日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。
そこに競馬があるから > 高知競馬場 > 高知競馬場 その20 ~風通しのよいスタンド1階~
高知競馬場のスタンド
*高知競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は高知競馬場レポートその1からどうぞ。
どうもどうも荷桁です。今回も高知競馬場レポートを続けてまいります。
前回のレポートから高知競馬場のスタンド徘徊を開始いたしまして、まずはスタンドのざっくりとした全体像を把握いただきましたので、今回のレポートからは各フロアをひとつづつ見ていきたいと思います。いきなりこのレポートに飛んできてしまったと言う方は先に前回のレポートをご一読いただけますと話が早くてよいので、是非よろしくお願いいたします。
さて。そんな訳で今回は高知競馬場のスタンド1階の様子を見てまいります。高知競馬場の1階は一般フロアとして機能しており、投票所機能も最も多く、高知競馬場ではもっとも利用者が多いフロアとなります。とりあえず、1階フロアがどんな雰囲気で、何があるのかという部分につきまして、いつものようにしつこくねっとりと見ていきたいと思いますので、お付き合いの程、よろしくお願いいたします...
さて。っつー訳で高知競馬場のスタンド1階にやってまいりました。
いきなり地面にしゃがみこんで競馬新聞を眺める競馬オヤジたちがちょこちょこ見受けられてパンチが効いた感じだが、まあ、これが2019年時点での高知競馬場の実態である。もっとひどい競馬オヤジが山ほどいる中山競馬場にもUMAJOたちがキャッキャと行っていることを思えば、このくらいビビるようなものでもないので気にせずスタンド1階を見ていくことにしよう。
高知競馬場のスタンド1階フロアは見ての通り、スタンド前の観戦空間と行き来が可能、かつ行き来ができる通路はかなり広い通路としてどかんとあいているので、屋内ではありながらも気候的にはほとんど屋外と言ってしまって差し支えない趣だ。
一応、中には暖房器具(ヒーター的なもの)もあるのだが、基本的にはしっかりと季節に合わせて暑さ・寒さ対策をしてから観戦に行くことをおススメするぞ。逆に言えば、春や秋など気候のいい季節においては空気の通りもよいため、快適に観戦できるだろう。密閉された競馬場によくあるタバコ臭さや新聞臭さ、オヤジ臭さみたいなものもあまり感じられない。高知競馬場はよくも悪くも、文字通り風通しがよいスタンドなのだ。
さて。それでは1階フロアを詳しく見ていこう。まずはスタンド中央を通っているメインコンコースからだ。
見ての通り、発売・払い戻し窓口が集まっており、競馬オヤジたちの利用者も多い一画である。高知競馬場は本場発売よりもネット投票に力を入れているため、本場の馬券売場はどうしても縮小傾向にある。閑散期には入場門寄りのあたりの売り場以外は窓口が閉まってしまうこともあるので、変にここから遠いところでマークカードを塗っていると締め切られる可能性もあるので、注意してくれたまへ。
引き続き、1階の中央コンコース(荷桁が勝手に読んでいるだけで正式名称ではないのでご注意)の様子を見ていくことにしよう。
見ての通り、それなりに高い天井と圧迫感のないそこそこの幅の通路という、地方競馬場のスタンドとしては比較的余裕がある作りになっていて、このあたりも風通しのよさに一役買っている感じだ。コンコース中央にはボコボコと柱があるが、中央の競馬場のように1本づつに番号がふられている訳ではないのでご留意を。もっとも高知競馬場で待ち合わせるのにわざわざ柱の番号で、なんて奇特な方はおらんと思うが・・・。
ほかの競馬場によくある、いわゆるマークカードの記入台的なものは、柱に少しだけついているものの、充実しているとは言い難い状況だ。とりあえず、このコンコースには既に稼働しなくなっている窓口がたくさんあるので、地元競馬オヤジたちはこのスペースを利用してマークカードを塗っているようであった。
ああいうところで塗ると、窓口で買い損じたマークカードを一生懸命直しているような気がして何だか集中できないなんて思っちゃったりするのは私だけかね・・・?
