日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > 高知競馬場 > 高知競馬場 その22 ~高知競馬場の特別観覧席~
高知競馬場の特別観覧席
*高知競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は高知競馬場レポートその1からどうぞ。
どうも荷桁です。今回も高知競馬場レポートの話を続けていければと思います。
このところ、高知競馬場のスタンドを見ておりまして、前々回のレポートではスタンドの1階を、前回のレポートでは3階を見てまいりましたので、今回は4階にある特別観覧席(指定席)の様子を見ていければと思います。尚、今のご説明で「あれ?2階はなんでないの?」となってしまっている方は、こちらのレポートにその理由が書いてあるかと思いますので先にご一読いただけますと幸いです。
さて。高知競馬場の4階はタイトルにありますとおり特観席になっておりまして、基本的には特観席券を買った方しか入ることができないフロアとなっております。今回はそんな特観席フロアの様子をじっくりとご紹介していければと思いますので、何卒お付き合いの程、よろしくお願いいたします...
さて。そんな訳で高知競馬場の特観席を見ていく訳だが、とりあえずまずは特観席の位置関係を外側から確認しておくことにしよう。
以前のレポートでも申し上げたとおり、高知競馬場のスタンドは5階建てである。5階は関係者のみのフロアなので、いわゆる一般客が入れるのは1階から4階までということになる(ただし2階は従業員のみ)。4階は写真でいうところのガラス張りの観覧席で、スタンドの隅から隅までダーッと広がっているのがお分かりいただけることかと思う。高知競馬場のスタンドは1階から3階までは開放的な構造になっており夏は暑く冬は寒いという特徴がある。そんな中で4階の特観席は冷暖房完備のありがたい存在だ。勿論レースが見やすいとか座席が確保されているとかいろいろいいところもあるのだが、高知競馬場においてはその部分が特に重要なので強調しておくことにしよう。
ちなみに、一般席が暑いだとか寒いだとかいう話になると、名古屋競馬場や笠松競馬場もなかなかのものなのだが、これらの競馬場には一応冷暖房完備の休憩室があるのだ。だが高知競馬場にはそうした場には今のところ3階の女性専用ラウンジくらいしか存在していない。一般席の男性は基本的に暑さ寒さに耐えなくてはならないという訳だ。3階の空いてるスペースにオッサンも入れる冷暖房完備の休憩室とか作ってくれないものかねえ。
さて。しょうもない話はこのくらいにして、さっそく高知競馬場の特観席(指定席)に向かうことにしよう。競馬場によっては、入場門のところに特観席売り場があったりもするが、高知競馬場の場合は特観席のある4階で特観席券を発売しているため、とりあえずはフツーにご入場いただいて4階を目指していただければOKだ。
スタンドの最も入場口寄りの階段を1階から4階までえっちらおっちら上がって行っても勿論行けるのだが、スマートなのはこちらのエレベーターだ。こちらで一気に4階の特観席入口前まで行くことができるぞ。
さて。エレベーターを降りると、特別観覧席の入口にご到着だ。
こうして見ると高知競馬場の特観席の入口はあまり入口感がないのう・・・。特にここが特観席の入口だよ!的な案内もないし、何やら「締切」と書いた貼り紙だの「断」と書かれた暴排のポスターなどがベタベタ貼ってあり、あんまりウエルカムな雰囲気ではない。まあ、ウエルカムな雰囲気ではないがそこを気にしていても仕方がないので、とりあえず中に足を踏み入れることにしよう。
特観席の入口に入ったらまず右手にあるこちらにご注目をいただきたい。
一見なんだかよく分からないと思うが、これが高知競馬場の特観席券の販売方法なのである。
高知競馬場の座席はこんな感じで、座席をあ~おの列に分けて、それぞれの席に番号が番号がふられている。ちょっと分かりづらいが、「お」が最も最前列となる走路側で「あ」がもっとも上にする売場側の席となっている。この席ごとに小さい札がついているので、客は自分が座りたい席の札を手に取って、支払いカウンターに向かうという仕組みだ。
荷桁の訪問時は特に列整理の人もおらず、テキトーにとってくれという感じのゆる~い感じであった。ひょっとしたら現存している地方競馬場の中でも最もゆるい特観席の販売方法かもしれない・・・。
