日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > 名古屋競馬場 > 名古屋競馬場 その16 ~勝手に名古屋騎手名鑑 第2弾~
名古屋競馬場パドック。騎乗するジョッキーたち。
*名古屋競馬場レポートのつづきです。
初めからお読みになる方は名古屋競馬場レポートその1からどうぞ。
さて、前回のレポートから始めました、勝手に名古屋競馬騎手名鑑です。
前回は2012年、リーディング1位から5位までの騎手をご紹介しました。5人中3人が20代ということで、若手に元気がある競馬場だと言えます。
リーディング上位から紹介してきたので、今回もこのまま順番通り6位から順に紹介していこうと思います...
リーディング6位はぐっと年齢が上がって、丸野勝虎騎手でございます。これで「かつと」と読みます。阪神ファンかと思いきや、鹿児島の出身。本名信行厩舎所属の38歳だ。
中央にもけっこう顔を出しており、かつてはゴールドプルーフで東海Sを勝っている(1位入選の馬が降着したという流れではあるが)などご存知の方も多いのではないだろうか。
さすがにベテランかつ、真面目な性格ということもあり、地元ファンの信頼は厚い。
騎乗スタイルは、しっかり先行し、ロスなくまわってしまいもしっかりというイメージか。名古屋は先頭集団以外にいるとわりと強引に向正面で外にぶん回す騎手が多いが、丸野騎手は内で我慢することを意識しているとのこと。
荷桁的には人気馬に乗った時にしっかり前につけてくれるので、展開の予想がしやすいし、馬券的にも計算がしやすいので助かる。今後ともよろしくお願いします。
さて、お次は宇都英樹騎手。鹿児島出身。44歳。竹口勝利厩舎所属。
名古屋ベテラン勢の一角で堅実な騎乗のいぶし銀だ。愛知県騎手会の会長もつとめており、騎乗だけでなく、騎手のズボンに入れる広告の営業にも行ったりしているそうだ。
最近は騎乗機会は一日3鞍ほどだが、人気も穴も、わりと馬券に絡めてくれる頼もしい会長だ。イメージとしては、無理な先行をせずに差し・追い込みがきっちりできる騎手というイメージ。名古屋において、このスタイルで勝ち星を重ねるのは確かな技術のたまものだろう。ぐりぐりの1番人気が逃げてそのまま、みたいなのが多い名古屋においては珍しい。
そんな宇都騎手はオッズパークのインタビューで「昔はどのクラスでも力関係の判断が難しいレースが多かったですよ。でも今はだいたい堅いでしょ。もっと面白みのある番組を作ってくれと、主催者にはよく掛け合っていますよ。」と言っているとのことだ。まったくそのとおり。競艇より配当がつまらんレースばかりやってたら、そりゃ競艇行くぞ。よく考えろ主催者。宇都さん万歳!
ちなみに好きな食べ物はラーメン・チャーハンだそうだ。
そして、リーディング8位は丹羽克輝騎手。ごめんなさい。以前述べたように写真がありません。撮ったらすぐにアップします。竹下直人厩舎所属。
丹羽騎手は名古屋競馬の騎手メンバーで最高齢の53歳。しかし、まだまだ衰えずに騎乗し続ける名古屋の鉄人である。アピールポイントはガッツ!ファイト!だそう。
こちらは宇都騎手とは真逆で、人気の馬に乗るときはだいたい逃げるか番手という典型的な「名古屋先行バカ一代」タイプ。丹羽さんの馬券を買うときはいつもスタートで祈る気分である。ただ、行けたらしっかり残してくれるし、力尽きてもそれもまた楽しではあるのだが。これからも期待しております。
続いてのリーディング9位はぐっと若くなって、阪野学騎手。名古屋市出身24歳。井上哲厩舎所属。
なんか、的場文男の勝負服に似ているが、年齢は全然違う若武者だ。名古屋競馬リーディング9位だが、今年は2か月ほどホッカイドウ競馬で騎乗していたという事情もあり、内容的には価値のあるものだ。
阪野騎手も、人気馬に乗る時は、かなりの確率で逃げか番手という傾向がある。穴を開ける時も逃げ馬で開けることが多いので、わりと馬券的にはいるいらないがはっきりしやすいと個人的には思っている(ごめんなさい)。
ちなみに、本人曰く、名古屋競馬場の攻略法は「厩舎と乗り役を見る」ことだそうだ。取りようによっては意味深だろうに、大丈夫なのかコレ公式サイトに載せちゃって。
続いて、横井将人騎手。藤ヶ崎一男厩舎所属の35歳。名古屋市出身。
中堅騎手の横井騎手。やや若手に押され気味だが、何か馬券的には切れない男。と、言うのもイメージとして人気薄を3着に持ってくるイメージが強いので、迷った挙句いつも人気なくても3着のヒモには入れてしまうんだよな。そんなには来ないけど、たまにが高配当になるから困ってしまうんだよな。
お次は兒島真二騎手。鹿児島出身、塚田隆男厩舎所属の50歳である。
名古屋競馬のベテラン格の中でも妙な存在感を放っているのが、こちらの兒島真二騎手だ。前からも後ろからも行ける妙技は見ものである。騎乗数は減ってきているが、職人技は健在だ。
兒島騎手と言えばやはり2005年の名古屋で行われたJBCクラシックだろう。
9番人気の地元代表レイナワルツに騎乗した兒島騎手は向正面でインをついて先頭に立ち、そのまま勝ってしまうんじゃないかという脚で粘りまくり、3着に残った。3連単は236,450円をつける大波乱。サカラート、パーソナルラッシュなどの中央勢が、名古屋の牝馬に3角で振り落とされる様は痛快であった。
交流GⅠもああいう馬が絡んだりすると俄然面白い。中央の馬だけで上位を独占するような構図が少しでも変わってくれるよう、兒島騎手には引き続き頑張っていただきたいところである。
ちなみに、兒島騎手は2013年、年初に行われた名古屋LJケンタウロスカップに勝利。これは名古屋競馬所属騎手のうち成績上位の12人がくじで騎乗馬を決める、ジョッキーレースであった。
2着は戸部騎手、3着は宇都騎手とベテランが上位を独占。これまで若手が元気などと言っていたが、ベテラン勢も名古屋は注目である。ちなみに後ろに写っている女の子たちは岐阜のご当地アイドルらしい。寒いのにあんな格好で大変そうだ。
このように名古屋ではベテランも元気だ。ベテラン騎手のインタビューなどを聞いていると、やはり、昔は名古屋だけで50人以上所属騎手がいた中で騎乗機会に恵まれず、苦労をしたという話がよく出てくる。そもそも残っているだけですごい人たちなのだ。
こうした苦労を重ねてきたベテラン勢がまだまだへたれた騎乗をしていないのが名古屋の面白いところ。今後も中年軍団の活躍に期待だ。
>>名古屋競馬場レポートその17へ
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