日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > 小倉競馬場 > 小倉競馬場 その20 ~小倉競馬場 スタンド全般 プラザ99 屋外席など~
小倉競馬場のスタンド
*小倉競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は小倉競馬場レポートその1からどうぞ。
小倉競馬場レポートも20回目を数えることとなりました。
前回のレポートまでは、小倉競馬場のスタンドの外の部分をふらふらとご紹介してまいりましたが、今回からはいよいよスタンド内部に踏み込みたいと思います。
通常であればさっそく1階から順番にご紹介していくところでございますが、今回のレポートではまず小倉競馬場のスタンドの基本的な構造や概要について、つらつらとご紹介してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
何を隠そう、実は荷桁はJRAの競馬場の中では小倉競馬場のスタンドはかなりスバラシイと思っているクチなのでそのへんも意識しながらこの先のレポートを読み進めていただけましたら幸甚でございます。尚、よく聞かれるので唐突に申し上げると、小倉競馬場にATMはございませんので、何卒よろしくお願いいたします...
さて、以前のレポートでも出した絵面で恐縮だが、まずは小倉競馬場のスタンドに寄った航空写真をGoogle先生の力をお借りして掲出させていただいた。
見てのとおり、小倉競馬場は上から見るとやや不思議なビジュアルをしている。左側、走路に沿ったスタンド部分はまあ普通の競馬場のスタンドといった趣だが、その後ろにも建物が広がっておりその上に近未来的な屋根がどーんと乗っかっているというイメージになるだろうか。スタンドは綺麗な長方形にはなっておらず、やや4コーナー側のほうが広くてゴール側が狭いという、台形のような形になっているので屋根の配置も含めて何となく不思議な雰囲気を醸し出しているのだろう。
とはいえ、これは上から見たときの話で、普通にいち競馬ファンとして小倉競馬場をうろうろしている分には複雑さなどはまったく感じないので、そのへんはご安心いただきたい。構造の複雑さで言ったら複数のスタンドがある名古屋競馬場や笠松競馬場のほうがよっぽど不思議な感じだ。
ちなみに設計は競馬場ではお馴染みの東畑建築事務所である。
ちなみに、小倉競馬場のドアノブはこの特徴的な屋根を象ったものになっているぞ。意外と気が付いていない人も多いんじゃないでしょうか。こうした遊び心もなかなか面白いものでございますな。
さて、そんな小倉競馬場のスタンドを走路方面から見上げてみよう。
小倉競馬場のスタンドはお客が入れる部分だけ考えれば6階建ての構造だ。1階、2階が屋外席で3階から5階がガラス張の屋内席、6階が屋外席となっているぞ。
まず1階はこんな感じだ。
あとから別途詳細なレポートを書くので詳しくはやらないが、メインエントランスがある小倉競馬場でもっとも広々としたフロアで、外には屋外席が広がっている。
ここで皆さんに覚えておいていただきたいのがプラザ99という空間と吹き抜け構造である。
ご覧のとおり、小倉競馬場は写真手前のメインエントランスとその周辺が屋根まで吹き抜けになっているという非常に開放的な構造になっている。
その吹き抜けを取り囲むように各階にテラスのような空間がある。写真中央にやや右には大きな屋内ビジョンもありスタンド内で迫力のレース映像が見られるようになっている。この吹き抜け+屋内ビジョン周辺のテラスの空間を小倉競馬場では「プラザ99」と名付けていて、小倉競馬場スタンドの象徴かつ憩いの空間として機能しているのだ。
吹き抜けにはこのような巨大なイラストも掲げられている。イラストはもちろん松本零士大先生の画である。
松本零士は小倉で育った郷土の偉人で「銀河鉄道999」などの代表作で知られる漫画家だが、実は小倉競馬場のスタンドが改修されたのが1999年ということもあり「99」つながりでこうしたイラストがあると考えるのが自然だろう。
しかしそう考えるとこれまで軽々しく「プラザ99」などと言っているが「99」の読み方は「きゅうじゅうきゅう」なのか「きゅうじゅうく」なのか「ナインティナイン」なのか「ツーナイン」なのかというところがなんとも微妙である。荷桁は「プラザきゅうじゅうきゅう」だと勝手に思っているのだが、実際にJRAに問い合わせて聞いたわけでもないので確証はない。今度小倉競馬場に行ってみたときにでもインフォメーションのおねえさんに聞いてみよう。まあ頭おかしい奴だと思われると思うけど・・・。
今後このつづきのレポートの中でも「プラザ99」という単語が頻繁に出てくることと思うが、読者の皆様におかれましては、とりあえずここはそういう空間であるということを覚えていただき、読み方は自分のお好きなものをとりあえずあてはめておいていただければOKだ。
あと、もうひとつ、一階の厳密にはスタンドの外になるが、イベントステージというものも1階にある。
まあ著名人を招いたメインレースの予想会などJRAにありがちなイベントがここで行われるという理解でだいたいOKだ。
ちなみに、このイベントステージもステージこそ1階にあるが、プラザ99同様スタンド2階、3階からも見られるようになっているので、何となくそういう構造になっているということを覚えておいていただければ幸いだ。
さて、お次は2階である。
こちらはモノレール入場門からコンコースでつながっており、1階同様、かなり広々とした作りになっているフロアだ。
