高知競馬場 その28 ~勝手に高知騎手名鑑 第1弾~ そこに競馬があるから 忍者ブログ
日本国内、海外の競馬場の訪問記です。こんなことしてていいのかなあ。でもやめられない。

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高知競馬場
高知競馬場の騎手


*高知競馬場レポートの続編です。
初めからお読みになる方は高知競馬場レポートその1からどうぞ。





 どうも。荷桁です。今回も高知競馬場の話をしてまいりたいと思います。



 前回のレポートまでは高知競馬場のグルメについてお話をしておりましたが、今回は高知競馬場の騎手の話、そう。このブログ上ではおなじみ(?)の「勝手に騎手名鑑」シリーズの高知競馬場編でございます。



 よく分からない方にご説明をしますと、「勝手に騎手名鑑」とは荷桁が訪問の中で撮り貯めた騎手の皆様の写真がなんとなく勿体ないということでたまにやっている企画でございまして、過去には名古屋佐賀金沢なんかでもやっているシリーズ企画でございます。ただ内容としては、とりあえず現地で撮った騎手の写真を並べながら荷桁が一言二言添えるだけという、何の捻りもないシリーズとなっておりまして、「競馬場を一周してみる」シリーズと並んで、シリーズ化されている割には大して当ブログ内でも人気がない、しょうもないコーナーとなっております。



 したがって、本シリーズをお読みいただく際はそんな前提を踏まえて「まあ暇だし読んでおくか・・・」というくらいのテンションで臨んでいただけますとプレッシャーがなくて筆者としてもありがたいところでございます。



 さて。それではまいりましょう。「勝手に高知騎手名鑑」の第1弾でございます...


高知競馬場の騎手



 さて。それでは高知競馬場の騎手の皆さんを見ていくことにしよう。写真は高知競馬場内にある騎手紹介の看板である。2018年12月訪問時の写真なので今とはメンバーが変わっているが、一応掲出しておこう。



 執筆時点(2020年6月)では、高知競馬の所属騎手は全部で22人。写真のメンバー20人の中では松木騎手が兵庫に移籍、山頭騎手が引退してしまったが、移籍騎手として木村直輝騎手が、新人騎手として妹尾将充騎手、多田羅誠也騎手、濱尚美騎手が2019年4月に加わり、総勢22人となった次第だ。荷桁はこの4人が入って以降は高知競馬場に行っていないため、ひとまず今回は訪問時点で見ることができた騎手の皆さんを紹介していくということでご勘弁くだされ。



 毎度、騎手の皆さんをどういう順番で紹介するかという部分は悩みどころなのだが、今回は2019年度の高知本場のリーディング上位順にご紹介していくことにします・・・。尚、所属厩舎や実績などはすべて執筆時点でのものなのであしからず。




高知競馬場の永森大智騎手



 さて。それではさっそく行きましょう。まずは2019年度、高知競馬リーディング1位の永森大智騎手だ。所属は雑賀正光厩舎である。



 1986年、地元高知生まれ。2004年に高知で騎手デビュー。金沢競馬や福山競馬で短期騎乗をするなどして腕を磨いて2015年に高知リーディング。その後、2019年まで高知競馬リーディングをキープしているぞ。2016年にはワールドオールスタージョッキーズにも参戦。直近ではケイマとのコンビで笠松グランプリを制覇。活躍の場も広がってきている感じだ。




高知競馬場の永森大智騎手



 基本的に高知でのレースでは騎乗数も多く、ほとんどが単勝一桁台の人気馬に乗っているので馬券を買う際には無視できない存在。人気馬を勝たすだけではなく単勝10倍~15倍の、4、5番人気くらいのちょっとした穴馬を3着内に持ってくることも多い。とりあえず、よほどの人気薄にでも乗ってない限りはだいたい前目に付けられるため道中も安心して見ていられる存在だ。



 ひとまず高知リーディングをキープしてはいて、荷桁と同い年ということもあり、今後も頑張ってほしい存在だが、やはり今後はまず赤岡修次騎手をどう凌駕していくかというところがポイントとなるだろう。実は永森騎手が高知競馬場でのリーディングがキープできているのはリーディング2位の赤岡騎手が南関東などに長期遠征したりしているからという部分が大きい。壁は高いかもしれないが、勝率や連対率は赤岡騎手には引けを取らない成績になってきたので、遠征なんかでも腕を磨いて、リーディングだけでなく”格”も含めて「高知ナンバーワン騎手」に是非なっていただきたいもんである。

