そこに競馬があるから

日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

小倉競馬場　その２１　～スタンド１階　手荷物預かり所・わくわく子ども広場ほか～

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小倉競馬場のスタンド１階

＊小倉競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は小倉競馬場レポートその１からどうぞ。

　さて、小倉競馬場レポートを粛々と続けてまいりたいと思います。

　前回のレポートでは小倉競馬場のスタンドについて、ざくっと概要をご紹介いたしました。今回のレポートからは、１階から順番にスタンド各階の様子を詳しく見てまいりたいと思います。

　繰り返し、申し上げておりますが、荷桁は小倉競馬場のスタンドは他のJRAの競馬場に比べて快適度が高いため、非常に気に入っております。何故そう思うかというと「きちんと広い」からであります。昨今、中央・地方を問わずスタンド改修をする競馬場が増えておりますが、本場動員が減少している流れでだいたい改修と名乗った「縮小」であることが多いのです。

　その結果として、特に中京競馬場なんかはG１を開催する競馬場にもかかわらず手狭になってしまっていたりと、本場にしっかり足を運ぶファンのことを思うと、どうなんだろうと思うこともしばしばです。しかし、そんな中で小倉競馬場はしっかりとスタンド内にスペースを確保しており、そのあたりの不満度は低い構造になっております。是非今回以降の小倉競馬場レポートと合わせて中京競馬場レポートあたりをご一読いただき、その差を実感していただけましたら幸いでございます...

　さて、どさくさに紛れて中京競馬場をDisっていても仕方がないので、小倉競馬場の１階の様子を見ていくことにしよう。

　まずは１階のフロアマップをご用意した。

　通常、競馬場と言えば、まあ馬券売場があって、払い戻し窓口があれば一応成立はするわけだが、ほかにも、インフォメーションだったりメシを食うところだったり土産を買ったりするところが必要だったりもする。小倉競馬場の１階は馬券売場こそ写真のとおり、広さのわりにやや少ない印象を受けるが、ターフィーショップや指定席券売り場など競馬場になくてはならない施設が多く集まっている。言葉が適切かは分からないが、事務的な機能を主に担っていると言ってよいだろう。

　さっそく小倉競馬場の１階を見ていこう。

　写真はメインエントランスから小倉競馬場の１階に入ったところだ。前回のレポートでも触れた通り、小倉競馬場のメインエントランス周辺は上の階まできれいな吹き抜けになっていて実に開放的である。モノレール入場門から入るのが便利という方も多いと思うが、もし余裕があれば是非メインエントランスからスタンドに入っていただきたいところだ。

　メインエントランスを入って、右手が屋内ビジョンも備えたプラザ９９である。１階からだとややビジョンを見上げるような形になってしまうが、ベンチが並んでいて常連客を中心に便利に利用されているスペースだ。

　そしてプラザ９９のすぐ近くにはファーストフードプラザがある。小倉競馬場のグルメについてはもちろんこのあと詳しくやるので深くは触れないが、４軒のテイクアウト系飲食店が集まっているのでメシをご所望の方は覗いてくれたまへ。

　ちなみに、１階にはこのファーストフードプラザ以外にも、３軒ほど売店がある。まあそれも後ほど詳しくやるので、ここでは割愛しよう。

　またこの１階プラザ９９周辺には小倉競馬場の事務的（？）な機能が集まっている。

　まずはインフォメーションカウンターだ。何か困ったり分からなかったことがあったりマーク鉛筆が欲しければこちらに行こう。ちなみに、小倉競馬場のインフォメーションカウンターでは有料だが、携帯電話の充電ができる機械が置いてある。もし場内で携帯電話の充電が危うくなってきたらインフォメーションカウンターへGO！である。携帯電話の充電ができる場所って競馬場では意外と需要がありそうな気がするので、こういうの増えるといいかもしれませんな。

　さらにその周辺には中央競馬のグッズショップとしてはおなじみのターフィーショップがあるぞ。その横に隣接する形で「PRコーナー」なるものもあり、これは小倉に独特の存在なのかよく分からないコーナーだ。競馬に関する資料などが置いてあるコーナーのようなので、そういうのに興味がある方は是非どうぞ。

　さて、そんなプラザ９９・メインエントランス周辺からコンコースをまっすぐ進んでいく。広々としていて実にいい感じだ。このまままっすぐ進むと馬場という分かりやすい構造になっている。

　ちなみにこのコンコースの壁には韓国競馬を紹介するボードが掲出されている。下関や福岡から船便が韓国に出ていることもあり、小倉競馬場は韓国競馬との交流窓口のような位置づけになっているのかもしれないな。もっとも近い釜山慶南競馬場の紹介が特に詳しくなされていたので、案外九州の人からすると近いし行ってみようかな？と思うものなのかもしれないな。

　既にご存知の方もいると思うが、当ブログでも釜山慶南競馬場の旅打ちレポートを掲載しているので興味がおありの方は覗いてみてくだされ。

　さて、このコンコース沿いには手荷物預かり所もある。

　小倉競馬場の手荷物預かりはここ１階と５階の馬主席内にしかないので、一般のお客さんで手荷物を預けようと思ったら１階に行くということになる。でっかい手荷物をお持ちのお客さんはまずは１階へGOということを覚えておこう。

　さて、少し場所を変えて投票スペースを見ていくことにしよう。小倉競馬場の１階には１１０号投票所と１２０号投票所の２か所が存在している。

　あまり番号を気にする必要はないが１１０号が馬場寄り、１２０号がパドック側の投票所だと思っていただければOKである。

　１１０投票所には馬場の方に出れる出入り口もあるので、人の往来も多い。１１０号投票所で馬券を購入して、外でレースを観戦、というのを行動パターンにしている常連さんも多いことだろう。

