分かりやすいのでいい変更と言えるのではないだろうか。

　これまでやってきたことの復習になるがそれぞれの売り場と扱い券種は上記のとおりだ。逆に行ってしまうと悲惨なことになるので充分にご注意くだされ。

　一応位置関係もおさらいしておこう。当日指定席の発売所は地下１階のゴール寄り、ファーストフードプラザの近くである。

　そしてネット予約指定席の引換所は同じく地下１階だが、先ほどとは反対の４コーナー側、７０２号投票所の奥にあるぞ。

　ちなみにネット予約の指定席の発券の際には写真の２点（QRコードと予約時に使用したクレジットカード）が必要となるのでご注意を・・・。

　最後にゴンドラ席のリニューアルについて説明しよう。ゴンドラ席のかつての様子は中山競馬場レポートその２７を熟読いただきたいのだが、すごく乱暴に言うとゴンドラ席というのは、ゴンドラ階というフロアにたくさんの部屋があり、その部屋には複数の４人掛けテーブルがあり、お客はそのテーブルにふられている指定席に座って予想をし、レースを見るときは外にある観覧席に出て観戦するというスタイルの指定席である。

　今回の変更では基本的な仕組みは変わらないが、１部屋２４席、テーブルは４人掛けから２人掛けとなり、以前と比べると幾分ゆったりさせる変更が為されているようである。

　まあ確かに以前は、一人で行くと知らないオッサンと４人で同じテーブルに座り黙々と予想をしなくてはならない空間だったため、少人数の人間からすると心理的なハードルは下がるかもしれないな。

　そしてこれまでなかった部屋売りが行われるようになったというのも大きな変更点だ。ゴンドラ席はかつてはすべてばら売りだったが、リニューアル後は写真でいうところの上段の８部屋については部屋売りとなっているとのこと（G1など特定日を除く）。価格は各部屋２４席で土曜日＝４万８０００円、日曜日と金杯デーは６万円となっている。２４人を揃えるという数字を考えると個人と言うより法人を想定しているのかもしれないな。

　確かに、競馬場は新聞社や放送局、鉄道会社などレースに協賛している会社は貴賓室などを接待で使えたりするが、そうでない企業にとっては中央の競馬場で宴会や接待というのはハードルが高い。それをやりやすくするという意味ではこの部屋売りはアリと言えばアリだが・・・まあ大井競馬場のダイヤモンドターンあたりを意識しているのかもしれませんな。しかし大学の競馬サークルとかが来てドンチャン騒ぎし出したらたまらんだろうな・・・。

　さて。けっこう長くなってしまったが、以上が中山競馬場で行われた指定席のリニューアルの概要である。ネット予約の拡大、ゴンドラ指定席の部屋売りなど考えると、事前にしっかり計画立てて準備していく方にはよい変更で、当日何となく空いていたら指定席でも入るか・・・というタイプの方にとってはあまり都合のいい変更ではないかもしれないな。中山競馬場は一般席エリアが狭く、指定席に入る値打ちがある競馬場のひとつ。中山競馬場にお出かけする前には指定席の空き状況をネットで確認しておくクセをつけておいたほうがよいかもしれませんな。

　さて。そんなわけで中山競馬場のリニューアルの話が続いておりますが、次回以降もその流れで中山競馬場の話を続けてまいります・・・。