日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > 名古屋競馬場 > 名古屋競馬場 その34 ~第2スタンド 特別観覧席~
名古屋競馬場の特観席
*名古屋競馬場レポートのつづきです。
初めからお読みになる方は名古屋競馬場レポートその1からどうぞ。
どうも。荷桁です。今回も旧名古屋競馬場、通称どんこ競馬場の話をしていきましょう。
今回はどんこ競馬場のスタンド2階3~4階にあった、特別観覧席の様子を振り返っていければと思います。
どんこ競馬場にはグリーンホール、特別観覧席、金シャチプレミアムラウンジと3つの有料席がありましたが、特別観覧席はその中でももっとも王道と言いますか、中心的な存在だったので、利用されたことがある方も多いかと思います。
ひとまず、いつもどおりのゆるゆると見ていく感じになるとは思いますが、よろしくお付き合いいただければ幸いです...
さて。っつーわけで、どんこの特観席である。毎度恐縮だが、特観席の位置関係を外観写真と共に確認するところから始めよう。
上の写真は特観席がある第2スタンドの外観写真だ。パッと見、3層になっているように見えるかと思う。一番下の層が前回のレポートで見たグリーンホールで1~2階にかけての観覧席がそれである。その上の層が今回取り上げる特観席で、写真ではよく分からないかもしれないがフロアで言うと3~4階にかけて。観覧席も3階から4階にかけて広がっているイメージになっている。
その上のフロアは関係者フロアと思われ、その詳細は明らかになっていないし、荷桁も入ったことがないので、よく分からない。荷桁もいろいろな競馬場に行っているとは言え、特に競馬関係者の知り合いやコネもなく、馬主やそれに準ずるような金持ちでもないので、そのへんはご了承くだされ。
一応、外観だけでイメージしづらい方のためにフロアマップでも見ておくことにしよう。1階は以前のレポートでも見た、空気が淀んだ馬券売場。2階はグリーンホール。そして3階から4階にかけてが特観席となっている。
このフロアマップだと3階の構造が訳が分からない感じになっており、何とも不親切だが、これはこのフロアマップがやや不正確な記載になっていることによるものである。これから見ていくが、3階には特観席券の売り場と特観席の入口があった。そして3階から入って、観覧席を通って4階まで上がる、というのが客の導線になっていた。上のフロアマップでは席券売り場とその前の空間の存在がスルーされているし3階から特観席にご入場となっているのも分かりづらい。これだと4階に直接行ける階段はどこだという話になってしまうだろう。
ちなみにフロアマップの4階には階段っぽいものが描かれているが、あれは従業員エリアの階段で一般人は利用できない。かつてはあの階段で4階に行って、そこから特観席に入ってという時代もあって、そののちに3階から入るという導線に変更されたということはありそうな気もするが。
どんこ競馬場の特観席の料金は700円となっていてけっこう安い設定だった。グリーンホールが座席指定なしで500円だったことを思うと、プラス200円で席も確保されて、ということなら、まあ特観入っておくか、となる感じであった。しかもこの特観席はあおなみ線の往復切符の復路切符を持っていくとタダ、とか、500円分の場内食事券をプレゼント、とか、けっこう割引系の対象になっていたのもポイントであった。
ハンドスタンプが押されてそれで入退場が管理されるという部分はグリーンホールと同じである。
それではどんこ競馬場の特観席までの道のりをここで振り返っておこう。
どんこ競馬場の特観席の売り場は本場開催時は第2スタンド3階で売っていたので、まずは3階を目指すと言うことになる。まずは第2スタンドの2階へ上がって、さらに特観席に上がる階段に行くということになる。
正月開催などの混雑日はこんな感じで、階段にも列ができていたりした。
3階に上がって進むと、特観席の売り場がある。ここで700円を支払うと、ハンドスタンプが押され、指定席券の引換券を受け取ることになる。
さらに進んだところで引換券を指定席券に引き換える。座席に見立てたところに緑色の紙が挟んであるという、まったく電子化されていない、極めてオールドスタイルな売場であった。
席を指定するとこんな感じの特観席券の半券がもらえる。これを持って進むと、いよいよ特観席ということになる。
さて。では実際に特観席を見ていくことにしよう。ちょっと見づらいがこちらは場内に掲示されていた4階のフロアマップだ。
先ほどの売り場と特観席の入口は3階にあるが、3階は特観席座席の一番下のところ(写真で言うところの左上)にあたり、そこから上がって行くことになるので、実際に特観席フロアと言った場合は馬券売場がある4階フロアを指すことになる。特観席の座席は3~4階にかけて広がっているイメージだ。
まずは観覧席から見ていこう。見ての通りガラス張りの空間にバーッと並んでいて、まあ、よくある特観席という感じある。
座席は基本的に2人がけなので、混雑日に一人で来ると、まったく知らないオッサンと隣り合わせになってしまうリスクはあったが、カップルや友人同士で来る分には和気あいあいと過ごせていい感じの席であった。
ちなみに、一番隅の席は1人がけの席だったので、一人客にはここが一番人気であった。
さらに言うと特観席のうち、ゴールに近い席の一部は馬主席となっていた。かつて、馬主席は東スタンドにあったのだが、いつの間にやらこっちに移動していた感じである。
特観席の座席の形状も見ておこう。見たら大体察しがつくと思うが、シンプルな机という感じで、モニターがついていたり、マークカードを差し込むところがあったり、ドリンクホルダーがあったりということは何もない。当然、コンセントやUSBポートなどついている由もなかった。
