高知競馬場 その27 ~高知競馬場 グルメ いよろい コーヒーショップ~ そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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高知競馬場のいよろい
高知競馬場のいよろい


*高知競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は高知競馬場レポートその1からどうぞ。




 どうも。荷桁です。このところ高知競馬場のグルメの話をしておりますが、今回でいったんグルメの話は一区切りとなります。



 ここまで、こちらのレポートを皮切りに、4階の「喫茶」、さらには「まるまん」「はっとり」と、高知競馬場のお店を紹介してまいりましたが、今回は残るひとつの「いよろい(コーヒーショップ)」のご紹介をさせていただければと思います。



 「いよろい」は基本的にはコーヒーをメインに、甘味を扱っている売店となります。コーヒーを飲まない人、甘いものに興味がない人にはややとっつきづらいお店とも言えますが、こちらのお店では高知名物のアイスクリンを扱っているというところにご注目。特にご当地メニュー的なものが少ない高知競馬場において、旅打ちで訪れた方にとっては競馬場で食べられる数少ない高知名物ということもあり、思い出づくりには絶好のお店だと言えるでしょう。



 そんな訳で、地味な存在ながらもいい仕事をしているいよろいの様子をご紹介してまいりますので、よろしくお付き合いの程、お願いいたします...


高知競馬場のいよろい



 さて。そんな訳で「いよろい」でございます。



 例によって、まずはいよろいの位置関係から確認しておこう。いよろいはスタンド脇のパドック側を向いているお店である。前回紹介した「はっとり」と並んでいて、パッと見、一体化しているような雰囲気があるが、別の店舗である。また、案内図によっては「いよろい」ではなく「コーヒーショップ」と表記されていることもあるが、これはお店自体には「いよろい」と書いておらず「コーヒーショップ」「コーヒースタンド」と書かれているためにそうなっていると思われる。いよろいとコーヒーショップは同じお店なので覚えておいてくれたまへ。特に食堂棟にお店がある訳でもなく、スタンド脇一店舗のみの展開となっているぞ。



 そしてここまで、いよろい、いよろい、連呼しているが、いったい「いよろい」とは何ぞやという疑問をお持ちのかたもいるかもしれないので、ここで「いよろい」の名称について説明しておくことにしよう。



 実はいよろいというのは、漢字で五百蔵と書き、兵庫県や高知県を起源とする苗字である。つまり、高知競馬場のいよろいは五百蔵さんが経営しているまたは創業したという可能性が高いと思われる。



 余談だが、高知における五百蔵性は伊勢平氏の末裔の安岡氏という武家の分家が土佐国香美郡五百蔵を拠点としており、彼らが五百蔵性を名乗り始めたところがルーツとされている。現在も香美市香北町五百蔵として地名が残っているぞ。戦国時代には長曾我部氏の配下になっていた記録があることから、けっこう古くからある性のようだ。兵庫県にも1713年から新田を開発した五百蔵氏の名前からから五百蔵という地名(播磨国明石郡五百蔵・現在の神戸市西区神出町五百蔵)があり、この周辺にも五百蔵性があるとのことである。



 調べてみると漢字も五百藏、五百倉といろんなパターンがあり、読み方も「いよろい」以外にも、いおくら、いほろい、いおろい、いおらい、いおれ、ごひゃくくら、ごもくら、ごひゃくぞう、いもくら、などがあるということだ。



 高知競馬場の売店のことを調べているうちに、五百蔵性についてやたらと詳しくなってしまったが、まあこのブログをやっていると、こういうことはままあることである・・・。

 


高知競馬場のいよろいとはっとり



 さて。それではいよろいの意味も分かったところで、いよろいの様子を見ていくことにしよう。



 こちらはいよろいと、隣にある「はっとり」の写真である。なんだかいろんなお店が連なっているようにも見えるし、全部でひとつのお店にも見える、不思議な外観であるが、このうち左の隅の「コーヒーショップ」と書いてある銀色のお店がいよろいだ。いろいろとお店があるように見えるが、残りの部分はすべてはっとりである。




高知競馬場の昔のはっとり



 もっとも、これはいよろいが小さいと言うよりも、はっとりがやたらと増殖したという言い方の方が正しいかもしれない。こちらは09年訪問時のいよろいとはっとりだが、はっとり側がまだコンパクトなお店だったということがご覧いただける。