 


高知競馬場の赤岡修次騎手



 さて。続けてまいりましょう。2019年度リーディング2位はご存知この方、工藤真司厩舎所属の赤岡修次騎手だ。1977年、地元高知出身。1994年に騎手デビューのち、06年に初の高知リーディングに輝くと、07年にはワールドスーパージョッキーズシリーズで3位に食い込む大健闘で「高知に赤岡あり」を大いに印象付けることとなった。その後は毎年連対率5割前後の驚異的な成績でリーディングに君臨し続けていた、名実とも高知のトップジョッキーである。



 ここ数年はリーディング2位と聞くと意外に思われるかもしれないが、先述のとおり、赤岡騎手は2015年から南関東での期間限定騎乗を行っており、結果的に高知での騎乗機会が減少してこの成績となっているのだ。南関東も含めた全国ベースで見ると、本人もインタビューで、今は地元のリーディングにこだわっているわけではないと言っており、自分の騎手としてのピーク時になるべく全国で活躍しておこうということなんだろうな。



 まあ、兎にも角にも高知のトップは赤岡騎手なので、馬券を買う時もそのつもりでいた方がいい。高知競馬場で騎乗すればほとんどが1番人気である。一日に3つ、4つ勝つこともざらだが、どうしても人気先行タイプの騎手なので買い続けていると損をしてしまうというジレンマはある。儲けると言う意味ではちょっと扱いが難しいと言えよう。




高知競馬場の赤岡修次騎手



 個人的には高知競馬場を訪問した際には、赤岡騎手の佇まいというか、雰囲気を観察することにしている。地方競馬場に行って面白いのは、その土地のトップジョッキーっつーのがどういう感じなのかというのが間近に見られる点であろう。赤岡騎手はその表情や雰囲気には余裕を感じるのだが、その余裕やふるまいというのが、何となく高知競馬場の騎手すべてにいい影響を与えているかのような感じがする。赤岡騎手を見ているとトップジョッキーというのはこういうものなのか・・・というのをなんとなく感じることができることと思うので、パドックに行ったら、是非赤岡騎手に注目していただきたい。



 先ほど永森騎手のところでああは書いてみたものの、まだまだ赤岡騎手にも頑張っていただきたいところである。




高知競馬場の宮川実騎手



 さて。お次は19年度高知リーディング3位、打越勇児厩舎所属の宮川実騎手である。



 1982年生まれで、これまた高知の出身。1999年に騎手免許を取得。そのわずか3年後の2002年にはリーディング7位、03年には同5位と早々に高知トップジョッキーとしての地位を固めた注目の騎手であった。ところが09年に落馬で左目を失明してしまうハンデを抱えてしまい、その後が心配されたのだが、引退どころか、ハンデをもろともせずに2010年に復帰し、その後もリーディング上位を常にキープする安定感で再び高知競馬のトップジョッキーに返り咲いたのである。ここまでご紹介した永森騎手、赤岡騎手、宮川実騎手の3人は勝利数、勝率などの数字を見てもほかの騎手からは抜きん出ている感があるぞ。




高知競馬場の宮川実騎手



 私生活では2018年に同じ高知競馬所属の別府真衣騎手と結婚。写真の通り、夫婦で同じレースに騎乗することもままあるぞ。ちなみに調教師の宮川浩一氏は実兄である。



 普段のレースは人気馬を確実に馬券圏内に持ってくる堅実な騎乗がウリだが、大舞台では思い切った騎乗も多く、勝負強い印象。09年黒船賞では中央の馬や当時脂が乗っていた兵庫のアルドラゴンなどを相手に、9番人気の地元フサイチバルドルを3着に持ってきたことがあるほか、2012年の船橋交流重賞クイーン賞でも3着に単勝304.2倍のアドマイヤインディを持ってきて波乱を演出している。地元重賞では福永洋一記念に強く、3勝しているぞ。



 ハンデを抱えつつもトップクラスの騎手として活躍する宮川実騎手には地元の声援も熱い。今後も高知を背負って立っていっていただきたい騎手だ。ご夫婦共々頑張っていただきたいところである。