とりあえず札はこんな感じ。これを持って支払いのカウンターに向かえばOKだ。
支払いカウンターはすぐそこにある。まあ支払いカウンターとは言ってみたものの、見てのとおり、係のおばちゃんが長机を出して集金しているだけである。パッと見では町内会のイベントの受付くらいのテンションである。
とりあえずここで先ほどの小さい札を渡して、特観席料金を支払えば特観席券の購入完了となる。特別観覧席の料金は400円と激安だ。この料金で冷暖房完備のフロアに入れるなら、正直、安いと思うぞ。
こちらが高知競馬場の特別観覧席座席券である。いかにも役所が使ってそうな安っぽい紙におばちゃんが手書きで席番を記入して発券するというスタイルだ。確かにこの方式なら席が売れ残っても紙が無駄にならず、エコでいいですね。
売れた席の札はおばちゃんたちの背後にあるテーブルの上のプラスチックの箱に列ごとに入れられる。ゆるいっすなあ。
さて。そんなこんなで特観席に入れたところで、4階の様子をじっくり見ていくことにしよう。
高知競馬場の特観席フロアはご覧のとおり1本の大きいコンコースがあるという構造だ。コンコースを中心に右手が観覧席、左手が馬券売場となっており、まあシンプルで分かりやすいフロアだと言ってよいだろう。この構造なので基本的に特観席はもっとも売り場に近い「あ」列が人気だ。
コンコースは馬券を買う人が常にウロウロしていて、基本的には賑わっている感じだ。モニターも多く、オッズや他場のレースを見るのに困ることは基本的にないと言ってよいぞ。
高知競馬場の特観席で珍しいなと思ったのがこちらのタブレット。タッチしながらオッズを切り替えられる優れものだ。特観席券の売り方はあんなにアナログなのに、タブレットを備えているというギャップに驚きである。
投票所はよくあるスタンダードな感じで、自動券売機がメイン。そんなに台数が多い訳でもないが、人もそんなに多くないので特に混雑して不便ということはなかった。混雑日は多少早めに購入するなどしたほうがよいかもしれないが・・・。
また、特観席フロアにもきちんとキャッシュレス投票機がある。高知本場だけでなく他場やJRAの馬券も買えるので地元でよく来るという方は会員になってみるのも一考である。
さて。それではお次に座席の様子を見ていくことにしよう。高知競馬場の特観席は見てのとおり、けっこう高い位置から走路を見おろすことができて、400円とは言えど、さすがに特観席だという感じの眺望である。
これだけ高さがあると、直線走路が見やすいのは勿論、バックストレッチの様子が目視でもよく見えるのがよいぞ。
お次に特観席の座席の様子を見ていくことにしよう。
高知競馬場の座席は先述のとおり「あ」列から「お」列まで5列になっていて、それがスタンドの隅から隅まで広がっているという感じだ。
座席は基本的に2人一組である。空いているのに既に売れている座席の横の席をテキトーに選ぶと意図せずに誰かの隣におさまってしまうなんてこともあるのでご注意くだされ。
テーブルも座席もシンプルな感じで特にモニターやコンセントの類もなく、まあ400円という価格どおりといえばどおりの座席だと言えよう。テーブルにはマークカードと鉛筆立てが備えられていて、座席はプラスチック製。席によって座布団がついていたりついてなかったりするのがよく分からない。テーブルの面積はそんなに大きくないので新聞とかをばさっと広げるには上の方の席よりも最前列の席を確保した方がよさそうである。最前列の席は気持ち、ほかの席よりもテーブルが広いからだ。
レース自体はこんな感じでいい具合に見られるので、どこに座っていても基本的には困らない。ゴール板に近いほうがいいとか、見る場所にはこだわらないので馬券売場に近い方がいいとか、そういう観点で座席をチョイスいただければ問題ないだろう。
さて。コンコース・座席と、基本的なところを押さえたところで、さらに特観席フロアを徘徊していくことにしよう。
まずは特観席フロアからパドックを見られるバルコニーだ。特観席は4階にあるためパドックからはけっこう距離があるのだが、一応、スタンド1コーナー寄りの階段まで行くとパドックをのぞき込むことができる。何となくでもよいのでパドックを眺めておきたいという方、外の空気を吸って気分転換したいという方は一応知っておいてくれたまへ。