高知競馬場スタンド1階のコンコースは総じて天井が高いのもポイントだ。
よく分からない金属管、暖房のヒーター、照明、そしてモニターといろいろなものがごちゃごちゃっとある天井はまさに荷桁好みの天井である。大井競馬場の旧スタンドの天井とまではいかなくとも、園田競馬場の天井や佐賀競馬場の天井くらいごちゃついているとさらに良かったのだが、そのごちゃつきを高知に求める人間は荷桁くらいしかおらんだろうし、求められた高知もただただ困惑するだけだろうから、あまり多くを求めるのはやめておくことにしよう・・・。
高知競馬場のスタンド1階で特筆すべきは天井なんかより、そのベンチの多さだ。
競馬場というのはスタンド内にベンチを置く派と置かない派でけっこうしっかり別れるものなのだが、高知競馬場の場合は比較的ベンチが多いので、昼はJRAの場外にそして夜は高知本場にと長丁場になりがちな高知競馬場においては非常にありがたい存在である。
高知競馬場の1階のベンチはほとんどが同じような規格の木製ベンチでそのほとんどに中島高級競馬號に関連した広告が入っているのがポイント。もしかしたら中島高級競馬號の寄付なのかもしれないが、そうだとしたらだいぶ粋な計らいだと言える。その辺ご存知の方がいらっしゃいましたら是非教えてくださいな。
ちなみに、ベンチがたくさん置いてあるあたりには湯茶接待所もある。
ちょっと前までは、写真でシャッターが閉まっているところに湯茶接待所があったんだろうが、荷桁の訪問時にはよくあるユニマットのリース品が置かれていた。これはこれでいいんだが、接待感はどうしてもないよなあ。
さて。メインコンコースにはいったん区切りをつけて、次はパドック側のコンコースの様子を見ていくことにしよう。
基本的にスタンドの中にあったメインコンコースと違って、パドック側のコンコースはパドックに面した側に壁がないので、こちらの方が「屋根があるだけの屋外」感が強い作りになっている。一応、馬券売場もあり、パドックと行き来する際の動線でもあり、なおかつ売店にも近かったりするので、それなりに利用者がいる一画だ。
とは言いながら、かつては栄華を誇った馬券売場もほとんどが閉まっており、メインコンコース同様、そのほとんどはマークカード塗り場として機能しているというのが実際のところだ。もったいないような気もせんこともないが、まあ、これだけネット投票が普及してしまっては仕方がないところであろう。
なので、こちらのコンコースはどちらかというとまったりマイペースに打ちたいという方が集まる傾向にある。ひとつのモニターに大勢で群がって「おら差せ!」とか叫ぶのもオツではあるが、そういうのとは一線を画したいという方はこちらのコンコースを本拠地にしてみてもよいのではないだろうか。
さて。そんなスタンド1階だが、先述のとおりナイター開催になると上の写真のように多くの窓口は閉まってしまい、特定の売り場に発券可能なマシンが集中することになるので、あらかじめご承知おきくだされ。夕方はまだ人が多いからいいようなものの、ナイターの最終レース近くなってくると場内にいるほとんどのお客さんがこの一画に集中するので、妙な一蓮托生感が生まれていくというおまけまでついてくるぞ・・・。
さて。ここからは馬券売場以外で1階にあるものをざざざと見ていくことにしよう。
まずは入場口方面から見て一番奥にある「受付」である。受付のくせになんで一番奥にあんねんというツッコミをしたくなるかもしれんが、そこはこらえてほしい。
受付というと「ああ、受付か」となってしまうが、そもそも競馬場における受付業務とは何ぞやという疑問はあってしかるべきだろう。荷桁は特に受け付けてもらうような用事もなかったので中には踏み込めなかったのだが、見た感じ、招待客とか関係者とかそういう人を受け付けているっぽい雰囲気である。
受付の脇には掲示板があり、帰りのバスの時刻表や、近隣のタクシー会社、馬場状態や砂の厚み(よく分からないという方はこちらのレポートをご参照くだされ)など、けっこう大事な情報が掲示されているので、特にこれといった用がない場合でもふらっと掲示板くらいは見ておいた方がいいと思うぞ。
ちなみに、コインロッカーもこの受付内に存在している。
基本的に手荷物預かり関係のサービスが見当たらない高知競馬場だが、こんな奥まったところに隠しているのだ。受付カウンターの真向かいにあるので、受付の係の人にじろじろ観察されてしまうこと請け合いの、やや気恥ずかしいコインロッカーだが、その分セキュリティーという意味では安全なのではなかろうか。大荷物で高知競馬場を訪問してしまったという方は是非ご利用を。
さて。もう少し1階にあるものを見ていこう。お次はゴール板寄りの一画にある、ちびっこファームだ。
ファームというネーミングにやや違和感がないことはないが、室内遊びができ、お子さんを放牧できる部屋のようである。以前のレポートでご紹介したお子さん向けの屋外施設が「ちびっこランド」だったので、高知競馬場においてお子さんは「ちびっこ」という呼称で統一されていると言ってよいだろう。ちびっこランドが雨天などで使えない場合は、是非こちらをご利用くだされ。
ところが、高知競馬場のちびっこたちはなかなかヤンチャなようで、破壊行為を防ぐため、基本的には常時施錠、利用の際も保護者の同伴が必になっている。利用の際は先ほどの受付まで申し出てくれたまへ。
さて次だ。ちびっこファームとは逆の入場口寄りには、マークカード記入案内所なるコーナーがある。おそらくJRAの馬券を売り始めて混乱するじいさんが続出したため設置されたコーナーなのだろう。
「絶対これまで案内所ではないものに使われていただろお前」と突っ込まざるをえない、上部にべたべたと貼られた紙が気になるところだ。
実は、この案内書、昔は「荷物預かり所」だったのだ。とはいえ、荷桁が訪問した時点で、もはやシャッターが下りて稼働はしていなかったのだが・・・。手荷物は受付のコインロッカーに集約され、かつての荷物預かり所はマークカード記入方法案内所へ。時代の流れとともに高知競馬場も最適化されているわけですね(たいへんテキトーに言ってますので真に受けないでください)。
さて。最後にこんなコーナー(?)もあったので、一応ご紹介しておこう。
いかにも公共施設的な長机が二台並び、その上には「忘れ物」とぞんざいに書かれた紙が挟まれたボード・・・。どうやらこれは忘れ物を置いておくための台のようだ・・・。これならばそれこそ荷物預かり所の跡地や受付でやればいい話だと思うが、何故こんなところでやっておるのだろうか・・・?誰かがサッと持ち去っても分からんだろうに。必然性がよく分からんコーナーだが、まあこのあたりのおおらかさが高知競馬場らしいと言えばらしいのかもしれないですな。
はい。そんなわけで、まずは高知競馬場のスタンド1階の様子でございました。こんなんではありますが、なんだかんだ高知競馬場の中ではにぎわっているフロアになりますので、皆さんも是非うろついていただき、土佐弁のおっちゃんたちを観察しつつ、楽しんでいただければと思います。
次回はスタンド3階の様子を見てまいりたいと思いますので引き続きよろしくお願いいたします・・・。
>>高知競馬場レポートその21へ
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