高知競馬場の西川敏弘騎手



 さて。お次はリーディング4位、高知のいぶし銀、西川敏弘騎手である。大関吉明厩舎所属。苗字の読み方は「にしかわ」ではなく「にしがわ」なのでご注意くだされ。



 1970年高知生まれ。1987年に騎手デビュー。長く高知の上位騎手として活躍し、2019年には地方競馬通算3000勝を達成している大ベテランだ。基本は地元高知で騎乗しており、南関や中央への遠征はないが、地元の重賞では高知優駿の2連覇、高知県知事賞の3連覇など実績多数だ。



 近年は馬券的に妙味があるのは穴目の馬。あまり逃げを打たず、ベストポジションから追い込んで人気薄の馬を馬券圏内に持ってくるレース勘はベテランならではだ。本命騎手に人気が被る高知では西川騎手の勝負レースを見極めるとトータルで浮かせられる可能性が一気に膨らんでくるぞ。




高知競馬場の西川敏弘騎手



 さて。そんな西川騎手だが、各種インタビューを読んでいて感じられるのは西川騎手の高知競馬への貢献度である。以前のレポートでも申し上げているとおり、高知競馬の最大の特徴は騎手が和気あいあいとしているところだ。この雰囲気もあってか、他地区から騎乗機会を求めてやってくる若手も多い。この高知のカルチャーである「育てる」文化は西川騎手抜きには語れないだろう。長年騎手会長を務め、飲み会などのコミュニケーションも積極的に行い、とにかく高知競馬がいい雰囲気で盛り上がるよう努めているのが、インタビュー等からは感じられる。たとえ話が分かりづらくて申し訳ないが、トキワ荘における寺田ヒロオ的な存在なのだ。



 今はネットで売り上げが伸びている高知競馬だが、苦しい時期にも職場の雰囲気を悪くせず、しっかり白熱したレースを提供することを維持できたところも今の人気につながっているのは間違いないだろう。



 50歳を超えた騎手は全国的にも稀有な存在だが、西川騎手にはまだまだ一線で活躍していただきつつ、この高知のよきカルチャーを維持していただきたいものである。




高知競馬場の林謙佑騎手



 さて。それではどんどんまいりましょう。お次は2019年度リーディング5位の林謙佑騎手である。田中守厩舎所属。一気に若返って1995年生まれ。ここまでは高知県出身者が続いていたが、千葉県出身である。2015年6月に船橋競馬所属で騎手デビュー。2015年8月から1年間高知で期間限定騎乗、さらに2017年3月から1年間高知で騎乗し、2018年4月から高知競馬に移籍。その翌年にいきなりリーディング5位に食い込む活躍を見せた若手のホープである。



 南関東デビューだが、キャリアの多くを高知で過ごしており、何となく高知の若手みたいな雰囲気になっているが、地方競馬の花形である南関東デビューの地位を捨てて高知に来た、心意気のある男である。騎乗数を求めているのはもちろんあるのだろうが、完全移籍を決意するにあたってはそれだけではなく、いろいろ思うところがあったのだろう。




高知競馬場の林謙佑騎手



 林騎手で狙いたいのはやはり中穴での騎乗。人気薄でもいきなり頭に持ってきたりするので注意が必要だ。西川騎手同様、リーディング上位騎手の中では、狙い撃ちで稼がせてくれる騎手である。騎乗数が多いので、やや狙いどころは難しいが、年齢的にも今後高知の中心になる騎手になる可能性は高い。日々の騎乗をよく観察しておくべき騎手であろう。




高知競馬場の倉兼育康騎手



 どんどんまいりましょう。お次はリーディング6位の倉兼育康騎手。細川忠義厩舎所属、1975年大分県出身だ。



 1995年10月に高知で騎手デビュー。2000年頃からリーディング10位以内に食い込むようになりその後は高知の上位騎手として活躍。2007年からは韓国でも期間限定騎乗。今でこそ地方競馬騎手の韓国遠征は当たり前のように行われているが、その先駆けとなったのが倉兼騎手であった。2014年にはKRAカップクラシックを制覇。同年にはソウルで年間101勝を挙げてソウル競馬場最優秀騎手にも選出されている。




高知競馬場の倉兼育康騎手



 ここ数年は賞金水準も上がってきたこともあってか高知での騎乗がメイン。勝ち星的には6位に甘んじているが、2019年は黒潮皐月賞、福永洋一記念と高知県知事賞を制するなどビッグレースでは存在感を発揮しているぞ。