座席はグリーンホールのそれと素材的にはそんなに変わらない感じで、ややフカフカした素材で跳ね上げ式の椅子となっていた。
さて。そんな特観席の座席からの眺望だが、さすがは特観席だけあって、その眺望はバッチリであった。
ホームの直線走路はもちろんのこと・・・
平坦などんこ競馬場では特観席からだと向う正面の様子もバッチリ見えた。まあ、荷桁の場合、だいたいどんこ競馬では3コーナーあたりで買っている馬の手ごたえが怪しくなってきて沈んでいくというパターンが多かったので、個人的にはよく見えるというのも善し悪しというのはあったが。トホホ・・・。
さて。座席を見たので、お次は特観席フロア自体を見ていくことにしよう。
グリーンホールが観覧席以外の部分がけっこう広かったのに対して、特観席フロアはあまり広々した感じはなく、見ての通りちょっと手狭な馬券売場という感じだ。天井も低めな感じである。
この狭めな空間にモニターと馬券売場が並んでいるという感じである。
特観席にはそれぞれマイ机があるだろう、という前提なのか、マークカードの記入台的なものはない。あっても手狭なので邪魔というのもあるだろうな。
馬券売場は券売機が8台程度といった感じだ。先ほどのフロア案内によると特観席は馬主席も込みで475席ということなので、約50人に1台ということで、これはグリーンホールに比較するとかなり貧弱な印象である。実際、繁忙日はけっこう券売機に列ができたりもしていた。
同じフロア案内だと発売窓口18窓、払戻窓口4窓と記載があるので、昔はそれくらいあったが、段々減ってしまったのだろう。
かつての投票窓口は有人窓口だったようだが、今は稼働しておらず閉鎖されている。いざという時は開けることができたのかもしれないが、モニターのつき方を見ると、そうでもないのかな。
券売機以外に、一応キャッシュレス投票機もあった。これをカウントすると、移転間近の頃にはだいたい券売機が10台くらいあったということになる。
券売機は貧弱だが、モニターは何故か異様に充実しており、本場開催、他場開催ともオッズの確認などで困ることはほぼなかったのでそこは良い点であった。今ではJRAの競馬場に行くと、けっこうオッズモニターが間引かれていて難儀することが多いからなあ・・・。
ちなみに、特観席にはこんな看板が残っていた。前半のところは特に違和感はないが、「複合勝馬投票券」とか「ラジオ・テレビなどに近づけると読取不良となります」など後半部分はなかなかイメージしづらいものも多い。複合勝馬投票券はユニット馬券とも呼ばれ、1枚の投票券で複数種類の馬 (組) 番を買えるというものだ。そんなの当たり前やんけという風に思うかもしれないが、昔は単複枠連しかなく、どの組み合わせの馬券を何枚買うかという世界観だったので、1枚の馬券でいろんな組み合わせを購入できるのは画期的な馬券だったのである。
また、どんこ競馬場は荷桁が学生の頃までは電車の切符のような磁気式の馬券を販売しており、ラジオやテレビに近づけると読み取り不良になるというのはそういうことである。今の馬券はテレビに乗せようが、スマホにくっつけようが全く問題ないのでご安心を。
さて。ここからは馬券売場以外の4階にあるものをざざっと見ていこう。
まずは特観席フロアにあった食堂「酒津屋」だ。ここは食事もできるが、つまみや酒の販売にも力を入れていたので、特観席の快適な観戦に一役買っていた。ここについては、また後日ゆっくりレポートすることにしよう。
その酒津屋の横には喫煙所もある。すなわち、特観席は当たり前だが禁煙なのでご注意くだされ。
酒津屋と反対側のトイレの前のスペースには、こんな感じの椅子とテーブルが設置されていた。特観席に比べたら幾分リラックスしながら新聞など読むのに適している感じだ。
ちなみに、ここの窓を開けると鳥が入ってきてしまうらしく、窓を開放するのは禁止されていた。
そのテーブルの近くには自販機や給茶機もあった。どんこ競馬場は給茶機の類はけっこう撤去が進んだので、こんな給茶機でもけっこう貴重な存在であった。
ちなみにここの自販機はコンビニとかでもけっこういい値段する野菜生活や黒酢飲料、乳酸菌飲料も100円で売っていたので、荷桁はけっこう利用していた。
自販機の近くには出走表の置き場もあった。ここは出走表をいただく以外にも「ご自由にお持ち下さい」というプレートの何とも言えないフォントを楽しむこともできるマニアックポイントであった。
最後がこれというのもなんだが、トイレの前にはコインロッカーもあった。だいたいこうした特観席のコインロッカーはコイン返却式で実質無料ということが多いのだが、どんこでは平成27年から有料化されていて200円がかかっていた。こういう細かいところで課金してくるのはめんどくさかったが、もはや金をとらないとロッカーの維持管理もできなかったんだろうなあ。笠松競馬場のコインロッカーなんて壊れまくって半分以上使用不能になっていたし・・・。
さて。というわけで、どんこ競馬場の特観席フロアでございました。グリーンホールに比べると馬券の販売という意味ではやや設備が劣る点は否めませんが、指定席という点や、食堂など考えると、まあ200円の差なら特観でいいかな、という感じかなあと思います。
これで1階から見てきた第2スタンドもいったんおしまい。次のレポートでは第3スタンドを見ていければと思いますので、引き続きお付き合いくださいませ・・・。
>>名古屋競馬場レポートその35へ
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