高知競馬場のスタンドには入場門寄り、中央、1コーナー寄りの3か所に大きな階段があるのだが、そのうち1コーナー寄りの階段が4階からパドックを見ることができるスポットということになる。とりあえず特観席フロアを1コーナー寄りに歩いて行くと、こんな感じで階段への出入り口が出てくるので、こちらから階段へ出ていただければOKだ。
自動ドアを出るとこんな感じになっているので、階段の踊り場まで行っていただければOKだ。
踊り場から見下ろした階段はこんな感じだ。距離はあるが、それなりに全体的な雰囲気は感じられるかなとは思う。まあご参考までに。
あと、特観席フロアには一応飲食が可能なお店も一軒入っている。高知競馬場はひと昔前に比べるとだいぶ食堂が減ってしまい、食料事情はお世辞にもいいとは言えない状況だ。このお店も高知競馬場では唯一の「冷暖房が効いているお店」として非常に貴重な存在である。あとで詳しくやりますが、とりあえずこういうお店があるということでご承知おきを。
あとは喫煙室コーナーを押さえておこう。ネーミングがなぜ「喫煙室」でも「喫煙コーナー」でもなく「喫煙室コーナー」なのかがまずよく分からないが、とりあえず喫煙が可能なところだということは伝わってくるので、一旦よしとしておこう。
喫煙室コーナーは4階の中央付近にありこんな感じの鉄の扉を開け閉めして出入りするというちょっと変わった作りになっている。
実はこの喫煙室コーナー、かつて馬券の発売窓口だったスペースを転用して作られているのだ。なのであんな鉄の扉だったのである。ちなみに、会話用の穴などはそのまま残っているので、喫煙室コーナーの中と外で会話しているかしこいカップルもいたりした。とりあえず喫煙はできますよということで、喫煙者の方は覚えておいてくれたまへ。
さらにうろついていると、公衆電話を発見。あまり見ないタイプの公衆電話だがこのご時世にもかかわらず、2台が設置されている。
もっとも、このご時世なのにまだあるのかという意味では公衆電話以上にこの看板であろう。公衆電話で競馬場の様子を外部に伝えるノミ屋がいた時代というのは荷桁もよく分からないが、10円玉を山積みにして、電話を占拠する若い衆がいたのかもしれないな。外部にライブ中継とリアルタイムオッズの情報を垂れ流し、インターネットでナイター馬券をバンバン売っている高知競馬場だが、中にはまだこんな看板があるというギャップが不思議な感じですな・・・。
さらに特観席フロアを観察してみると、ずいぶんと閉鎖されている投票所が目立つ。先ほどのように喫煙室に改造されているところもあるが、こうしてただ閉まっているという窓口も多い。交流重賞デーのためのバッファとして残しているのかもしれないが。
閉まっている窓口に貼られていた紙にはこんな感じでしょうもない落書きがあったりもする。まあ、モザイクかけないといかんようなのがないだけマシなんかな・・・。
高知競馬場の特観席フロアをうろついていると、こんな感じで備品類がわりと開けっ広げに置かれているのが散見される。おおらかでいいっちゃいいのだが、ちょっと無防備な感じはするわね。
フロア内には何のためにそこにあるのかよく分からないキャスター付きの椅子が無防備に放置されているので、地元常連競馬オヤジなんかはちゃっかり拝借してコロコロと楽しそうに移動しながら馬券の検討をしていたりする。コロコロとオッズモニターの前までやってきたりもするのだが、特に誰も注意をすることもない。まあ、別に目くじら立てるようなことでもないんだが。
ほかにもこんな感じでよく分からないお守りがぶら下げてあったりと、特観席券の売り方から中身まで全体的にゆる~い感じの高知競馬場の特別観覧席フロアだが、まあこれが高知のよさと言えばよさなのかもしれないですな。
皆さんも特観席フロアに来た際にはこのへんのゆるさみたいなものも是非感じ取っていただければと思います・・・。
さてさて。これでいったん高知競馬場のスタンドの様子はひととおりご紹介いたしましたので、次回からは高知競馬場のグルメの話ができればと思います。もうしばらく高知競馬場レポートが続きますが、引き続きよろしくお願いいたします・・・。
>>高知競馬場レポートその23へ
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