 はっとりはこの当時、食堂棟にも一軒お店があったため、こちら側の店舗はそんなに大きくなくてもよかったのだろう。食堂棟の店舗を閉めて以降、こちらのお店を充実させる流れになり、今のような差になってしまったと思われる。




高知競馬場



 ちなみに、食堂棟のシャッター街を歩いていると、いよろいに掲示されている「コーヒースタンド」と同じ看板が掲げられた店舗跡を発見した。もしかしたら最盛期はこちらがいよろいの本店、パドック脇が支店という感じだったのかもしれないですな。




高知競馬場のいよろい


高知競馬場のいよろいとはっとり



 そんな感じで現在ははっとりのコバンザメ商法みたいな形になってしまっているが、いよろいはもともとここにあった老舗だと言うことがお分かりいただけたかと思う。見てのとおり、わりと常連さんも多く、利用する人は来るたび必ず利用しているという感じなのだろう。小さいながらもしっかりと地に足がついた商売をしている感じである。




高知競馬場のいよろい



 さてそれではいよろいで提供されているものを詳しく見ていくことにしよう。



 パッと見た感じ、コーヒー、ぜんざい、そしてアイスクリンの三商品が主力のようだ。




高知競馬場のいよろいのメニュー



 店内により詳しいメニューがあったので見てみると、コーヒーはアイスとホットの2種類でそれぞれ300円、ぜんざいが200円、そしてアイスクリンはバニラ、イチゴ、ソーダー、チョコの4種類があってそれぞれ200円である。ソーダ「ー」と伸ばすのが高知ではよくある呼称なのか、この店だけなのかは分からないが、まああまり気にせんでいい部分だろう。



 ちなみにアイスクリンの銘柄は地元ではおなじみ「1×1=1」、通称「いちかけるいちのアイスクリン」である。




高知競馬場のアイスクリン



 とりあえず、荷桁はアイスクリンの「ソーダー味」をいただくことにした。爽やかな水色のアイスクリンがチープなコーンに乗っかっていていい感じ。デフォルトで2段というのもポイントが高いぜ。




高知競馬場のアイスクリン



 アイスクリンが分からない方のために説明しておくと、アイスクリンは牛乳を使わず、鶏卵、脱脂粉乳などを使って作られたアイスクリーム風のお菓子のことだ。アイスクリームのようなコクはないが、シャリシャリとあっさりしていて食べやすいのが特徴である。



 アイスクリンはかつて全国で販売されていたが、徐々に衰退していったらしい。ただ高知や沖縄などではロードサイドでドライバーに販売する文化が定着していたため、地元の味として残り、やがで土地の名物となったようである。



 口に入れるとスーッと溶けていき、何とも言えない感じ。アイスクリームは一個食べると、けっこう喉が渇いてしまうが、アイスクリンはそういう感じではない。ちょっとの量でよいので、甘くて冷たいものを、あっさりといただきたいという大人の願望をちょうど叶えてくれるのがアイスクリンなのである。



 高知市内では観光地や市街地含めけっこう売っているものにはなるが、せっかくこうして高知競馬場内でも供されているものなので、旅打ちで高知競馬場を訪れた方におかれましては旅の記念に是非味わってみてくだされ。




高知競馬場にあった岩松冷菓のアイスクリン



 ちなみに、荷桁が最初に訪問した08年の夏には、こんな感じで岩松冷菓という会社のアイスクリンの直売所が場内にできていた。ググってみると、桂浜にお店を出している地場のアイスクリン屋さんのようであった。大きな保冷タンクがいい感じだ。地元のこういうお店が来なくなってしまうのは少し寂しいので、交流重賞やイベントデーにはこういうお店も是非呼んで、好調なネットでの収益を地元に還元してほしいものですね。




 さて。と言う訳で、5回に渡ってお送りいたしました、高知競馬場のグルメ、いかがでしたでしょうか?



 ナイター化によってやや寂しくなってしまった感はありますが、残っているお店はまだまだ頑張っておられますので、是非高知競馬に訪問の際は売店の味に舌鼓を打っていただければと思います。



 さて。グルメの話も終わって、一通り高知競馬場の場内の様子は紹介し終えましたが、次回以降も、もうしばらく高知競馬場の話をしてまいりますので、引き続きお付き合いの程、よろしくお願いいたします・・・。




 



>>高知競馬場レポートその28へ






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