レースを観覧する席は1階同様、屋外一般席になっていて、小倉競馬場の中でも利用者が多いフロアと言えよう。
2階に関しても1階と同じくフロアについては後のレポートで詳しくやる予定なので、ひとまず、1階~2階に連なる屋外の一般席の様子を先にご紹介しておくことにしよう。
小倉競馬場のスタンドは1~2階までが屋外席になっており、数の面でもかなり充実していると言ってよいだろう。
夏暑い時期、冬寒い時期の開催も多いが、やはり競馬場に来たからには外の空気を吸いながら見るのはやはりいいものである。
小倉競馬場の屋外席はざっくり二層になっている。
共に一般自由席で自由に空いているところに座ってよい。大量の場所取りなどマナーを守らない行為はご法度であるのでご注意くだされ。もっとも小倉競馬場は比較的空いているし暑さ寒さもしんどいので、シャカリキになって場所取りしている人というのも屋外席についてはなかなかおらんが・・・。
前の方の席はこんな感じで背もたれがないタイプの席になっている。これが前から9列ほど、ずらりと並んでいるぞ。屋根もギリギリあるかないかという感じで雨に濡れるリスクはあるし、スタンドが西を向いていることもあり、午後になるとかなり西日が強いので夏場なんかはあまり人気のない席だが、まあ狭苦しさなどもなく、特段これといった問題はない席である。
真ん中にはこんな感じで横移動が可能な通路もある。
もちろん、この通路での立ち見観戦ということもアリだろう。
屋外一般席の上の方はこんな感じになっている。屋根に覆われていて雨が凌げるほか、折り畳み式の背もたれがあるタイプの椅子で快適度も高い。
さらにこのようなドリンク置きもついていて非常にいい感じだ。このような仕様はその後リニューアルされたJRAの競馬場でもそんなには見られず、小倉競馬場のスタンドの余裕を感じることができる一面である。
そういうこともあってか、屋外席の中でもこの上の方の席はけっこう人気があって、場所取りしている人も多い。
難点としては下の席と同様、午後になるとかなり西日が入ってくるので、かなり上の方に陣取らないと夏場はけっこう暑いという点だ。日焼けがイヤダイヤダというお方は、上の方の席でも一番上のほうに陣取るのがよいだろう。
以上が小倉競馬場の屋外席の様子だ。ポイントは西日ということに気をつけつつ、うまく活用していただければOKである。
さて話をもどして、3階フロアをざっくり見よう。3階から上は屋内席となるが、小倉競馬場にの特徴として有料指定席と一般席が同じフロアに同居しているという点がある。
JRAの競馬場において、同じスタンドの同じフロアで一般席と指定席が同居しているケースは小倉競馬場のみであるのでこれは独特であると言ってしまってよいのではないだろうか。
一応、指定席フロアの案内があったので掲出しておこう。また指定席についても後ほどやるので、あまり掘り下げないが、3階と4階が一般席と指定席が半分づつになっていて5階は右の方に指定席が少しあり、あとは馬主など関係者席になっているようである。
屋内席一般席はこんな感じで、先ほど見た屋外一般席の上のほうの背もたれがあった席とほとんど同じタイプの席になっている。指定席はさすがにフカフカの椅子にモニターありとかなり差があるが、それでも3~4階の2フロアに屋内一般席を設けているのは太っ腹なことだ。このあたりが小倉競馬場の偉大さである。
4階も3階と同じような感じで、指定席と一般席があるフロアだ。あとの部分はそう大きく3階と変わらない印象である。
5階は一般席がなくなり、指定席と馬主席のみになる。席に近いコンコースのところ以外は一般客であっても入ることができるようになっているので、指定席券がなくとも興味がある方はふらっと行ってみてもよいだろう。
そして6階はこんな感じだ。
ほとんどが関係者用で占められていて、わずかに「来賓ロビー席」なる席が設けられているのみである。
いろいろ調べてみると、スポーツ新聞主催の小倉競馬場ツアー参加者や、競馬場の招待キャンペーンなどに応募して当選した方なんかが入れるという席で一般向けに発売されている席ではないようだ。もしどうしても行ってみたいという方はそういうツアーや招待イベントに応募してみてくだされ。
その参加者の方の証言などをネットでつまみ食いして総合すると、どうやら「来賓ロビー席」は京都競馬場のL-テーブルや中山競馬場のゴンドラシートのような感じで、屋内のテーブル席で予想をして、実際にレースを見る際は屋外のテラス席で観戦するというスタイルの観覧席のようだ。3~5階は屋内席だが、6階は屋外席であると申し上げたのはそういう流れからである。もし荷桁も行くようなことがあればまたレポートさせていただきます。
さて、っつーわけでざくーっと1階から6階まで、そして一般屋外席の様子なんかをご紹介いたしました。
各フロアの様子はこれからのレポートにて詳しくご紹介していくわけだが、総じて言えるのは小倉競馬場のスタンドは比較的広くて快適だと言うことだ。来場者数とスタンドの広さのバランスがよいという表現が適切なのかもしれない。来てみないと分からない部分は多いと思うが、なかなかおススメのスタンドであるので、行ったことがないという方は是非小倉旅打ちを計画してみてくだされ。
ってな訳で、次回以降はスタンドの内部をフロア単位でじっくり見てまいりますので、引き続き何卒よろしくお願いいたします。
>>小倉競馬場レポートその21へ
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