そこに競馬があるから

日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

園田競馬場　その７　～園田競馬場　スタンド２階～

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園田競馬場スタンド。

＊園田競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は園田競馬場レポートその１からどうぞ。

　さて、少し間をあけましたら、もう年末でございますね。

　そんな中で園田競馬場レポートを粛々と続けていければと思います。
　さて、前回は園田競馬場のスタンド１階をご紹介してまいりましたので、今回からは階層を一つ上げて２階をご紹介していければと思います。

　しかし園田競馬場をご存知の方は、ここで少し訝しがるかもしれない。そう、園田競馬場のスタンドはその構造上、２階と呼べる空間がほとんどない、不思議な競馬場なのである。

　何を言ってるんだ？という方にはこの写真を使って説明するのがよいかもしれないな。

　この写真は、園田競馬場のスタンド２階部分から撮影されたものである。

　見てのとおり、右手に屋内席があり、左手に屋外席が存在している。右手の屋内席をよく見ていただきたいのだが、当然のことながら屋内席は一つ上の３階からこの２階にかけて、階段状に座席が配置されている。これは多くの競馬場で見られる構図で、こうした場合、２階からも３階からもこれらの座席に向かうことができるというのが一般的なパターンである。

　ところが園田競馬場の場合、この屋内席に行こうと思った場合、ひとつ上の３階の通路からしか入ることができないような構造になっているのだ。つまり２階は屋内席に通じているわけでもない、階段状の屋内席の空間を微妙に利用しているだけの地味な空間になっているのである。だいたいどういうことかお分かりいただけだであろうか？まあ、よく分からなくても、人生の大勢に影響はありませんので、あまり気にしないでください。

　まあ、理屈をこねていても仕方がないので、実際にご覧いただくのがよいだろう。

　というわけで、スタンドの２階へ向かう階段を上る。どことなく安野光雅の絵本「ふしぎなえ」を思わせる、無駄に不可思議な形の階段がファンキーで素晴らしい。

　階段を登ってみてうろうろしてみると、何のことはない。こうした廊下のような通路がずーっと続き、時折壁側に店舗がある、それが園田競馬場の２階の実態である。馬券売り場もなければ２階席と明確に呼べるようなスタンドの一画もない。何となく中途半端な階、それが園田競馬場の２階なのである。

　馬券売り場のある１階、屋内席エリアである３階とは違って、２階は馬券を買うというよりは、屋外スタンドで観戦する際にちょっと通ったり、休憩するときにお店に立ち寄ってみたりと、そういう空間とでも言おうか。

　さて、ではそんな２階には何があるのかを見ておこう。

　また後程詳しくやろうと思うが、２階にはミュンヘンと言うレストランがあり、一応、２階部分の集客の要になっている。

　かつては、このミュンヘンの脇に「コーヒーコーナー」なる、某ケーキ店を想起させる名前のお店もあったのだが、いつの間にやらなくなってしまっていた。

　冬は甘酒、夏は氷と、ダラダラ過ごすには持って来いだったのだが、今時そういうお店も流行らないのかもしれんなあ。

　ちなみに、先日園田に行ったら、もとコーヒーコーナーだった空間は謎の空間に様変わりしていた。帰ってから調べたら「ＳＫＮプレイス」なる空間になっているようであった。そもそもＳＫＮってなんやねんというところであるが、これはＳＫＮフラッシュと言う、最近園田競馬場が作ったアイドルグループのことらしい。

　公式サイトによるとＳＫＮフラッシュとは”そのだ金曜ナイターのビジュアルイメージの「その金ナイター(SKN)の闇を裂く８名の閃光（フラッシュ）」から命名しました。”とのこと。

　荷桁も実際のところよく分かっていないので、あまり説明もできないが、園田の金曜日ナイター開催を盛り上げるためにアイドルユニットが立ち上げられ、そのアイドルたちが活動しているのがあのＳＫＮプレイスだと、そういうことのようだ。

　どうやらＳＫＮプレイスではＵｓｔｒｅａｍ生中継などが行われているようだ。さすがに歌ったり踊ったりはもう少し広いところでやるだろうから、なるほど納得である。

　ＳＫＮフラッシュの面々も、自分たちの活動拠点が元コーヒーコーナーだということには気が付いていないかもしれないが、園田競馬を盛り上げるため、ぜひともＳＫＮフラッシュが気になる方はＳＫＮプレイスに通い詰めてくれたまへ。

　２階スタンドのちょうど中央付近、屋外スタンドとつながっている空間にはこのような謎のベンチも存在している。

　この丸いベンチのすぐ脇には、しらゆりなる売店があり、ここでパンなど買ってかじることが可能だ。

　屋外スタンドで観戦している面々からすると、この丸いベンチ近くにあるモニターが、もっともアクセスのいいモニターになるため、着順が微妙なときなどは、みなレース後にわらわらとこちらに集まって来る。

　混雑を避けて、馬券を買うとき以外は座っていたいんやという面々にとっては、しらゆりも含む、このちょっとした空間がなかなか重宝しているのかもしれないな。

　こうしたちょっとした人の流れで、しらゆりも売り上げを何とか維持しているのかもしれないな。やれやれ、競馬場の構造も奥深いぜ。