 馬券的にうま味があるのは追い込み馬に乗った時。前崩れの展開になると、後方から人気薄でも突っ込んでくるので何度痛い目にあったことか笑。先行馬が多いレースで、倉兼騎手が追い込み馬に乗っている場合は要注意である。今後も存在感あるベテランとして注目の存在だ。




高知競馬場の岡村卓弥騎手



 続いてはリーディング7位の岡村卓弥騎手。雑賀正光厩舎所属。



 1993年高知県生まれで2010年に騎手デビュー。福山競馬や金沢競馬での期間限定騎乗を経験。2017年には高知競馬場でトップの822回の騎乗回数で59勝を挙げてリーディング8位に。2018年リーディング6位、2019年は7位と現在のポジションを築いた。




高知競馬場の岡村卓弥騎手



 騎乗数が多い騎手のため、狙いが難しいが、人気馬は無難に先行して馬券圏内に持ってくるイメージ。人気薄も追い込んで着を拾うこともままあり。人気薄でもヒモには入れておきたいタイプだ。



 重賞戦線ではもうワンパンチ足りないが、若手の注目株で、騎乗数や勝ち星も差がない林騎手とはライバルとも言える。まだまだベテランも強い高知だが、生え抜きとしての活躍を期待だ。




高知競馬場の佐原秀泰騎手



 お次はリーディング8位の佐原秀泰騎手。那俄性哲也厩舎所属。



 1979年愛知県出身で1997年に高知競馬で騎手デビュー。2001年に福山競馬に移籍し、その後は福山で上位騎手として活躍した。2013年3月の福山競馬廃止に伴い南関東に移籍するが、同年に高知競馬に移籍。その後はデビューの地である高知での騎乗を続けている。所属の那俄性哲也厩舎は元福山競馬の厩舎である。




高知競馬場の佐原秀泰騎手



 馬券的には2、3番人気はちょいちょい飛ばしてしまうものの、たまに大穴を持ってくるため穴でねらって妙味ありの騎手だ。厩舎問わず来るときは来るので狙いどころが難しいのではあるが・・・。2020年は重賞・御厨人窟賞もカネトシピュールで制覇している(これも単勝44.9倍の穴馬だった)。
 
 
 
 

 
 
 
 ちなみに私生活では高知競馬の元騎手の下村瑠衣騎手と2018年に結婚。下村騎手の引退式での公開プロポーズも話題になった。いろいろな場所を経て高知に戻ってきたが、今後も高地での息の長い活躍を期待したいところだ。




高知競馬場の郷間勇太騎手



 さて。お次はリーディング9位の郷間勇太騎手だ。田中譲二厩舎所属。



 1988年神奈川県生まれで2006年に川崎所属で騎手デビュー。2008年4月から1年、2010年10月からも1年間高知競馬にて期間限定騎乗。南関東に戻って以降は年間100~200回程度の騎乗にとどまり、2016年に三度目の高知遠征。その後2017年に正式に高知に移籍となった騎手だ。




高知競馬場の郷間勇太騎手



 前述の林騎手もそうであったが、期間限定騎乗で高知に来ているうちに移籍したというパターンで、騎乗機会がしっかりとあって育成視点のある高知競馬にいい意味ではまった騎手の一人である。30歳を超え、また南関東に戻る可能性があるのかは分からないが、高知で着実に実績を積んでいただきたいところである。



 馬券的には人気時以外はやや狙いづらいタイプ。「今日、郷間が頭を狙うならこの一鞍!」という勝負レースを見極めて狙うのが吉だろう。




高知競馬場の郷間勇太騎手



 ちなみに、08年に期間限定騎乗していた頃の郷間騎手の写真も手元にあるので掲出しておこう。こうして見ると、袖の色が違うが、これは移籍の際に変えたようである。10年経つと顔つきも変わるなあと。荷桁と年も近い騎手なので、これからも頑張っていただきたいところである。




 さて。というわけで2019年度のリーディング上位順に9人の騎手をご紹介いたしました。けっこう長くなってしまいましたな・・・。次回は10位以降の騎手の皆さんをご紹介して行ければとおもいますので、引き続き何卒よろしくお願いいたします・・・。




 



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