　そのせいか、１１０号投票所は小倉競馬場の中では比較的混雑した投票所だと言える。少し通路が手狭になっているのもそうした印象を強めているだろう。

　写真は２０１７年夏の開催最終日で、藤田菜七子騎手の来場もあって比較的混雑をしていた日であった。だいたいそういう日でこういう程度だと参考にしていただければと思います。

　このようにやや混雑を見せる投票所であっても、JRAの経費削減の圧力はかけられており、このように機械が間引かれた投票スペースがここ小倉でも見られた。現場で馬券を買うファンはアホだと言わんばかりのこの仕打ち、ひどいわひどいわ！！

　ちなみに、以前のレポートでも少し触れた小倉競馬場の指定席売り場はこの１１０号投票所の近くにある。また小倉競馬場の指定席についても後のレポートにて詳しくやるつもりなのでとりあえずこのへんにあるよということだけ覚えておいていただければOKだ。

　パドック側の１２０号投票所はこちらはややスペース的な余裕もあって落ち着いている雰囲気だ。パドックを見てすぐ馬券を買いたいという方はここが本拠地になるのかもしれないな。

　さて、大人にとっての競馬場の楽しみが馬券だとすると、子どもにとっての楽しみはやはり競馬場にある遊び場ということになるだろう。一応これまでも子どもが楽しめる小倉競馬場の施設として、遊具広場、乗馬センター、泉の広場などをブログ内でご紹介してきた訳だが、小倉競馬場は残念ながら開催が真夏や真冬がほとんどで屋外で遊ぶのは親にとっても子どもにとってもなかなか過酷ということもあり、正直あまり気の利いた遊び場は屋外には存在していないと言ってしまってよかった。

　そんな小倉競馬場で子どもたちに一番人気なのはスタンド１階にあるこちらの「わくわく子ども広場」である。そう、屋外が過酷であれば屋内に遊び場を作ってしまえばいいのだということで、子どもたちが喜びそうなアトラクションが小倉では室内にけっこうな規模で存在しているのである。

　営業時間は１０時～１６時で、小倉競馬開催日のすべてと、場外発売時の日曜日に利用が可能だ。

　ふわふわアスレチック、トランポリン、ジャンボブロックと保育園児～小学校低学年くらいの子どもであれば楽しむことができそうな遊具が３種類用意されているぞ（あくまで訪問時のラインナップです）。

　中はご覧の通りの盛況ぶりだ。

　盛況とはいえ、激混みというレベルでもないのでお子さんをお連れで小倉競馬場に行かれる場合は是非利用してみてくだされ。デパートの屋上や遊園地だったら２、３００円取られそうな遊具だが競馬場ではもちろん無料だ。

　また同じ１階には室内遊びが楽しめる「キッズプラザ」という施設もあるので併せてご検討くだされ。ここは場外開催中でも常に空いているのでご安心を。

　さて、そんな流れで小倉競馬場の１階をうろうろしている訳だが、気になるのはこのようにコンコースの隅にレジャーシートやら簡易テーブルを広げている人たちだ。

　中には備え付けのベンチとテーブルを組み合わせている猛者もいる。ほかの競馬場でもこういう人たちがいないわけでもないが、小倉競馬場は特に多い印象だ。１階に限らず２階、３階、４階も総じてこんな感じである。

　以前のレポートでも「小倉競馬場はなぜ屋外で腰を据えて観戦する人が少ないのか」という問いに対して同様の仮説を立ててみたのだが、小倉競馬場は繰り返しているとおり夏暑い時期と冬寒い時期にしか開催がない残念な競馬場だ。必然的に外にレジャーシートを広げて競馬を見るという文化はあまり発達せず、スタンド内を本拠地として競馬観戦をするのが主流派となるだろう。加えて、見てきた通り、小倉競馬場はローカルの開催場としては非常にスタンドのスペースに余裕がある競馬場だ。その帰結としてスタンド内部の邪魔にならないところにレジャーシートを広げてそこを本拠地にするというカルチャーが他の競馬場に比べて異常に発達してしまったのではないか？と荷桁は見ている。

　異論は認めるが、荷桁の観察する限り間違いなくその傾向は見られ、しかもコンコース内でレジャーシートを広げると言う迷惑行為をしていても、スタンドが広いため、幸か不幸かそれがほとんど気にならないというのもポイントだ。

　これから先もスタンド内部の写真が出てくると思うが、そんな視点で小倉競馬場のお客さんの様子を観察してみるのも一興でございますぜ。

　そんなお客さんを見かねてか、競馬場のほうも余裕のあるスペースを活用して、「休憩スペース」なるコーナーを作って見たりしている。これもスタンド１階、ファーストフードプラザの近くにあるぞ。

　利用の決まりもあるが、片づけさえすれば飲食可で時間制限もなく、強いて言っていることが「座布団盗らないでください」というくらいの非常にゆるい決まりになっている。この文面だと昼寝も宴会もまあOKなのだろう。

　そして当然のことながら、予想通りのゆる～い使われ方をしているぞ。小倉競馬場でワイワイ宴会をする場合はこちらの休憩スペースが穴場ですぜ。生でレースが見れないのはアレですが・・・。

　さて、そんなわけで、いかがでしたでしょうか小倉競馬場の１階フロア。けっこういろんなものがあり盛りだくさんな内容になってしまいましたな。

　引き続き２階、３階と見てまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。